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2013-06-23

辛坊治郎ヨット遭難事故は日テレ「24時間テレビ」に間に合わせるための「整備不良」が原因か 近海での試験航海で漏水が見つかるも抜本的修理を施さず見切出航か→追記および訂正あり

荒れた海でヨットが浸水、全盲のヨットマンとの
 太平洋横断を断念して救助要請
をしたのが辛坊治郎。海自が
 荒天の中、危険を冒して二人を救助
した。
そこまではともかくだ。
(追記 11:10)
辛坊治郎の記者会見全文。
声を詰まらせ辛坊さん「計画が無謀だったとしか言えない」 遭難会見詳報 産経新聞 6月22日(土)15時8分配信
この記事によると、
 ヨットを浸水で放棄したときは「海は荒れてなかった」
ということなので、上記の「荒れた海」の部分は訂正する。
浸水・漂流時の状況についての辛坊治郎の発言は、次の通り。


 「実は今朝(遭難した21日朝)の時点で気候は安定していた。今朝は私が目玉焼きを2つ作り、コーヒーをいれ、『今日は海が穏やかだね』と話していた。風も一定方向からで、波も静か、波が静かだと船はスピードが出るが、平均7ノットくらいのスピードで、目指している方向にまっすぐ進んでいた。実は原因は良く分からない。私は、ひろさん(岩本さん)に『浸水している』と声をかけられて目を覚ました。私は寝る前に24マイルの距離でレーダーを確認し、24マイル以内には少なくとも海上にぶつかるものは何もないことを確認して寝た。なので何かが当たるということは全く想定していなかったのだが、ひろさんの言うには何か大きなドーンって…」
(略)
 「数日前に北緯35度以北は低気圧の通過もあって、波が高くなるので危ないということで、ここ2日くらい進路を南に変えて北緯32度台まできていた。実は3日前に比べると海況はおだやか。見通しも非常にクリアで、風も1つの方向から吹いていた。波もさほど高くはなかった。恐らく3日前の海況だったらライフラフトに乗ることは無理だった。ライフラフトに乗った瞬間、そんなに海が荒れている印象はなかったのだが、その後、午後になって風が吹いてきた。海流の影響でライフラフトが北東方向に流され始め、時間を追うごとに風と波が強くなってきたという状況だった。ただ、ライフラフトには初めて乗ったのだが、とても安定している乗り物で、窓を開けて外の海を見てみると大変なうねりだったが、ライフラフトの中に乗っている限りでは、そんなに荒れている感じがしなかった」
(略)
 「海上自衛隊の第1便の水上艇が来てくれるという連絡をもらったが、私の基本的な知識では3メートルを超えると、水上艇は着水できないというのがあった。窓を開けてみたら確実に3メートルをこえていたので、これはもしかして無理かもしれないと思った。夕方になってもう少し波が穏やかになると予測し、その後、もう一度救助に来てくれたと思うが、結果的に波は相変わらず高かった。普通のパイロットだったら降りないと思う、あの海には。救助してくれた方々は『こんな海でレスキュー活動したことがない。訓練でもしたことがない』とおっしゃった。本当にたった2人の命を救うため、11人の海自の皆さんが犠牲になるかもしれないというのに着陸(水)してくれた。僕は本当にね、ああこのすばらしい国に生まれた。これほどまでにうれしかったことはない」
(略) 辛坊さん「ライフラフトの中でも言い合ったのですが、私たちは非常に恵まれた漂流者だっというのは間違いないだろうと思う。そこで漂流しているのも誰にも分からない状況の中で、どこにいるのか、いつ発見されるのか、漂流していることすら知ってもらえていない漂流者もいるだろう。私たちはとても幸運だったと思う、そういう意味で。まず使わないだろうと思っていた非常用の持ち出し袋というのが防水袋に入っていて、その中に衛星携帯電話とGPS、現在地が分かるものがあって、それをライフラフトに運ぶことができたので、ライフラフトの中から状況が分かったので精神的にはだいぶ楽だった。なのでライフラフトの中で、そんなに体がどんどん冷えていくこと以外で危機感はなかった」
(以下略)

