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2013-11-23

ボタンを付ける

キーボードばかり叩いていると、不器用な人はより不器用になるようだ。
もともと不器用だ。目が悪くても器用な人はたくさんいる。わたしの不器用は、小さい頃から始まって、今猶全く克服されていない。

久しぶりにボタン付けをしなくてはいけなくなった。
すぐに外す、和服の半襟はそれほど厳重に付けなくてもなんとかなる。
ボタンは力が掛かるから、なるべくきっちり、取れないように工夫しないと行けない。

しばらくボタン付けをする機会がなかったので、一揃い中身を揃えてあった裁縫箱が見つからない。
以前は三条通りに、ご高齢の女性が営んでいる、古き良き
 小間物屋
があり、竹尺や指貫などを買ったのだけれども、三条通りの舗道の拡幅に伴い、店そのものが消滅した。そのおばさまにお尋ねすれば
 どの裁縫には、どの番手の糸で、どの太さ・長さ・種類の針を使うか
を瞬時に教えて下さったのだが、最早そうした店は日本全国からも消えつつある。

しょうがないので、JR奈良駅の上にある100円ショップにいくと
 糸通しから、針、糸、メジャー、ボタンに安全ピン等全部揃ったソーイングセット
というのがある。当然ながら、
 100円とあまりにも安価な値付けの品物だから使えるものと使えないものが混在して入っている
わけだ。糸は見た感じ弱そうなので、下のスーパーで糸を探して、別に買った。針山はさすがについてないので、これは100円ショップで買う。あとは箱。桐の小さい印籠蓋の箱が100円ショップにあった。
 ぶちまける危険の少ない構造
なので、とりあえず、これにする。一応、針山も糸もボタンもソーイングセットも入った。

関門の第一は
 糸通し
だが、最近は糸通しの道具は、ホテルのアメニティの裁縫セットにも入っているくらいポピュラーになったので、問題ない。
ところで、この糸通しの道具を使っても、なかなか糸が通らないという不器用さなので悲しい。まず
 糸通しが針の穴に通らない
ところから始まるわけだ。で、次は
 糸通しに糸が通らない
のである。ま、片眼だし、見えてないから、しょうがない。気合いでなんとか糸を通す。

裁縫では
 針をなくさない
のが鉄則だ。糸を通したはいいが、針をそこらにぶちまけるのでは話にならない。片眼の悲しさ、見えない側の右側が利き手なので、よく右手で物を払ってしまう。
実際、針をぶちまけるくらいのドジはやりかねないので、ともかく、道具を揃えて、手元を明るくして、必要な空間を確保し、必要最低限のものだけにした机の上で、糸通しを始める。

まあ、こうした細かい仕事は、反復作業で体にたたき込むものだから、サボっていると、覿面、指が動かなくなりますな。自分の指先じゃないみたいな、情けなさだ。
 糸の端を捩る
という動作ができなくなっている。ダメじゃん。

ともかくも針に糸を通し、針山に刺しておく。

ボタン付けでありがちかつ悲しいのは
 付けたばかりのボタンが取れる
ことだ。概ね、ボタン付けの方法に問題があるから起きる。

この点については、NHKの「ためしてガッテン」で、以前、こんな検証をしていた。
達人に学ぶ! ガッテン流最強ボタン付け
要点は
 1. 玉結びは表に出す(表から刺す)
 2. 上から下へしっかり根巻きをする
 3. 根巻きに3方向から針を刺し、糸を切れば出来上がり
の3点。糸を2本取りにして、このやり方で付けてみた。

今のところ、問題ない。

ところで、近所に小間物屋がなく、急いでいたので100円ショップで対応してしまったのだが、やはり
 安いものはその場凌ぎにはいいが、日に日に不満が募ってくる
のである。
結局、小間物屋で揃えたかった物を、通販で買うことになった。
・穴糸(着る色が決まっていて、かつ、黒など一般的な色ではない)
・クローバーメリケン針6(ボタン付けにはよく使う針)
・オーソドックスなボタン各種(チノパンとワイシャツ用)
ボタンは、ボタンメーカーの日東ボタンの通販サイト
ボタン屋ドットコム
から水牛調や貝ボタン風の普通のボタンを買ってみた。視力が弱いと、
 店頭で細かい品物を選ぶ
のが難しいけど、通販なら、色味は実物とは若干異なるけど、画像は拡大できるし、急かされることがない。何より、多くの身障者が、大抵の店頭で感じている
 動作の不自由な自分が買い物をすることで、他の消費者に待って貰わなくてはならない負担感

 ない
のが一番だ。

子どもの頃は、みんなで使う裁縫箱とは別に
 ボタンの箱
というのがあって、服から取ったり、別に買ったりしたボタンがみっしり詰まっていたのだが、最近のような暮しだと、そんな心構えも忘れてしまっていた。ボタンの箱には、珍しい形のボタンがいくつかあって、貝ボタンやメタルボタンの中に紛れているのを見つけ出すのが楽しかった。

これも子どもの頃、今はなくなってしまった、近所にあった「たけやぶ」というパンから小間物から何でも売っていた店にお使いを頼まれて、買ったりした
 クローバーの針
を使うと、指貫なしでも、楽々と仕事ができるのだった。

そして、
 20年以上前に作った硝子レンズの超近用の裸眼用眼鏡
を発掘、
 格段に手元がよく見える
ことに気づいた。重いんだけどね。短時間の細かい作業なら、何とかなりそうだ。

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