2012総選挙(その7)維新 改憲への布石は「首長の兼職禁止」を解く法律改正から
ところで、
改憲を口にしている橋下徹維新の会代表代行が国政に直接関与
するためには
現下の法制では、大阪市長を辞職して、国政選挙で選出される必要
がある。
で。
橋下大阪市長が主張してるのがこれ。
朝日より。
「首長・参院議員、兼職可能に」 維新が法案提出へ日本維新の会(石原慎太郎代表)は17日、自治体の首長と参院議員の兼職を禁じる地方自治法の改正案を来年の通常国会に提出する方針を固めた。代表代行の橋下徹大阪市長が来年夏の参院選に立候補する意向を示しており、党勢拡大につなげるのが狙いだ。
石原、橋下両氏が17日、電話で協議して決めた。維新は衆院選公約に首長と参院議員の兼職禁止規定を撤廃すると明記した。橋下氏は「自治体の長が参院に入れば、政党の抗争と距離を置いて議論できる」とメリットを主張。実現した場合は、大阪市長のまま参院選に立候補する考えを表明していた。
衆院選で、単独で法案提出できる21議席を上回り、法改正を目指すことにした。ただ、自民、公明両党が賛成する可能性は低く、可決の見通しは立っていない。
一方、兼職禁止規定の解除について、日本未来の党代表の嘉田由紀子滋賀県知事は17日、「共同行動をとることは十分にある」と記者団に語り、維新が法案提出した場合は同調する考えを示した。
というわけで
大阪市長のまま、参院選に出られるよう、法律改正を目指す
って話。
政治のプロの知人に、今回の選挙の結果について、いろいろ聞いたのだが
参院のねじれ現象を解消させるために、安倍ちゃんは、来年夏の参院選が終わるまでは、あまり過激なことはできない
との見通しで
大きな事はせいぜい予算通すくらいしか出来ないんじゃないの
という。で、
維新が来年夏の参院選まで、人気を保ってたら、結構自公には「脅威」になるだろうけど
とも漏らしていた。
今の所、安倍ちゃんは
改憲のためには、維新と組む
と言っている。こちらは昨日の発言。産経より。
改憲「維新・みんなと連携」安倍総裁
2012.12.17 22:42自民党の安倍晋三総裁は17日、党本部で記者会見し、憲法改正の要件を定めた憲法96条の改正について「日本維新の会とみんなの党も基本的に一致できるのではないか」と述べ、連携を模索する考えを示した。党執行部人事では石破茂幹事長を留任させ、来年夏の参院選の勝利に向けた態勢を整える方針を示した。
安倍氏は憲法改正について「発議のために必要な3分の2の議席は(公明党と合わせ)衆院では確保したが、参院ではほど遠い」と述べ、96条改正に賛成の立場を示している維新、みんなの協力を得たいとの考えを示した。これに対し、維新幹事長の松井一郎大阪府知事は記者団に、96条改正を自民党が提案した場合は「賛成する」と明言した。
(以下略)
憲法96条はこちら。
第九十六条 この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
○2 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。
というわけで
衆参両院の2/3以上の賛成で改正できる
のが
今まで数が障壁となって、改正できなかった
歴史がある。
現在の選挙制度では
親の総取り状態
だから、
夢の憲法改正に一歩近づく「数の論理」
を振りかざすことが出来る。
棄権者が多いほど、組織票を動かせる政党には有利
だから、
民意の4割がたとえ「ノー」であったとしても、憲法改正は可能
ってことになってくるわけ。
今の所は、
ねじれ国会
が続いている。12/16付朝日より。
ねじれ国会は続く 自公+維新でも届かぬ参院過半数衆院で単独過半数を確保した自民党も、第2党にとどまる参院では、公明党と合わせても過半数に届かない。衆参で与野党の勢力が異なるねじれ国会は続く。
参院は定数242の欠員6で、採決に加わらない議長を除き過半数には118議席が必要だ。第1党は民主党の88議席。自民党(83議席)と公明党(19議席)の合計は102議席で、過半数に16議席足りない。法案成立のため衆院で再可決できる3分の2の議席を得たが、自民党は参院で他党の協力を得たい考えだ。
政策が近い日本維新の会(3議席)では足りず、民主党の協力を得るのが現実的だが、安倍晋三総裁は民主党との連携に消極的だ。
自民党は来年夏の参院選(改選数121議席)で勝利して、安定政権を樹立したい考え。自公両党の次の改選は計44議席。両党だけで参院の過半数を確保するには、今のところ計63議席以上が必要になる。
さて、
改憲の足固め
のためには
来年夏の参院選勝利が必須な自公政権
なんだけど、果たして
来年夏に国民が支持している政党はどこ
かな?
件の政治のプロの知人曰く、
経済は、どうやったって劇的に良くなるとは思えず、経済政策に関しては与党であることは不利なので、安倍ちゃんは参院選が終わるまではおとなしくしてるに限る
というのだが、さてね。
続き。(14:47)
首長と国会議員の兼職が可能な法律改正
を、維新が提出する。
NHKより。
“首長と国会議員兼職を”維新が提出へ
12月18日 13時28分日本維新の会の松井幹事長は、地方の声を国政に届けるため、自治体の長が国会議員を兼職できるよう、地方自治法の改正案を来年の通常国会に提出したいという考えを示しました。
松井幹事長は、記者団に対し、地方自治法で自治体の長と国会議員などの兼職が禁止されていることについて、「いまの参議院は『良識の府』ではなくなってきており、石原代表も『参議院は機能していないのではないか』と述べている。
地方の声をしっかり国政に届けるため、兼職禁止の規定を外すべきだ」と述べ、兼職を可能にするための地方自治法の改正案を来年の通常国会に提出したいという考えを示しました。
そのうえで、松井氏は「自民党には、きちんと説明すれば前に進めてもらえると思う」と述べ、法律の改正に向けた自民党の協力に期待を示しました。
自治体の長と国会議員などの兼職の禁止を巡っては、日本維新の会の橋下代表代行が、兼職が可能になれば、大阪市長のまま、来年の参議院選挙に立候補することも検討したいという考えを示しています。
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