まあ、本人が言うように、非常に
 幸運な遭難者
であったことは間違いないだろう。
(追記終わり)

今回、外洋に乗り出したヨットに
 整備不良疑惑
が浮上している。
辛坊治郎は、今回の企画
 ブラインド・セーリング
のblogを書いていたのだが、遭難事故を受けて、現在内容は削除されている。

さて、現在のトップページには次のように記されている。


ブラインドセーリング
Title_12

〈ブラインドセーリング〉をご支援いただいた皆様

岩本光弘、辛坊治郎の両名は海上自衛隊の航空機に救出され、6月21日(金)22時31分、無事に厚木基地へ到着いたしました。
今回の事故で大変多くの皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしました事を心よりお詫び申し上げます。
 
また、二人を無事に救助いただいた海上保安庁、海上自衛隊、各関係者並びにマスコミの皆様、ご支援を頂いた皆様に対して、
心より御礼と感謝を申し上げます。
本当に有り難う御座いました。
プロジェクトD2製作委員会

<本日(6月21日)の経過>
 7時35分    宮城県沖合1200キロ海上(北緯32度58分、東経152度49分)のエオラス号辛坊氏から
     「右舷から浸水している」と事務局に電話連絡。同時にポンプで排水作業を試みる。
 7時41分    事務局から海上保安庁に救助要請。
 8時01分    辛坊氏から電話「ポンプでの排水が追い付かない。船体放棄しかない。2人は大丈夫。」
     2人がエオラス号から脱出し、ライフラフト(救命ボート)に避難。
 8時40分    第二管区海上保安本部から海上自衛隊厚木基地に災害派遣要請。
 9時50分    辛坊氏と事務局が電話で連絡「北緯32度58分、東経152度49分。
     波の高さは2〜3m。2人はけががなく元気。」
11時44分    海上保安庁航空機(LAJ500)が現場海域に到着し、ライフラフトを発見し交信。2人の無事を確認。
12時30分    海上自衛隊航空機(US2)が救助のため厚木基地を出発。
14時すぎ    US2が現場に到着。海上着水を試みる。
15時    US2は海上模様から着水が困難なため厚木基地へ引き返す。
     気象状況は南西の風約15m/秒、波の高さ約4m
     海上自衛隊の別のUS2が厚木基地から現場に向け出発。
17時53分    US2が現場に到着し海上着水。
18時14分    2人を救出し、US2機内に収容
22時31分    辛坊治郎氏、岩本光弘氏を乗せた海上自衛隊の航空機(US2)が厚木基地に到着しました。

で。
削除された6月14日付のblogにこの
 エオラス号の整備状況
が書かれているのである。


行ってきます!

投稿者:辛坊 治郎Posted by shinbou on 14th June,2013 in Travel
 遂に出航の時を迎えました。
20歳の夏にAクラスディンギーに乗って始まった私のヨットライフですが、どこかでこの日が来ることを予感していたような気がするんです。エオラス号のオーナーである比企さんが突然私の前に現れて、「盲目のヨットマンが辛坊さんと二人での太平洋横断を希望している」って言い始めたとき、「ちょっと考えさせて欲しい」って答えたんですが、本音では「ついに来たか」って思ったんですね。
「ちょっと考える」と言ったのは、資金、組織も含めてどうやってヒロさんの夢を実現するためのプロジェクトをスタートさせるか考える時間が欲しかっただけなんです。それは去年の6月19日のことでした。

