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2012-05-29

諜報活動の「トートロジー」

読売が抜いた、今朝の記事
中国書記官スパイ?松下政経塾にも…政官に人脈
なのだが、報道がとってもおマヌケ。
 接触した相手に諜報活動をしていると悟られないのが当然
なので、いくら中国大使館にコメントを求めても、返ってくる答えは、


「書記官のスパイ報道、根拠ない」中国大使館

 中国大使館報道官は29日、「(書記官は)中日経済交流と協力方面の仕事をしてきた。今年5月に任期満了で帰国した。いわゆるスパイ行為をしたとの報道は、全く根拠のないもの」とコメントした。
(2012年5月29日15時26分 読売新聞)

しかあり得ない。どこの世界に、自分の国の諜報員を
 そうです、あれはうちのスパイです
と認定する政府機関があるものか。従って、
 中国大使館に聞いたって、答えは得られない
のが当たり前。

更に
 任務も身分もバレないのが諜報員の基本中の基本
なわけだから、次の記事も大マヌケ。


「彼がスパイ…」驚き戸惑う松下政経塾同期ら

 警視庁公安部が在日中国大使館の1等書記官(45)に出頭要請していたことを受け、外交官として着任する前に付き合いがあった国会議員や松下政経塾関係者から驚きの声が上がった。
 書記官が1999年、海外インターンとして約半年間過ごした松下政経塾の同期だった森岡洋一郎衆院議員(民主)は29日、取材に応じ、「自分から積極的に動くような人ではなく、おとなしい印象しかない」と振り返り、「塾時代もその後も、何かの働きかけを受けたことはない」と話した。
 書記官は同塾で自己紹介の際、「日本の政治を勉強しに来た」と話していた。日本語は上手だったが、茶道研修の時は長時間の正座ができず困っていた様子だったという。
 インターン期間が終わった後は連絡を取っていなかったが、森岡氏が衆院議員になった後の2010年秋頃、書記官として森岡氏の事務所を訪れ、大使館での交歓会の招待状を置いていった。森岡氏は不在で、交歓会にも出席しなかったという。その後、都内の地下鉄の駅で偶然再会し、「久しぶり」と言葉を交わしたのが最後だという。
 森岡氏は「本当にスパイ活動をしていたのか、本人に聞いてみたい。公安当局には徹底的な捜査を望みたい」と話した。
(2012年5月29日15時54分 読売新聞)

んなもん
 誰がどう見ても「特務」
なんて奴が、諜報活動してるわけなかろう。

ま、件の書記官がスパイであろうがなかろうが、今後は日本に来るのは難しくなるだろうから、これで、どのみち日本での任務はおしまい。
問題は、ざっとググっただけでも
 この「書記官」が現在噂されている人物だとすれば、精力的に国内の大学や研究所、企業と活発な交流を持った
記録が、大量に拾えるので、
 それらの大学・研究所・企業が今度どう事態に対応するのか
ってことですな。あまりにも広範囲につきあいがあるから、もし、読売の報道通りだとすれば、大変そうだな〜。

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コメント

でも、「あれはうちの協力者で、国際平和に貢献したから釈放しろ」って認定しちゃう国はあるようですね。

投稿: Seisan | 2012-05-30 19:08

(1) スパイ活動ではなく実は「蓄財」だった。
(2)「友好人士」を釣っていた。
(3) 実は「同胞」に売られた。

いやー、そういう人間に簡単に情報を渡すとしたらホンマモンの馬鹿なんですが、そもそもその程度の「スパイ」って低能なんじゃないのかと。むしろ(1)と(3)なんではないかと考えております。

投稿: SY1698 | 2012-05-31 21:01

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