Daniil Trifonovの音楽の進歩を確認できるアルバム "Daniil Trifonov plays Chopin" UCCD-1306 \2,500 DECCA
昨年11月のショパンコンクール3位入賞、今年5月のルービンシュタインコンクール優勝、そして6月のチャイコフスキーコンクールピアノ部門では優勝したうえ、全体のグランプリを獲得したのが、Daniil Trifonovだ。ショパンコンクール1次では、もの凄い速度でFAZIOLIのピアノを弾きこなし、弱音の美音でホールを唸らせたあの若者は、今年20歳になったばかり。そして、彼のピアノが聞く者の心を捉えて止まないのは
日々進歩する音楽
を常に現出させるからだ。
事実、昨日HMVからDaniil Trifonov memorial bookと共に届いた
Daniil Trifonov plays Chopin" UCCD-1306 \2,500 DECCA
は、チャイコフスキーコンクールのTrifonovのみを聞いた人ならば驚く内容だ。
いきなり指が鍵盤を爆走するChopinの
1. マズルカ風ロンド へ長調 作品5
2. 華麗なる大円舞曲(ワルツ第1番) 変ホ長調 作品18
3. 練習曲 第8番 ヘ長調 作品10の8
4. アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 作品22
の4曲の録音が、ショパンコンクール前の2010年5月のものと知れば、なぜこの演奏なのかを納得できる。後半の4曲は、
5. マズルカ 第33番 ロ長調 作品56の1
6. マズルカ 第34番 ハ長調 作品56の2
7. マズルカ 第35番 ハ短調 作品56の3
ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 作品58
8. 第1楽章:Allegro maestoso
9. 第2楽章:Scherzo: Molto vivace
10. 第3楽章:Largo
11. 第4楽章:Finale: Presto non tanto
ショパンコンクールと同時期、昨年11月の録音だ。
いずれも、FAZIOLIのピアノによるライブ録音である。
この後、ルービンシュタインコンクールを経て、今回のチャイコフスキーコンクールで、Trifonovは更なる進歩、更なる脱皮を遂げている。ルービンシュタインコンクールとチャイコフスキーコンクールでは、Steinwayを弾いていた。
いま、一番
目を離せない若手ピアニスト
はDaniil Trifonovだ。9/8と9/9に日本でコンサートを開くが、彼の音楽がどう変化しているか、それを確認したければ、このアルバムで予習しておくのも手かも知れない。おそらく、うれしい変化を聞き取ることが出来るのではないか。
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