この日から3か月、読売テレビの現場スタッフが企画書を書き、最高幹部のゴーサインをもらった時点で、ヒロさんの夢実現に向けての私の仕事の半分は終わったようなもんです。それから9か月間、エオラス号には、プロ、ボランティアの皆さん等々、総勢数十人の力と情熱で、太平洋横断に向けてあらゆる準備が施されて行きました。
最初に企画書を書いたY君、Y氏、「2か月間なら、辛坊さん抜きでも僕たちで現場を守ります」というメールをくれたM君を初めとする各番組スタッフ、読売テレビ幹部、土日をすべて返上してエオラス号を整備して下さったボランティアの皆さん等々、本当にありがとうございました。誰ひとり欠けても今日の日を迎えることはできなかったと思います。
その意味で、老舗ヨット雑誌「舵」に綴っていた私の駄文を音訳ボランティアの支えで毎月読んで私という存在を知り、指名したヒロさんの勘は見事に当たったと言うべきでしょう。
しかし旅はこれからです。ヒロさんの勘が本当に正しかったと言えるのは、近い将来、ヒロさんが現地で待つ妻子と感動の再開を果たした時ですから。
そうです。明後日、私の残り半分の仕事が始まるんです。
それにしても今回の大阪〜福島回航は、とても実りの多いものでした。まさに「荒天」に恵まれたために、完璧に整備したと皆が思い込んでいたエオラス号にいくつかの問題点が見つかったんです。まず一つは、船の舳先に突き出ている大きな棒、これをバウスプリットって言うんですが、この根元から少量の漏水が発見されました。エオラス号には既に太平洋横断用の資材をすべて積み込んでいたために相当喫水が下がっていて、台風の余波のうねりに舳先から突っ込んで派手に海水をすくい上げる局面が何回かあったんですが、この時バウスプリットの止水に不具合があって、水が漏れることが分かったんです。
当初、この2日間で舳先をすべて解体して、充填剤を入れなおすことも計画されたんですが、様々なリスクを計算した結果、内側からの充填で対処することになりました。余程荒れた海でない限り漏水しませんし、エオラスの設備で簡単に排水できる程度のものですから、これで、まず大丈夫でしょう。
もう一つ、これも想定外だったんですが、オートパイロットという舵を電気的に操作するシステムの軸受けにガタつきが見つかりました。オーパイ本体は代替品三本を積んでいますので海上でも故障に対処できるんですが、軸受けは盲点でした。さっそく代替部品を入手して、念には念をというわけで、普通はねじ止めの部品を、さらに溶接する処置を「まさに今」施しています。
たぶん現在のエオラス号は、日本で最もよく整備された外洋帆走船になっているはずです。しかし、これで完璧かというと、完璧はあり得ないのがこの世界です。ジョージクルーニー演じる練達の船乗りでさえ、「パーフェクトストーム」に巻き込まれたら助かりません。極端な話、どんなに整備された船でも、隕石にぶつかったの潜水艦に当てられたらひとたまりもありませんからね。でも、そんなことを言い出したらキリがありません。
私の仕事は、私を指名してくれた「ヒロさん」のヒラメキに応え、そして、プロジェクトを進め、船を仕上げてくれた皆さんにこれ以上の迷惑をかけないよう最善を尽くすことだけです。正直何があるかわかりませんが、私のここまでの判断に後悔はありません。
なんて書くと、なんだかとても深刻な話みたいですが、実はそうでもないんです。楽観はしてませんが、そんなに悲観もしていません。
海の向こうが「この世の終わり」だった時代に、海図も無しに船を出したコロンブスじゃあありませんからね。最新のレーダーシステムでの24時間の精密ウォッチの信頼性は、今回の回航で確認できました。GPSの船位測定は、私が船舶免許を取得した頃の天測航法に比べると正に神の領域です。
まあ、なんとかなるでしょう。
航海スタート後、日本時間の毎朝6時前には船内の衛星通信システムを起動させて、エオラス号の正確な位置、周辺の気象状況などをブログアップする予定です。機械がぶっ飛んだりしたら無理ですが、そうでない限り、このブログの読者の皆さんと情報を共有しながら太平洋を渡って行けると思います。
是非皆さん、出勤前、通学前の一瞬、太平洋上の私たちに思いをはせていただき、旅を共にして下さい。きっとそこには、楽しくて、ドキドキすることがいっぱい待っているはずです。

