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2011-10-17

敦煌写本を眺める

いがわ・まことさんがtwitterで、


https://twitter.com/viewfromnowhere/status/125751603117572096

viewfromnowhere: しかし、P.2548わ とても きゅーてーしゃほんでわ なさそーだ(いけだせんせーわ 10さいくらいの こどもの じ、と おっしゃってた)。

と呟いてたので、
 国際敦煌プロジェクト: シルクロード オンライン
で、P.2548(ペリオ中国語敦煌写本番号2548)を確認したら、確かに
 子どもの字
である。ちなみにデータベースを引くときは、写本番号だけ入れると、ずらずら候補が出てくる。
文中「いけだせんせー」は、多分、池田温先生。
日本の古い木簡でもあまり見ないような下手くそな字で、まだまだ筆の使い方に習熟してないという運筆である。
モノは
 『論語集解』先進篇と顔淵篇
で、子どもが写すには適切な書物。『論語』は童蒙の教育の書である。

この国際敦煌プロジェクト(IDP)では、
 中国・英・仏・独・露・日・韓等各国の敦煌写本を順次データベース化して公開
している。コレクションによっては、まだデータベース化されてないものもあるけど、これだけずらずらと並んでいると、
 写本の勉強
には、この上なく楽。敦煌学の研究者だけでなく
 あらゆる写本(木簡等を含む)を扱う研究者、さらには漢字の書いてある文献を扱う研究者
におすすめ。日本なんて
 明治に入っても「写本文化」が根付いていた国
である。どの時代の写本を扱うにしても、敦煌写本を眺めることで、
 手書き文字に対するある種の眼力が養われる
のは、間違いない。それに
 古典
を学ぶのであれば、
 現物をできるだけ数多く見る
のは、足腰を鍛える意味でも大事だ。こればっかりは、一部の天才を除き、
 経験の絶対数
がモノを言う。例えば正倉院文書研究をやってる人は、当然
 敦煌写本も数多く見ておく
のが基本だろう。

いま普通に見ている
 古典籍の活字本の校訂の元となった資料
は、
 これら写本による書承の結果
であることは、結構忘れられがちだ。

現物へのアクセスが極端に制限されている場合、こうした
 上質の画像で比較対照できる
のは、実に有り難い。

正倉院文書や奈良〜平安の古写本も早くこんなデータベースが出来ればいいのに。

で。
今後は
 これまでに出た敦煌文書の釈文の再検討
も進むと思われる。
 一部の人間に独占されていた敦煌文書の美麗なカラー画像
が世界中に公開されたことで
 読み間違いや、貼り継ぎの解釈の誤り等
が、衆目に晒されることとなる。公開によって、一段と釈文が正確になるならば、これに過ぎる喜びはない。

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