中国のH7N9型鳥インフルエンザのヒトへの感染 (その101)中国国家衛生・育成計画委員会 5/1-5/6に新たに死亡者が4名 感染者130名 死亡者31名に@5/6→追記あり
習近平新体制は
暗いニュースは極力目立たないようにする方針
らしい。
中国国家衛生・育成計画委員会は、
5/1-5/6のH7N9型鳥インフルエンザのヒトへの感染状況
について発表したのだが
地味に死亡者が4名増加
している。
死亡者が増えたのは
江蘇省 2名
浙江省 1名
安徽省 1名
で、
いずれも各地の衛生庁が死亡した患者や経過等に関する詳細な情報を載せてない
のである。この地域は
最初の感染が「報道」された華東の三省
である。基本的に
初期に確定診断された患者は、まだH7N9型鳥インフルエンザ治療の手順がはっきりしていない時期で、手遅れになってから入院している例が少なくない
ので、死亡例もまだ増えるだろう。
(追記 5/7 23:40)
台湾衛生署疾病管制局の感染者・死亡者分布地図が出ていたので、転載する。
とうとう
江蘇省の死亡者数が8
となり、浙江省よりも多くなった。感染者数から言えば、死亡率は上海に次いで高く
29.6%
と3割近い死亡率になっている。患者数が多い浙江省では、死亡者の増加は止まっているので
江蘇省で治療がうまくいってない
ことは明かだ。
(追記終わり)
一方で、
回復して退院
のニュースは、各地で報道されている。このところの「ブーム」は
ICUから普通病棟へ
ICUで治療した患者が退院
だから
H7N9型鳥インフルエンザ感染者が「中国の医学の力で回復した」プロパガンダ
は
積極的に打て
という
中国共産党の「宣伝活動」に対する指示
が出ていると思われる。
ま、
マスメディアをいかに大衆煽動に使うか
よくわかりますがね。
では、数だけ報告していて
超わかりにくい内容
だけど、中国国家衛生・育成計画委員会の発表より。赤字は前回発表より死亡者が増えた地域。なお
健康を回復して退院したのは前回発表の26名から42名と16名増加
で
H7N9型鳥インフルエンザ治療の手順が出来て、奏功している
ことがわかる。初期の上海が高死亡率だったのは、この
診断と治療の手順が確立する前
だったからではないか。
なお、中国は
北京市の不顕性感染1名
を数えないので、日本の集計より1名少ない。
5月1日-5月6日人感染H7N9禽流感疫情信息(5月1日〜5月6日のH7N9型鳥インフルエンザのヒトへの感染の流行情報)
中華人民共和國國家衛生和計劃生育委員會www.moh.gov.cn
2013年5月1日16時至5月6日16時、全國内地報告新増人感染H7N9禽流感病例2例、均來自福建。(2013年5月1日16時から5月6日16時までの間、中国の内地では新たに2例がH7N9型鳥インフルエンザのヒトへの感染と確定診断され、いずれも福建からである、との報告があった。)
截至目前、全國内地共報告人感染H7N9禽流感確診病例129例、其中死亡31人、康復42人。(いままでのところ、中国内地では全部で129例が確定診断されていて、その内死亡者は31人、健康を回復した者は42人である。
病例分布於北京(1例)・上海(33例、死亡13例)・江蘇(27例、死亡8例)・浙江(46例、死亡7例)・安徽(4例、死亡2例)・福建(5例)・江西(5例、死亡1例)・山東(2例)・河南(4例)・湖南(2例)10省市的39個地市。(感染者は、北京(1例)・上海(33例、死亡13例)・江蘇(27例、死亡8例)・浙江(46例、死亡7例)・安徽(4例、死亡2例)・福建(5例)・江西(5例、死亡1例)・山東(2例)・河南(4例)・湖南(2例)の10の省市の39の地市級区域に分布している。)
目前病例處於散發状態、尚未發現人傳人的證據。(いまのところ、症例は散発状態にあり、まだヒトからヒトへ感染した証拠はみつかっていない。)
まだ台湾衛生署疾病管制局の地図は、上記発表の
増加した死者数を反映
していない。とりあえず
感染症の週ごとの増加とその分布を示した棒グラフ
だけ転載しておく。
中国共産党の
メディア操作は露骨
だけど、
似たようなことは、自由主義諸国でも「別な原理」で行われている
ので、そうそう中国共産党を笑えない。
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