静岡県立中央図書館、旧幕府蔵書「葵文庫」2708冊をデジタル化して公開
徳川宗家の静岡移封に伴い、一緒に移された開成所や昌平黌の蔵書の一部が
葵文庫
である。静岡県立中央図書館のサイトより。
葵文庫の由来
葵文庫 (江戸幕府旧蔵書)の由来「葵文庫」(江戸幕府旧蔵書)とは、幕末の公的機関であった蕃書調所、洋書調所、開成所、さらには昌平坂学問所、箱館奉行所関係等の旧蔵書の一部を指します。 これらは慶應4年8月徳川氏(家達)の駿府移封とともに静岡に移され、府中学問所 (駿府学校)、静岡学問所(静岡学校)、さらには静岡師範学校へと逐次継承され、大正14年4月、静岡県立葵文庫の開館にともなって、当館に収蔵されました。
嘉永六年(一八五三)のペリー来航を受けて、
洋学習得の必要性
を痛感した幕府が安政二年(一八五五)に開設したのが
翻訳および語学講習
を行う
洋学所
である。生徒として、幕臣の子弟を募集した。翌三年蕃書調所と改称され、それまで天文方に併設されていた翻訳業務を引き継いだ。生徒募集が陪臣(諸大名の家臣)にまで拡大されたのが安政五年(一八五八)。いかに幕府が
洋学の人材育成
を急務としていたかがわかる。
蕃書調方は文久二年(一八六二)に
洋書調所
と改称されるが、間もなく文久三年(一八六三)に
開成所
となる。東大・京大・阪大の
沿革
には、この開成所が大学の母胎の一つとして上げられている。
明治維新後、
開成所・昌平黌等旧幕府教育研究機関の蔵書
は、あちこちに分割して所蔵されることとなったが、その一つが、上記の
葵文庫
である。
この葵文庫蔵書全部について
デジタル化が完了して公開
されている。産経より。
江戸幕府の貴重書 2708冊デジタル化 県立中央図書館が公開 静岡
2013.7.1 02:14
県立中央図書館では、所蔵する「葵文庫」952タイトル、2708冊のデジタル化作業が終了し、全データの公開を始めた。
同文庫は、江戸幕府の公的機関だった蕃書調所(ばんしょしらべしょ)や昌平坂学問所などの蔵書の一部で、慶応4(1868)年に徳川家達の駿府移封にともなって、県内に移された。
同文庫には、後陽成天皇の勅命により木活字で刷られた慶長勅版の「論語」や、江戸時代後期に仏の百科事典をオランダ訳本から抜粋翻訳した「厚生新編」の稿本(下書き)、18世紀のヨーロッパの地図に本木良永が邦訳した地名の紙を貼った「世界四大洲新地図帳」など、貴重な資料が含まれる。
同図書館では、これまで研究目的の人に限り、職員立ち会いのもとに閲覧を許可していたが、資料の保存と利活用の促進を目的に、平成21年度からデジタル化事業を推進。同図書館のホームページ(http://www.tosyokan.pref.shizuoka.jp/)から、誰でも貴重な資料を高精細の画像で見ることができるようになった。
同図書館では今後も所有する「久能文庫」などの貴重な資料のマイクロフィルム化、デジタル化を進めていく方針だ。
静岡に移された書物は数が少ないものの、
全部が高精細画像で公開
されているのは有難い。
検索はこちらから。
電子図書館システム 葵文庫
| 固定リンク
« 沖縄女性はピクミンか?よりによって沖縄慰霊の日の23日 沖縄県浦添市で橋下徹大阪市長「戦後、沖縄の女性が防波堤となり進駐軍のレイプを食い止めてくれていた」 | トップページ | 「テレビ」って何? ダイヤモンド・オンラインのアンケートの設問が間抜けな件 »
コメント