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2011-07-31

東日本大震災 WHOによる報告「日本における地震と津波 状況報告 No. 35 2011 年 7 月 6 日」日本語訳

WHOが7/6に出した
 日本における地震と津波 状況報告 No. 35 2011 年 7 月 6 日
の日本語訳がアップされていた。
日本における地震と津波 状況報告 No. 35 2011 年 7 月 6 日

当然ながら、
 原発事故と健康
についても、記述があるのだが、まだ評価中という感触だ。
 東北地方の医療が震災前からしんどい状況で、震災後は更にもっとしんどくなった
ことについても、数値を上げて触れている。

で、大災害の後には大発生する感染症が、今回の地震では極めて少ないことを次のように指摘している。


現在の状況および対応
(略)
監視や報告が限られているものの、震災後の感染症率の低さは、避難所での優れた感染防止教育や予防措置に帰因していると考えられる。例えば、どの避難所でも、避難所の入り口や調理場、食堂に置かれた大量のアルコール消毒液やマスクを使っての衛生習慣の徹底が認められる。塩素ベースのトイレ洗浄液も数多くの避難所で使われていた。ほとんどの避難所が多数のポスター、パンフレット、その他の教材を備えており、インフルエンザや胃腸炎などの感染症の予防策を伝えていた。総合的な感染予防教育以外にも実施された公衆衛生措置がある。インフルエンザ様疾患の初期対応策として、病気にかかりやすい者や患者の家族を対象にタミフルを処方し、また、感染疑いの者を指定された部屋に隔離するなど、大規模な流行の発生防止に努めた。また、早い段階から、医療や公衆衛生面で対応したスタッフの間で十分な換気の重要性が認識されていた。気温が低かったにもかかわらず、できる限り換気することが心掛けられていた。専門家によると、(例えば自分の感染予防ではなく他人にうつさないためにマスクを着用するといった)他人に迷惑をかけないように振る舞うという日本独特の文化規範が、大規模な感染症の流行を防ぐ手助けとなっている可能性がある。しかしこのような行動により、ストレスが増す原因となった可能性もある。

SARSの時もそうだったが、
 今回、感染症が大規模に流行しにくかった理由
は、
 徹底した衛生管理が社会常識として存在する
のが大きいようだ。

もっとも、感染症がボランティアによってもたらされたり、避難所の大規模給食での食品の取り扱いによって起こる可能性は指摘されている。


主な課題
前に述べたように、被災地での感染症サーベイランスは今過渡期にある。症例ベース、症候群サーベイランスから、震災以前に存在していた永続的な監視地点からの報告による感染症発生動向調査に復旧しつつある。避難所から永続的な地域社会に被災住民が移転を続け、基本的な医療および研究インフラが回復していくのに伴い、疾患特異的な取り組みがさらに重要になる。問題は、従来の管轄区域が被災した小規模で遠隔地の沿岸住民を取り込めるほど細かくない場合が多いことと、移動する対象人口の監視は別問題であるということである。こうした問題(定点観測地点の数、定点観測地点の場所)に取り組むための具体的な詳細は、地域の状況、ニーズ、能力に合わせて適応する自治体によって活発に議論されている。

現在まで、意識の高さ、予防教育、医療衛生スタッフの対応の適切さ、また震災がインフルエンザ流行の末期に起こったこと、寒さの中で食品の搬送と保存ができたこと、などが幸いし、感染症疾患のリスクが高くならなかったといえる。さらに、人口密度の高い避難所に住んでいる住民は減少を続けているため、大規模な発生のリスクは引き続き減少している。しかし、こうした環境に依然として3万人以上が住んでおり、時間の経過につれて監視が弱まり、衛生状態維持の実践が悪化する可能性を考えると、感染症疾患に対する監視と意識レベルの継続が必要である。
さらに気温の上昇に伴う食品の安全性と食物媒介の感染症に対する懸念がある。被災者自身がローテーションを組んで調理班を組織するようになっている。食品由来の感染症を予防するために、大人数向けの食品取り扱いに関する教育を避難所の人々に実施する必要がある。このことは、安全な食品の取り扱いについて最低限の訓練しか受けていない、または経験の少ないボランティアにも当てはまる。ボランティアは避難所で継続して支援を提供するため、彼ら自身の健康と避難住民の健康のために安全な食品の取り扱いを実践することが重要である。ボランティア(または外部から入ってくるその他の人々)による他の感染症疾患の流入のリスクも継続する問題である。例えば、4月に麻疹に感染したある外国人ジャーナリストが、東京とその周辺の被災地で活動を続けていたことが報告されている。麻疹は感染性が強く症状も深刻なことから、避難所に向うボランティアは予防接種を済ませておくよう国立感染症研究所は呼びかけている。

食品衛生管理については、なかなか難しいところがあるからな。

そして、
 暑さ対策
についても、触れられている。


その他の疾患
現在、夏が近づくのに伴い、熱性疲労、熱中症、および暑さによる死亡など、暑さに関連する状態が新たな問題である。これらの疾患は宮城または岩手からはこれまで報告されていないが、日本の他地域に比べてこうした北方の県では遅れて発生する可能性がある。幸運にも、岩手の沿岸地域は比較的冷涼な気温のため、影響が小さいと思われる。その他両県の被災地域においての注目すべき点は、様々な種類のハエが著しく増加していることであり、これは津波が原因の腐敗した魚や他の生物由来の物質の存在が理由であると思われる。5月中旬以降、こうした物質が露出していることが問題となり、その結果不快な匂いを生じ、住民のストレスレベルを高めている。ハエが多数発生していることは避難所および仮設住宅付近の両方で記録されている(6月11日、毎日)。

暑さについては、本番はこれからだ。

地震だけでなく、昨日の豪雨で、被災地には水害も起きている。
7/6の報告よりも、感染症に関しては、
 よくない状況に陥った
ことは間違いない。

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コメント

三条の人間ですが
川の水量は減りましたが、水道が極めて不安定です
未だに断水地域も多いし、水道復旧しても家の前すら水流せない地域が多いと思います
浸水しているのは、2004年のレベルよりはましなので、何とかなるんでしょうが
浄水場が止まって、何も出来ないのが現状です

投稿: emanon | 2011-08-01 00:10

何十年食べても全く問題がない位のセシウム対策で大騒ぎして何十、何百億円使っている間にも、天災は絶え間なく襲ってきます

加害者を特定できると称する自称”被害者”だけが優遇されて、広義の被災者が救われないことには、誰も疑問を持たないのだろうか?

日本の国益に適わないCO2削減など放棄して、日本人の福利厚生を伸ばす政策を行う時期ではなかろうかと思います

自国民の最大の利益のために外交を行いプロパガンダを行うのが世界標準であり、環境テロさえも他国は自国民対策で使ってます。日本もズル賢く振舞うべきで、聖人ぶってはカモになるだけだろうと思います

投稿: Med_Law | 2011-08-01 11:20

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