週刊文春の安藤美姫選手出産に関するアンケートがアレな件
先シーズン、リンクの上に安藤美姫の姿がなかった。世界選手権に安藤美姫がいないのは不安だった。
必ずいい演技を見せてくれるだろう
そういう期待を持たせる選手の一人だからだ。この2シーズンほど
本来の実力を発揮しない形
でいたことは、安藤美姫の才能と実力を考えれば、実に残念なことだった。
で。
7/1の安藤美姫のテレ朝独占インタビュー
で
4月に出産していた
ことが明らかになった。
少子化の日本
で
25歳という、出産には最適と思われる年齢で出産
したのだから
おめでたい話
である。ところが、世間の目は
パパは誰?
どうして結婚しないの?
とそっちの方にばかり向いている。
日本の少子化の原因の1つ
は
結婚しないカップルもしくはシングルマザーに対する風当たりが強すぎる
からだ。そのくせ
子育ての際は、母親一人にしわ寄せがどっと来る仕組み
になっている。
安藤美姫もその風潮の犠牲になりつつある
のだ。
こうした風潮を歎くtweetをTL上で結構見かける。
安藤美姫に堕胎勧めた人達だったり、トップアスリートとしての自覚がないとか非嫡出子である事で非難し、この出産報道を美談にするなって怒ってる人達の倫理観をどうにかしないと、日本の少子化は止まらないと思う。全ての赤ちゃんの誕生は社会の喜びとして迎え、社会全体で守り育てるって価値観が必要
— 枝豆 (@3773_garden) July 1, 2013
子供を産もうが、父親の名前を伏せようが、オリンピックを目指そうが、他人がどうこう言う問題じゃない。本人の決断ならそれでいいはず。一人の母親、一人のアスリートとして応援すればいい。そこに変な正義感による批判が入るのが納得いかないのである。
— ヒデ (@deanrb7) July 4, 2013
だから日本式だと施設と産休制度は整えてやるから子育ては母親ひとりでやれってこと。ほんとに1人で、つまりシングルマザーになると反対するくせにね。
— 大原ケイ (@Lingualina) July 5, 2013
闘う看護師えぼりさんも怒っている。
お前ら普段は女どもがあれこれ理由つけて子供産まないのがケシカランとか言ってるくせに、女が一人で子供産むのは許せんのか(呆
— えぼり (@eboli_ef) July 4, 2013
子育て戦力になるつもりもないのに、父親なしで子供育ててやろうじゃん、って女は目の仇にするんだもんな、どうあってほしいわけよ(呆
— えぼり (@eboli_ef) July 4, 2013
さて。
現在
快調に炎上中
なのが、週刊文春の次のアンケートである。
2013年07月04日 緊急アンケート!安藤美姫選手の出産を支持しますか?フィギュアスケートの安藤美姫選手が7月1日の「報道ステーション」で4月に女児を出産していたことを公表しました。また、競技に復帰し、来年のソチ五輪を目指すことをあらためて語っています。
この突然の告白に対し、出産を祝福する声が上がると同時に、まだ結婚しておらず、父親が誰かも明かさないことへの疑問や、子育ても競技も中途半端になるのではないかなどの批判もあります。そこで、下記アンケートへのご協力をお願いいたします。
1)あなたは安藤美姫選手の出産を支持しますか?
2)子育てをしながら五輪を目指すことに賛成ですか?
各質問にお答えいただき、理由も併せてお答えください。
ちょっと待て、文春。
出産を支持
って、
お日様の下に生まれて来た子ども
に
支持も不支持もない
だろう。それとも
成人である安藤美姫とその子どもには基本的人権を認めない
のが
文藝春秋社の立場
なのか?
文藝春秋社には
Number
というスポーツ媒体もあり、たぶん
安藤美姫番のライターや記者
もいたはずなのに
よりによってテレ朝の独占インタビューに抜かれた
のが
よほど腹立たしい
ってことかね。それとも
結婚→出産
なら
文句は言わなかった
とでも?
恐らく、文春の見ている先は
安藤美姫の「スポンサー」
だろう。しかし、すでにトヨタも退社し、先シーズン大会に出ていない関係で
安藤美姫のソチ五輪への道は厳しい
のが現状である。アスリートとしての責任は
これからの活躍で取る
ので十分だろう。
実際の話
出産に際して、女性の体は一度出産仕様に作り変えられる
わけで、そこから再び
フィギュアスケートに適した体を取り戻せるかどうか
が、現在、安藤美姫に課せられた重大なテーマである。出産のために、お母さんの骨盤は、赤ちゃんの頭が通りやすくなるように変化する。その状態からわずか半年も経たずに、
ジャンプの軸を取り戻す
のには、大変な努力とトレーニングが必要なのではないか。現在のフィギュアスケートでは
何種類もの3回転ジャンプと2Aは必須
である。その上
ジャンプの質の高さ
も求められる。安藤美姫がこれからクリアしなければならない課題は山ほどあるのだ。果たして、五輪選考の基準となる、全日本選手権に間に合うかどうか、それすら分からない。
もし、文藝春秋社のNumberが
スポーツを支える媒体
なのであれば、同じ社内で
才能あるアスリートを潰しかねないアンケートを取っている
ことはどう考えればいいのだろう。結局のところ
金さえ儲かれば、どんな報道をしてもいいというのが文藝春秋社の立場
なのであれば、
今後、Numberを始めとする、文藝春秋社のスポーツ関連報道や書籍は一切信用できない
ってことだ。
おまけ。
今回の報道についてのtweetかどうかは分からないが、
報道側のスタンス
が
如実に表れているtweet
を発見。つぶやいた人は報道関係者と自己紹介している。
取材拒否しておいて、公正な報道求めることはできないんじゃないの。
— 閑居 (@doatease2313) July 5, 2013
翻訳すると
美味しい話を一社独占なんて許せない
ってことでOK?
さらにおまけ。
小田嶋隆が今回の件について、「騒動」になったのは
成人女性を「大人として扱わない」から
と喝破している。
姫は城を出て母になる小田嶋 隆 2013年7月5日(金)
その通りですね。
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