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2014-03-12

早稲田の博論審査はどうなっているのか 博論は公開されている以上他の論文も「審査」される可能性

以下は
 純粋に論文審査の手続についての話
だ。

いま問題になっている小保方晴子ユニットリーダーが
 2010年度(2010.4〜2011.3)に早稲田大学に提出した学位論文
だけれども、
 一般的な論文の書き方では、不正と見なされることが多い部分
が見つかっている。
分かっているのは次の二つだ。朝日より。
まずは
 NIHのサイトを丸写しして出典を書いてない
という点。


小保方さん博士論文、20ページ酷似 米サイトの文章と

朝日新聞デジタル 3月11日(火)23時3分配信

 STAP細胞論文の著者の1人、理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーが早稲田大学に提出した英文の博士論文に、米研究所がネットで掲載中の文章と酷似する部分が大量にあることが、11日わかった。酷似部分は108ページある博士論文の約20ページ分に及ぶ。小保方さんはこの論文で審査を通り博士の学位を得た。
 酷似が指摘されているのは米国立保健研究所(NIH)が幹細胞の基礎知識を一般向けにネット上に掲載している文章。「幹細胞とは?」などのわかりやすい説明が書いてある。
 博士論文は2011年2月付で動物の体の中から万能性をもつ幹細胞を見つけ出す内容。STAP細胞に関する論文ではない。論文の冒頭、研究の背景を説明する部分がネット掲載の文章と単語の並びから句読点までほぼ同じだった。文章の前後入れ替えや、見出しの変更、ネットで「この文書」と書かれていたのを論文で「この節」と書き換えるなどのつじつまを合わせた変更はあった。

 ネットの文章は最終更新が2002年の章があり、博士論文をもとにしたとは考えにくい。ネットに掲載されている文章がコピー・アンド・ペースト(切り張り、コピペ)で博士論文に使われた可能性がある。引用元を明示しなかった。この酷似の事実は、論文不正を追及している「論文捏造(ねつぞう)&研究不正」という名前のツイッターで、11日に指摘された。

もう一つは
 参考文献リストを、別人の書いた他の論文から丸写ししたのではないか
という点だ。


小保方さんの博士論文、参考文献リストもコピペか

朝日新聞デジタル 3月12日(水)11時44分配信

 英科学誌ネイチャーに掲載された新しい万能細胞「STAP(スタップ)細胞」論文の筆頭著者、理化学研究所の小保方(おぼかた)晴子ユニットリーダーが早稲田大に提出した英文の博士論文で、参考文献リストが他の論文と酷似していることが12日わかった。リストは論文の根拠となる文献を示すもので、学位取り消しの検討が求められる状況となっている。
 博士論文は2011年2月付。動物の体中から万能性をもつ幹細胞を見つけ出すもので、STAP細胞の論文ではない。章別に参考文献リストがある。たとえば、第3章では本文に引用の印がないのに、文献リストには38件分の著者名、題名、雑誌名、ページが列挙されている。これは10年に台湾の病院の研究者らが医学誌で発表した論文の文献リスト53件のうち、1~38番とほぼ一致した。博士論文では一部文字化けしている文字があり、コピー・アンド・ペースト(切りばり、コピペ)の可能性がある。リストは著者名のABC順。元論文の38番はPで始まる姓のため、ありふれたSやTで始まる著者名が博士論文にはないという不自然さがあった。
(以下略)

 引用文なのに出典が明示されていない
 リストが不整合
というのは、教養や学部のレポートでは不合格(場合によってはカンニング扱い)や減点の対象だ。
これらは
 学部や修士の段階で、徹底的に教育される標準的な論文を書く上でのルール
で、遅くとも、卒論を書き終わった段階で身についていなくてはならない。
 他の文献を参照したら、それを明記する
 引用した、あるいは参照した文献名は、文献リストで言及する
こうしたルールは、教養のレポートから一貫して教育されていたはずのことだ。

ところが、どうみても
 学位審査の段階で、基本的なレポート・論文の書き方から外れた書式が見逃された
わけで、
 今一番疑惑を持たれている
のは
 早稲田の他の学位論文は大丈夫なのか
ということだ。
一般的には
 学位論文に上記のような「ルール違反」がそのまま残ることはない
というのが「前提」だろう。普通は、こうしたレベルのルール違反は、
 本論文提出前の中間論文の段階で徹底的に指導
を受ける。それでも直らなければ、論文提出後に
 査読で発見されて、論文のreject
が行われ、
 書き直し
となる。ところが
 審査を経た学位論文にルール違反が残っている
ということは
 論文審査時に慎重な査読が行われていない可能性
を示唆している。また、このレベルのルール違反が学位論文にまで持ち越されているということは、外部からは
 学生・院生指導の方法やカリキュラムに問題があるのではないか
と見なされても仕方がない。

まず疑われるのは
 今回の学位論文の主査・副査が審査した他の学位論文
だろう。
 国内の博士論文は原則公開されている
ので、
 今後、他の学位論文の検証が第三者によって行われることは十分ある
と思われる。

大丈夫か、早稲田。

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