中国のH7N9型鳥インフルエンザのヒトへの感染 (その63)山東省の初の感染者の家の近所の「養鶏場」が日本人の想像を超えている件→「生きた鳥との接触歴なし」の「なし」の中身の認識がまるで異なる可能性
SARSの時も、いろいろと、
衛生環境の違いっぷり
が
日本人の度肝を抜いた中国
なんだけど、今回
初の感染者を出した山東省
の
感染者の家のすぐそばにある「養鶏場」
というのが
日本人の感覚では考えられない状況
なのが凄い。
住宅地のど真ん中に養鶏のためのスペースがあって、そこで鶏を平飼いにしている
のである。
近所の市場で生きた家禽を売る屋台がある
と伝えられているけど、そんな
迂遠な鳥との接触
じゃない。
日常的に、身近に生きた家禽がいる状態
なのである。
地元紙の斉魯晩報のサイト、斉魯網が写真を掲載している。
記者が
感染者の家を突撃取材
したときの写真だ。この時はまだ確定診断前で
疑似感染者
として扱われている。
山東首例疑似H7N9禽流感患者居住小區仍在養鷄(圖)(山東省の最初のH7N9鳥インフルエンザ疑似感染例患者の住んでいる住宅地には依然として鶏を飼っている)(写真入り)來源、齊魯網 2013-04-23 12:03
[提要]記者在小區内發現、患者居住小區門口斜對面被開闢出了一塊養鷄小場院、在這個簡易搭建的養鷄場院裡有五六隻家養鷄。([概要]記者は住宅街の中で、患者が住んでいる住宅街の出入口の斜向かいに、養鶏のための空き地が開設されていて、簡便に組み立てられた養鶏場の庭に、家で飼っている鶏が5、6羽いるのを発見した。)記者在小區内發現、患者居住小區門口斜對面被開闢出了一塊養鷄小場院、在這個簡易搭建的養鷄場院裡有五六隻家養鷄。(上記と同文)
記者走訪的時候、正好發現一位居民正在給小區垃圾回收處和養鷄小場院噴灑消毒液、附近鄰居向記者反映、「他們也很害怕、但是沒辨法、私人的、不好説。」(記者が取材に訪れたとき、ちょうど1人の住民が住宅地のゴミ回収所と養鶏のための空き地に消毒液を噴霧しているところで、傍に居た近所の人が、記者に「あの人達はとても怖がっているけどしょうがない。プライベートなことだし、答えづらい」と伝えてきた。)
http://img5.iqilu.com/c/u/2013/0423/1366689656212.jpg
齊魯網濟南4月23日訊(記者 李淼)
今天上午11點15分、齊魯網記者趕[走旱]到感染H7N9禽流感疑似病例患者所居住的小區。(本日午前11時15分、斉魯網の記者はH7N9型鳥インフルエンザ疑似感染例の患者の住んでいる住宅街に急いだ。)
(略)
記者來到患者家中、患者家人目前情緒激動、拒絶採訪。(記者が患者の家に着いたとき、患者の家族はひどく興奮していて、取材を断られた。)稍後齊魯網記者將對患者病情作進一歩瞭解。(しばらくして、斉魯網の記者は患者の病状について、更に理解した。)
てかさ〜、
ARDSになってしまっている重態の患者の家に押しかけた
んだから、断られて当然じゃん。
ま〜、この写真を見る限り
生きた鳥と接触してない
と本人や家族が申告しても
家のすぐ真ん前で鶏を平飼いにしている
わけで、
中国のH7N9型鳥インフルエンザ感染例の半数近くが「生きた鳥との接触歴なし」
という
接触歴なしの中身
は、
普段、身近に鶏等家禽がいても特別なこととは考えてない
だけのことではないか、という疑いがむくむくと頭をもたげてくる。
2枚目の写真、
とりあえず、消毒してみた
というおばちゃんの消毒ぶりが
中国の老百姓(一般庶民)、特に大都市以外の地域の人達の感覚
を如実に表している。
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