早稲田の博論審査はどうなっているのか(その3)「引用文献番号まで含めて他人の論文から丸ごとコピペしたせいで、引用番号もおかしいし番号の上付きフォントも解除されて全部通常フォントになっているD論をみつけてしまいました」@twitter
どうやら
コピペは「伝統芸」
だったらしい。
@blackshadow0さんが
とんでもない博論を発見
された。
@blackshadow0 問題のD論はこれ。
http://t.co/0sC7Tgyvc5
P.14の"1.3.3 Spin-polarized electronic device"からP20まで図や引用文献番号含めて http://t.co/sY1Ec5YtBl
からの剽窃
— 黒影 (@blackshadow0) 2014, 3月 20
@blackshadow0 なおこの剽窃部位の直後のRedox-active organic polymers ~という段落を丸ごとググると同じ研究室の2007年の先輩と2011年の後輩のD論も出てくる件。
— 黒影 (@blackshadow0) 2014, 3月 20
@blackshadow0 しかしこの研究室のD論、先輩のD論からのコピペが多いな。ちょっと探しただけでも4報も先輩のコピペしているのが見つかったんだが。これもう研究室内で論文コピペが常態化しているんじゃないか。
— 黒影 (@blackshadow0) 2014, 3月 20
@blackshadow0さん、ご指摘ありがとうございます。
確認すると、あら吃驚。
さすがに、@blackshadow0さんが指摘されたすべてを上げるのは大変なので、
わかりやすい部分
を引用する。
こちらが元になった論文(pdf)。
Julio Camarero and Eugenio Coronado. Molecular vs. inorganic spintronics: the role of molecular, materials and single molecules. Journal of Materials Chemistry, 2009, 19, 1678–1684, DOI: 10.1039/b819594n
こちらが比較されているD論。(全文公開されている)
Charge-transporting nitroxide radicals and their application to organic electronic devices
元の論文の画像。
こちらがD論の「相当部分」。18-19ページ。
まったく同じ図だが、特に引用したという言及はない。異なっているのは図の番号が
原論文 Fig.3
D論 Fig.8
に変わっていることだ。赤で囲ってあるのが図番号。
さて、この図を用いて論述している部分。
こちらが原論文。
赤で囲ったように、
図番号はFig.3
注番号も「上付きの小さい数字」
となっている。
こちらはD論。
赤で囲ったように
本来Fig.8であるはずの図番号が、原論文の図番号Fig.3のままに
注番号で「上付きの小さい数字」で表される筈の数字が、普通のフォントのまま本文中に残される
ということに。
確かに、@blackshadow0さんの指摘されるように
PDFから論文をそのままコピペ
して
貼り付けた
結果、
文字飾りの情報が落ちた
だけでなく
図番号の付け替えも怠った
ってことになる。
ちゃんと査読を受けていたら気がつくはずの部分
なんだけど、この様子だと
果たして査読が行われているのかどうか
が不思議だ。
先日、早稲田OBの方と話した際、
僕も早稲田で学位取ったのに、、、恥ずかしい
と歎いてらっしゃった。
ことは早稲田だけに限らない。国際的には
日本のすべての大学の学位の値打ちを道連れにして、どん底にたたき落とした
のが、現在のこの
博論コピペ問題
である。
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