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2014-03-11

小保方晴子ユニットリーダーが早稲田大学に提出した博士論文冒頭がNIH(アメリカ国立衛生研究所)のサイトからのコピペだったことが発見された件

大学関係者は常に
 コピペ論文を見抜けるかどうか
に注意を払っている。地の文章と異なる調子の文体が突然、何の断りもなく出てくる場合
 出典があるのではないか
と警戒する。つまり
 論文執筆者が、引用元を明示しないで盗用しているのではないか
ということをチェックするのだ。

インターネットが普及する前から
 卒論等、大学に提出する論文のコピペ
は問題になっていたが、インターネットが広まると
 他人の文章をコピペして自分の文章と偽る例
が増大した。最初は、
 レポート
でよく発見されたが、近年は
 卒論、修論、博論
といった
 学位を授与するために審査する論文
でも、
 堂々としたコピペが見つかる
ことがあり、審査する方は、いかにそうした不正を未然に見抜くか、魂を磨り減らしている。

ところで、現在問題になってしまっているのが
 STAP細胞の信頼性
なのだが、その前の段階、すなわち
 小保方晴子ユニットリーダーが早稲田大学に提出した博士論文の内容
に、
 驚きの事実
が見つかった。
いまは大学が公開する制度に変わっているのだが、2013年3月までは、国内で博士号を取ると、
 博士論文は国会図書館に寄贈する制度
があった。だから、
 2011年3月に博士号を授与された小保方晴子ユニットリーダーの博士論文

 国会図書館が所蔵し、館内で公開
されている。
NDCL-OPACで調べると、現物は関西館にあることが分かる。

というわけで
 日本で学位を取得していれば、学位論文は原則公開されている
ので、誰でも
 小保方晴子ユニットリーダーの博士論文を読める
わけだ。
で、その博士論文冒頭が、こんなことになっている。@JuuichiJigenさんが今朝方発見され、その後、@meso_cacaseさん、@blackshadow0さんが更に内容を追求した。







NIHとは
 アメリカ国立衛生研究所(National Institutes of Health.)
で、日本からも多くの研究者が留学したり、滞在して研究している著名な研究機関である。

これが
 文書の比較がオンラインで出来るdifffによる分析結果
だ。
http://altair.dbcls.jp/difff/dev/obokata_copypaste.html
冒頭部がこちら。
Ob

「青い」部分が「差分」すなわち、
 異なっている部分
だ。つまり
 白い部分は、コピペ
ということになるのだが
 上記に画像を出した他も含めて、Introductionの大部分がNIHのサイトの
 "Stem Cell Basics(幹細胞の基礎)"の説明をコピペして、出典を明示してない
ってことなのだ。いや、これは
 異常事態
でしょう。てか
 何で、これで博論が通った
のよ、早稲田大学。そっちの方が不思議。



で、更にすごいことが判明。




あああああああああ。

@keppa05さんが先ほど、
 何文字コピペ
されているか
 カウント
して下さった。



24000字って
 400字詰原稿用紙換算で60枚
ですよ。。。
(追記 23:29)
分量的には序論の
 26p/33p
とのこと。
う〜ん、これって
 ラボの基礎教育の問題
じゃないのか。
BackgroundとかIntroductionて、確かに、論文を書くとき
 かったるい
部分ではあるが、自分がどういった観点なのか、頭を整理するためにも、
 自力で書く
のが普通だと思ってたんだけど、生命科学分野では
 無断コピペでOK
なんて話になってるの?????
個人的には@nmatsu150さんのご意見の前半に近い感覚なんだけどな。


(追記終わり)

@hirokagiさんが抱かれた感想が、大学関係者が普通感じるものだと思う。



そう、
 出典を明示しないまま、ながなが序論が続く
って、
 普通あり得ない
よね。最低でも
 先行研究
に触れるわけだから。

一言
 NIHでは、幹細胞について次のように定義する(以下、NIHからの引用は、明示する)
等の文言を入れて、論文を始めれば良かっただけのこと。
 それすらやっていない
ので、いろいろとあらぬ疑いを抱かれちゃうわけだ。

はっきり言って
 学位を与えた早稲田大学側の問題
なんだよね、このコピペについては。
 査読者が気がついてなかったor注意しなかった
から、こんな事態になっているわけで。

