18歳 ショパンコンクール優勝直後のPolliniのChopin: Etudes op.10, op.25
Polliniといえば、Chopin。
で、ChopinのEtudes op.10 とop.25といえば、普通はPolliniの1972年ドイツグラモフォン録音盤が
定番
であり、不動のものなんだけど、今日届いたのは
Polliniが録音したにも関わらず、発売には首を縦に振らなかった18歳、1960年ショパンコンクール優勝直後の録音
だ。
この後、Pollliniは長い沈黙の時期を迎えることになるんだけど、実に面白い。てか
え、これがPolliniなの?
と驚いちゃう。
HMVの触れ込み。
ポリーニのショパン:エチュード初出!2011年9月29日 (木)
ショパン:エチュード
マウリツィオ・ポリーニ
1960年のEMI録音が初登場!ショパン・コンクール優勝の年に録音されたポリーニ18歳の感性!
世界初発売 日本語解説付き
1960年、弱冠18歳にして第6回ショパンコンクールを満場一致で完全制覇したポリーニ。その時、審査委員長を務めていたアルトゥール・ルービンシュタインが、「彼は我々審査員の誰よりも上手い」と絶賛したのは有名です。その直後にポリーニはEMIと契約を結び、ショパン:ピアノ協奏曲第1番をリリースし大絶賛を博しました。
その後約10年近く、表だった演奏活動から遠ざかり、1971年に活動再開とされていましたが、実はショパン・コンクール優勝の年、なんと、ショパンの練習曲集をEMIに録音していたのでした。この若き日の録音はお蔵入りになったまま、その後ポリーニがDGと契約を結び、同曲の新録音を1972年に行い、このDGでの新録音が大ヒットとなったため、かつての録音は今日まで50年以上も埋もれていたのでした。
LP発売時のタスキに「これ以上何をお望みですか?」という吉田秀和氏の言葉が記載された72年のDG録音とはまた違い、今回リリースされるものはポリーニ18歳のみずみずしい感性溢れる録音です。DG盤とは全く異なる音作りは非常に興味深く、ポリーニ・ファンならずとも、音楽ファン必聴の一枚です。(ユニバーサルIMS)
1972年の定番と比べると、指が回ってなかったりするし、音楽の組み立ても完成までにはまだ至ってはいないんだけど、若さの特権である音楽の瑞々しさは際立っている。
18歳でなければ弾けないショパンなのだ。
そして、時に鍵盤をたゆたう指のタッチが、この後、10年近く、沈黙を守ることになることを予感させるような演奏だ。
1960年録音盤と1972年録音盤を続けて聞くのが個人的おすすめ。
| 固定リンク
コメント