富田林市医師会GJ! 風疹感染を止めろ! 19〜49歳までの男女へ風疹ワクチン無料接種開始 平日夜間・休日に対応
風疹の流行が止まらない。しかも
現在は全国で大阪がぶっちぎりで大流行中
である。こちらは国立感染症研究所が毎週発表している風疹の流行動向の最新状況から。
まずは
週別風しん報告数 2013年 第1~21週(n=8,507)
のグラフから。
n=8507
とは
今年初めからの累計風疹報告数
である。つまり、病院が把握し報告された患者数がそれだけいるということだ。もちろん、病院にかからない風疹患者もいるだろうから、実数はこれより多い。
都道府県別病型別風しん報告数 2013年 第21週(n=673)
を見ると今一番流行しているのが
大阪
である。大阪・兵庫・和歌山は赤で囲った。
先週報告された673例の内
実に1/3弱の204例が大阪府からの報告
である。人口の多い東京が112例と2位だが、
3位 85例 兵庫県
5位 33例 和歌山県
が目を引く。
大阪・兵庫・和歌山での風疹感染者数が人口に比して多い
のは、累計患者数を人口100万人当たりで割った
都道府県別人口百万人あたり風しん報告数 2013年 第1~21週(n=8,507)
のグラフで分かる。
すでに
大阪の人口100万人当たりの風疹感染者数
は
東京を抜いて全国1位
である。
都道府県別風しん週別報告状況 2013 年 第 1〜21 週 感染症発生動向調査
から19〜21週の分を抜き出したものが下の地図だ。赤色が濃くなればなるほど、報告された患者数が多い。
19〜20週の分。
こちらが21週。
3週間ずっと
一番濃い赤の感染者数11名以上
が続いているのは
首都圏では東京・神奈川・千葉・埼玉
近畿では大阪・京都・兵庫・和歌山
九州では福岡と鹿児島
である。
大阪府も大阪市も
一部住民を対象に風疹ワクチン接種を無料で行っている
のだが、その対象は、大阪市は
助成対象者
接種日現在19歳以上であって、次のいずれかに該当する大阪市民の方(住民登録のある方)とします。
(1)妊娠を希望する女性
(2)妊娠している女性の配偶者(母子健康手帳の「子の保護者欄」に父として記載のある方。事実婚関係にある方を含む。)
ただし、次に該当する方は、対象外とします。
・妊娠中の女性
・麻しん風しん混合ワクチン又は風しん単独ワクチンの接種歴が2回ある方
・風しんにかかったことがある方実施期間
平成25年5月13日(月)~9月30日(月)
大阪府は
市町村への補助制度の創設
風しんの有効な予防策は予防接種であり、先天性風しん症候群を防止するには、妊娠を希望する女性に併せ、妊婦と生活する配偶者の接種促進が必要です。
首都圏では自治体による助成が始まっており、一定感染者報告数の伸びが鈍化しています。
本府においても、先天性風しん症候群の発症を防止するため、5月13日から9月末までの間、次のとおり、予防接種費用への助成事業を行う市町村(含む、政令市)に対し、その助成額の一部を補助します。≪大阪府の市町村に対する補助事業の概要≫
(1)助成期間:平成25年5月13日から平成25年9月30日
(2)接種対象:19歳以上で
ア.妊娠を希望する女性
イ.妊娠している女性の配偶者
(3)補助対象:市町村
(4)補助率:1/2
(5)補助総額:約1億円
ということで、限定的だ。
妊婦や妊娠したい女性は、その配偶者以外から感染する恐れも十分高い
わけで、
風疹の流行を食い止めるため
には
できる限り広い範囲を対象に風疹ワクチンの無料接種をすることが望ましい
のである。
そこで立ち上がったのが富田林市医師会である。NHKより。
大阪 風疹ワクチン無料接種の取り組み
6月4日 12時31分風疹の患者数が、ことし1700人余りと全国で2番目に多くなっている大阪では、地元の医師会が、19歳から49歳までの男女を対象に、平日の夜間と休日、無料でワクチンを接種する取り組みを始めました。
この取り組みは、大阪・富田林市の医師会が2日から始めたもので、富田林市とその周辺の河南町、太子町、それに千早赤阪村に住む19歳から49歳までの男女が対象です。
風疹の流行を受け、府内の自治体は、妊娠を希望する女性と妊娠中の女性の夫についてワクチンの接種費用を助成するなどしていますが、医師会によりますと、広く大人を対象に無料で接種を行うのは、近畿では初めてだということです。接種の時間帯は会社帰りのサラリーマンなども利用しやすいよう、平日の夜間と休日となっていて、インターネットで予約ができます。すでに120人以上が受けたということで、富田林市の49歳の会社員の男性は「職場に妊娠中の女性がいて、自分がかかったら、うつしてしまうのではと不安でした。無料で受けられてほっとしています」と話していました。
ことしの大阪府内の風疹の患者数は1758人と、東京に次いで全国で2番目に多くなっていて、富田林医師会の堀野俊男会長は「風疹はどこでかかるか分からず、広い範囲でのワクチン接種が必要だ。ほかの自治体でも広まってくれれば」と話していました。
富田林市医師会GJ!
無料
なだけでなく
平日夜間と休日に接種
できて
インターネットで予約できる
と
働くヒトが利用しやすいシステム
になっている。
実に素晴らしい!!!!!
ま、松井知事も橋本市長も
これくらい思い切った風疹対策
をやれば
本当に「従来の政治家とは違う」
とみんな思うだろうけど、いかんせん
こうした政策に関しては腰が重い
のが特徴である。このまま大阪の大流行が続くようだと
子どもを守る
といわれても
全然本気じゃないんだね
と思っちゃうよね。
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コメント
インターネットで予約できるのは、凄く便利ですね。
それに、ワクチンの数があらかじめわかるので、仕入れの無駄が出なくなります。
また、一般診療時間外ですから、感染症の患者さんと接触をさけられるのもいいなと思います。
投稿: 麻酔科医 | 2013-06-05 14:41
ワクチンは限りある資源です。
そこら中で集団接種とか始めたらどうなるかを
予測出来ない想像力不足ですね。
投稿: ワクチンは | 2013-06-19 07:58