ところで、仲間内での話では
 このNIHの24000字ほどの文章を貼っても、誰も問題にしない「業界慣行」があるんじゃないか
というところまで、話が行ってしまった。一般的な科学論文の体裁とは、信じがたいもので。

もう一つの可能性は、指導教官が
 IntroductionのサンプルとしてNIHのサイトを見ろ、と指導
したら
 丸写しにしてしまった
可能性である。今回の場合についてはまさかそんなことはないとは思うのだけど、実は
 論文作成の際、参考にするサンプルのつもりで文献を渡すと、それをそのまま、出典を明示しないで丸写しにする学生や院生
というのは
 少なからず実在する
のだ。
(追記 23:24)
朝日が上記コピペの件を記事にした。
小保方さん博士論文、大量コピペか 20ページ分が酷似2014年3月11日23時03分
(追記終わり)

おまけ。
 日本分子生物学会からのアナウンス
が出たのだが、STAP細胞に関する2論文について、
 手厳しい批判
がなされている。日本分子生物学会のサイトより。

理事長声明『STAP細胞論文等への対応についての再要望』 2014年 3月 11日

理事長声明『STAP細胞論文等への対応についての再要望』

特定非営利活動法人日本分子生物学会
理事長 大隅典子

日本分子生物学会は STAP細胞論文等に関わる問題について憂慮し、3月3日付けで、理事長声明と言う形で理化学研究所に今後の規範となるような対応の要望を出したことは周知の通りです。

その後、著者の一部から、プロトコールという形で3月5日に実験方法の一部詳細が発表されました。しかし、その内容はむしろ論文の結論に新たな疑義を生じるものでした。その結果、ここ数日、研究者コミュニテイーだけでなく社会的にも著しい混乱を招いております。そのような状況の中、昨日3月10日付で共著者である山梨大学の若山照彦教授から「STAP細胞の存在について確証が持てない」という趣旨の発表がありました。

科学論文は実験結果に基づき、その正当性が初めて保証されます。残念ながら、今回の論文等に関しては、データ自体に多くの瑕疵が有り、その結論が科学的事実に基づき、十分に担保されているものとは言えません。また多くの作為的な改変は、単純なミスである可能性を遙かに超えており、多くの科学者の疑念を招いています。当該研究の重要性は十分に理解していますが、成果の再現性は別問題として、これら論文に対しての適正な対応を強くお願いします。

日本分子生物学会は、以下のことを理化学研究所に強く要望します。そのような対応が研究の公正性を維持し、日本の生命科学のさらなる進展に繋がると考えられ、また今後の規範になることを信じています。

1 Nature論文2報( Nature 505, 641-647, 2014; Nature 505, 676-680,2014)
に関する生データの即時、かつ、全面的な開示、および、同論文に対しての迅速かつ適切な対応(撤回、再投稿などを含む)
2 このように公正性が疑われるような事態を招いた原因に対する詳細な検証と報告

我々、日本分子生物学会は、今回の件を決して一案件として捉えている訳でなく、科学者を取り巻く環境を含めた、研究に内包する喫緊の問題として、自省、自戒を持って、過去の同様なケースと共にこの問題を注視しています。今後の報告を含め、様々な事案を検討することで、我々、研究者が今一度、研究の公正性を含む研究倫理の問題として再度真剣に把握、分析し、システムの改善の努力に取り組む所存です。責任ある健全な研究成果を社会に対して発信するためにも、我々も襟を正してまいります。

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コメント

確かにD論の序論は先行研究の紹介というか、自分の研究の意義づけで一番重要な
パートですよね。思わず自分のD論見て安心しました。でもどういう指導受けたのか
疑問です。主査・副査の先生D論目を通したのかそれも疑問です。多分私大は博士
課程に進む人少ないのか、指導体制がしっかりしていないのが原因でしょうか、、、

投稿: こん | 2014-03-11 22:28

>24000字って
> 400字詰原稿用紙換算で60枚
>ですよ。。。


英語の文字数の話なのに日本語の原稿用紙に換算して考えるのはおかしい

投稿: 名無し | 2014-03-11 23:27

うーん、でもBackgroundだしね。次は池田信夫のを調査頼むよ

投稿: 匿名を希望 | 2014-03-11 23:28

う~~ん

なんだか追い落としがものすごいことになっていますねぇ
後1年もすれば結果は自ずと分かることだと思いますが・・・
科学者というものは 論理 理性 ということで
感情的にならず極めて冷静な人間がなるものと思っていましたが
嫉妬の情念がすざましいw
…クモの糸のカンダタに追いすがる亡者のように見えてしまいます。

