子どもにはインフルエンザの予防接種を H1N1型豚インフルエンザで死亡した子どもの7割は3日以内に死亡 現代医学をもってしても手の施しようがない状態→妊婦感染で重症の場合は早産の傾向
インフルエンザなんて、と思っている方も少なくないのではないか。
しかし、
いまは季節性インフルエンザに移行したかつての新型インフルエンザ(H1N1型豚インフルエンザ)に罹って死亡した子どもの内、7割は発症3日以内に亡くなった
ことがわかった。残念ながら、
現代医学をもってしても、発症した時点でもう手の施しようがない
のである。ちなみに、
H1N1型豚インフルエンザは、今年4月から「インフルエンザ(H1N1)2009」が正式名称
になっている。
読売より。
新型インフル、未成年死者の7割が発症3日以内2009~10年に新型として流行したインフルエンザA09年型で死亡した子供のうち、約7割は発症後すぐに悪化して3日以内に命を落としていたことが、厚生労働省研究班の調査でわかった。
研究班は「発症直後から手の施しようがない例が多く、死亡を避けるには予防接種などで感染を防ぐことが大切だ」と注意を促している。
研究班は、10年3月までに国内で死亡した合計198人のうち20歳未満の41人について、主治医に面会して病状の変化などを調査した。このうち約8割にあたる34人は発症当日から翌日にかけて症状が急変しており、約7割の28人は3日以内に亡くなった。死因は、直接の死因を特定できないまま心肺停止に至った症例と、急性脳症が各15例で大半を占めた。調査した順天堂大学の奥村彰久准教授(小児科)は「季節性インフルエンザも傾向は似ており、注意が必要だ」と話している。
(2011年8月18日10時23分 読売新聞)
H1N1型豚インフルエンザは、アメリカ・メキシコでの発生当初、死亡率が高く、恐れられたインフルエンザだが、新型だった時期を終わった現在は、上に書いたように、
季節性インフルエンザ
として扱われている。当然、現在の季節性インフルエンザにはH1N1型豚インフルエンザのウイルスによるものもあるから、発症すると似たようなことが起きるだろう。
H1N1型豚インフルエンザが新型インフルエンザとして流行した当時にも
子どもが罹ると、あっという間に重症化することがあって恐ろしい
と言われていたのだが、それを死亡例から実証した形。わたしも当時このH1N1型インフルエンザに罹ったけど
痰が異常なほど粘っこく、大量に出るから、子どもだとあっという間に呼吸困難になるかもしれない
と実感した。
お子さんを持つ親御さんは、可能な限り
卵アレルギーがない場合は、インフルエンザワクチン接種で感染を防ぐ
ことを考えて欲しい。
罹ったら、命を失う恐れもある
のだから。
なお、このH1N1型豚インフルエンザに関しては
妊婦が罹って、重症化すると、早産の傾向がある
ことが判っている。5/8付産経より。
A09年型インフルの重症者は早産 妊婦70万人調査
2011.5.8 15:40
2009年に発生し、世界的に大流行したインフルエンザ(A型、H1N1)に感染し、重症化した妊婦が早産する割合は、全国平均の約2・5倍に上ったとの調査結果を、中井章人・日本医大教授らが8日までにまとめた。
インフルエンザ感染に関し、妊婦を対象にした大規模調査は初という。8月に大阪で開かれる日本産科婦人科学会で発表する。
中井教授は「ワクチンや抗ウイルス剤は妊娠に悪影響はないので、積極的に利用して重症化させないことが大事だ」としている。
分娩を取り扱う全国2611の施設を対象に調査、2082施設から回答を得た。09年5月~10年3月の間に出産した妊婦73万8766人のデータを調べた。
インフルエンザに感染し、入院が必要だった重症患者は181人。入院患者の14・6%が妊娠37週より前に出産する早産だった。08年の国の調査による全国平均5・8%の約2・5倍だった。
妊婦のインフルエンザワクチン接種や抗ウイルス剤投与は、おなかの赤ちゃんには影響しないので、
妊婦さんたちも、卵アレルギーがない場合は、まずインフルエンザワクチンを接種してほしい
と思う。
早産は、赤ちゃんの将来に大きな影響を及ぼすことがある
のだから。なお海外では
妊婦がH1N1型豚インフルエンザに罹ると、死亡することがある
のが知られている。
妊婦のインフルエンザは重症化しやすい
ので、残念ながら罹患した後は、すぐに治療するように心がけてほしい。
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