トルコの地震で隣国アルメニアの格納容器を持たない旧ソ連型軽水炉VVER-440/V-270(耐震改良型)のメツァモール原発に被害か→アルメニアはトルコを非難
「世界一危険な原発」などと呼ばれているのが
アルメニアのメツァモール原発
である。メツァモール原発の原子炉2基は旧ソ連から供給された
旧ソ連型軽水炉VVER-440
であり、現在は1980年に導入されたArmenia-2が稼働している。この2号機は
VVER-440/V-230の耐震改良型のVVER-440/V-270
で、MSK震度という12段階の旧東欧の震度6以上で、自動停止するよう設計されているのだが、1988年7月に起きたアルメニア大地震後、いったんは閉鎖が決まった。しかし、その後、その方針は撤回され、炉の耐用年数30年を越えた現在も稼働している。
で。
先日のトルコ地震はトルコの東地域で起きたのだが、トルコの東に隣接するアルメニアのメツァモール原発も被害を受けた、とラジオイランが10/25付で伝えている。
2011年 10月 25日(火曜日) 16:06 トルコ地震で、隣国アルメニアの原発に被害トルコ東部で発生した地震により、トルコと国境を接するアルメニアのメツァモール原発が被害を受けました。
トルコの新聞ザマンが24日月曜、トルコ原子力庁の情報筋の話として伝えたところによりますと、23日日曜、トルコ東部で発生したマグニチュード7.2の強い地震のため、同国とアルメニアの国境地帯にあるメツァモール原子力発電所に、被害が及んでいるということです。
この報道によりますと、アルメニアの原子力専門家らは、この原発の被害を受けた部分の修復作業を開始したということです。
さらに、「メツァモール原発からの放射能漏れの量は、それほど多くはないが、緊急速報によれば、この原発の周辺地域で検出された放射能の量は、基準値を超えている」としています。
トルコ東部・ワン県で23日に発生した強い地震により、これまでに数百人が死亡、他数千名の負傷者が出ています。
なお、今回の地震の揺れは、トルコ東部のほか、イランやアルメニアなど、トルコの複数の近隣諸国でも確認されています。
位置関係をおさらいしておこう。
大きな地図で見る
矢印で示したのが、メツァモール原発の位置。そこから南やや西寄りに下がっていくと
ヴァン Van
という地名が見える。今回の震源地に近いワン県の首都ワンである。
ところが、この報道に対し、昨日の共同によると
アルメニアがトルコを非難
しているという。産経より。
アルメニアがトルコ非難 地震で「原発損傷」と報道
2011.10.26 20:55トルコ東部地震の影響で震源地に近い隣国アルメニアの原発から「放射性物質が漏れた」とトルコ紙が23日の地震発生直後に報道、アルメニア側はこれを否定しトルコの反応を「政治的」だと非難する一幕があった。同原発が旧ソ連型で「世界一危険」とされることや、両国の歴史的対立が背景にある。
トルコ紙は同国原子力機関の話として、両国国境から十数キロにあるアルメニアの老朽化した原発が損傷し、放射性物質が漏れたと伝えた。同国エネルギー・天然資源省は24日「その事実はない」との声明を発表した。
アルメニアのメディアによると、同国の原発担当閣僚は、トルコはアルメニアに新規原発を造らせず、電力不足の状態を続けさせたい政治的意図があると強調した。(共同)
まあ
漏れてるか漏れてないかは、モニタリングすればわかる
と思いますが。しかし、
ホントに漏れてるとすれば、碌でもない事態
ということに。
こんな報道が出ているわけなんだが、まだ、韓国は
トルコに原発を売る気満々
なんだろうか。
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