さあ、出航の時が来ました。
皆さん、行って参ります。

この記事に関して、a_wind7さん、soramyu1さんがtwitterで厳しく追及されている。


上記blogの記事だが、twitterでお二人が指摘されているように大きなポイントは二つ。
 1. 6月14日出航で、2ヶ月の航行予定
 2. 出発前に漏水が見つかるも余程荒れた海でない限り漏水しない程度の整備をした
ということである。

まず
 2ヶ月の航行、しかも視覚障碍者の夢を実現する太平洋横断
という企画自体、
 日テレのあの夏の企画の1つではないか
ということになる。そう、
 今年の24時間テレビの放映予定は8月24〜25日
だ。
 6月14日出航なら、太平洋横断が無事成功するか、遅延してちょうど到着するかも知れないくらいの日程
である。そもそもこの企画は、予算規模からいっても
 24時間テレビのための企画
だろう。

で、一番の問題点は
 漏水に対する整備不良疑惑
である。上記blogでは
 バウスプリットの止水に不具合があって、水が漏れることが分かった
にも関わらず、
 内側からの充填で対処
して
 余程荒れた海でない限り漏水しません

 外洋の天候悪化の危険性をガン無視
した上で
 簡単に排水できる程度
と自信満々で出かけた結果が、現在、サイト上に表示されている辛坊治郎からの連絡、
 ポンプでの排水が追い付かない。
状態となり、
 荒天の中、海自の救助を受けた
ってことだ。

結局
 視覚障碍者の「夢」を「視聴率の道具」にした結果

 今回の遭難
ってことだ。ま、いつもながら
 危険は人任せ
というマスコミの体質がよく分かるお粗末な顛末である。

救助に当たった海自、そして、結果的に
 「美談作り」に巻き込まれた関係者
には、気の毒というしかない。しかも
 最悪の場合
には
 視聴率優先の「安全軽視の見切出航」
によって
 人命が失われていたかも知れない
ことに、怒りを覚える。

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コメント

厚木に帰還した自衛隊の救助艇のプロペラが1基止まっていた写真には、心が痛みました。
http://www.sanspo.com/geino/images/20130621/oth13062123510025-p4.jpg
まさに二重遭難と紙一重だったのでは、、、、、。

投稿: 麻酔科医 | 2013-06-23 17:24

考えが甘いよ、、装備品も十分じゃないね、大先輩の白石康次郎(しらいし こうじろう)

http://www.kojiro.jp/profile/index.htmlでさえ大変な苦労と戦って来たのに、
白石さんに何か相談とかしたのかな??
白石さんの今までの体験とかちゃんと読んでいれば今回の企画が無理だと解るはずです
一人であれだけ大変なのに目が見えないハンディーが有る人をサポートするにはかなりの
経験者でなければ無理でしょう、普通船に初めて乗るゲストが居るとクルー2~3人が一人のゲストために奪われます、、
<屋形船などを除きます>これ常識です、、

まぁ命が無事で何よりです、
救助に向かった人達に心から感謝します本当に有難う、お疲れ様でした

投稿: Za | 2013-06-25 20:41

KAZI誌にいつか辛坊さんのコラムがありました。
そのコラムには彼は琵琶湖で2回船を沈めています。
1艇は不沈艇を真っ二つにしている。
長い太平洋航海ではクジラにぶつかると言っていました。
万が一、クジラにぶつかっていたとすれば寝ていても目が覚めます。
何かにぶつかればヨットは傾きを変えますから誰でも気がつきます。
音だけではないということです。
予言していたのか、クジラと断定したのかは知りませんが外洋に出る資格がないのではないでしょうか?

投稿: KAZI読み | 2014-01-10 07:10

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