投稿: 匿名を希望 | 2014-03-12 02:39

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140311-00000032-asahi-sci
朝日新聞が早速記事にしていますね。しかし。その記事の根拠がツイッターというのがwwwww.
ちゃんと根拠となるツイッターアドレスを引用元として、記事に入れているのが、なんとも論文準拠として、誉められるところですが、マスコミとして情けないところでもあります。
しかし、ぐーぐる先生に1行分の文章をいれて、検索するとコピペ元が出てくる時代ですから、恐ろしいです。

投稿: 麻酔科医 | 2014-03-12 06:23

こんさん、どうも基礎教育のシステムに問題がありそうですよね。
麻酔科医先生、Google先生は大変優秀です。
わたしは、2002年から、学生のレポート等のコピペ発見ツールとして使用していて、実際簡単に見つかります。
2002年当時は、検索に結構コツが必要でしたが、最近はあっという間に目的の「ネタ元」にたどり着きます。

投稿: iori3 | 2014-03-12 07:06

D論どころか、指導教授に提出する毎週の課題でも、Introduction (Background) には引用文献が必ず入る。教員や大学に提出する文章は、どんな文章であれ、引用文献のないイントロを書く博士学生は金輪際居ないはずだが。
このイントロだと読んですぐにおかしいと気づくだろう。気づかなければ逆におかしい。引用文献が無い以前に(これはこれで論外)、そもそも英語の文体がアカデミックじゃない。コピペ元が一般向けの解説のようなので、アカデミックな文体ではないのは当たり前。そんな一般向けの文章がD論の本文に出てきたらまずコピペを疑う。ほぼ同時に執筆者の作文能力を疑う。
それから、そんな文章書いた人間に合格の評価を出した博論審査委員の英文読解能力も疑う。彼らは本当に学者なのか。

投稿: DSt | 2014-03-12 08:05

博士論文はもうとっくに書き終わり、博士号もとってしまったんですから、まあ仕方ないのでは?今回のSTAP細胞についての発見が問題なのに、なんで前に書いたもの(しかも大学が認めている)が表に出るかな…。先日の「耳の聞こえない(はずだった)作曲家(作曲も厳密にはしてない)」についても、曲がいいなら別に問題ないと思うんですがたたかれているし。「昔やらかしたこと」じゃなくやった仕事の内容を評価すべきじゃないかと思いますが。

投稿: suzan | 2014-03-12 09:06

DStさん、その辺りが謎です。
suzan先生、普通、D論には罪はなさそうなのですが、今回のSTAP細胞に関していうと、D論で使用した画像を、全く違う実験のはずのSTAP細胞の論文に流用しているのではないかという疑惑があり、どうしても突っ込まれてしまいます。
D論に関しては、使用している画像に不自然なものがあるという指摘があって、すでに早稲田がチェックを始めています。上記の無断引用箇所については、「気がついている」とのこと。毎日が報道していました。
http://mainichi.jp/select/news/20140312k0000m040149000c.html
D論の画像について、もしアウトだと判定されると、いろいろ大変なことになるでしょう。

投稿: iori3 | 2014-03-12 09:38

↓コメント欄からの引用
>科学者というものは 論理 理性 ということで
 感情的にならず極めて冷静な人間がなるもの

全然そんなことはありません。全くの誤解。科学者と言えど人間。
名誉欲に関しては普通の人より強い人が多いと思います。
そのために、不正をしたり、他人の研究の妨害をしたりというような
行為に及ぶケースも少なくない。

そして当然これらは許されるべきではなく、科学を信用にあたいするものにするためには公正な監査機能が必要。

難しいのは、この監査機関が本当に信頼できるものかどうか、だと思います。
あらゆる業界が同じ問題を抱えていると思います。

投稿: 匿名 | 2014-03-13 17:56

小保方氏が非常にプロ意識の低い研究者であることが白日の下に晒されました。このような研究者の論文が猜疑を受けることは当然です。ただ、STAP細胞の発見自体は、結果さえ客観性があって再現されればどのような人物が発見したかによらず価値のあるものです。結果が真実であることを願ってやみません。

投稿: 匿名 | 2014-03-14 13:37

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