「ご近所の三越伊勢丹」成功のカギは接客
三越伊勢丹は、JR大阪駅に進出した大型店が無惨な失敗に終わった。
ついに縮小するJR大阪三越伊勢丹
初めから迷走続きだった店舗の末路 南 充浩 2014年1月29日(水)
実際行ってみると分かるけど
行きにくいし、何となく買い物のしにくい店舗
だ。入口からして
ここには入ってみたいという雰囲気がない
のである。
さて、その三越伊勢丹なのだが
高齢者向きに「ご近所への小型店出店」をする
という。NHKより。
小型店の出店相次ぐ 高齢化に対応
5月3日 13時23分自宅から近い店で買い物をしたいという高齢者の需要が高まっていることなどから、流通業界では、全国に小型店を出店する動きが広がっています。
このうち大手デパートの「三越伊勢丹」は、売り場面積がコンビニエンスストアの3倍ほどの小型店の出店を増やし、今後3年から5年かけて、現在の2倍の150店に拡大する計画です。
小型店では、衣料品や雑貨、それに菓子など、デパートで人気の高い品ぞろえに限定し、中心部の大型店になかなか足を運ぶことができない高齢者などをターゲットにしています。
三越伊勢丹の小型店担当の三宅錦一郎部長は「都市部の大型店でただ待っているのではなく、客との接点を増やすことで売り上げの拡大につなげたい」と話しています。
また、流通大手の「イオン」は、首都圏を中心に、現在およそ460店ある小型のスーパーを、今後3年かけて2倍の1000店規模に拡大する計画です。
消費者の高齢化に伴って、住宅地に近いコンビニが売り上げを伸ばしていることから、大型店を重視してきたデパートやスーパーの間でも小型店を強化する動きが一段と広がりそうです。
驚くのが
全国にこれから70店舗以上出す
ってことだ。
問題は
小型店で、中心部の大型店と同じ接客が出来るか
だろう。
同じモノを買うのに、わざわざ三越伊勢丹でお買い物する高齢者
が求めているのは
三越伊勢丹のサービス
だ。
三越伊勢丹のハウスカードには
ゴールドカード
があるのだが、カードの案内によると、これは年会費1万円ほどで
三越伊勢丹でちょっといい気分にしてくれるサービス付き
なのである。この
三越伊勢丹で味わえる「ちょっといい気分」
を求めて、高齢者の顧客は、小型店に行くことだろう。
果たして、今後出店する70以上の店舗で
ターゲットとする高齢者が「ちょっといい気分」に浸れる接客が可能か
どうかが、成功の鍵だろう。
わたしが知ってるのは
札幌三越
と
JR京都伊勢丹
だけだけど、以前電話をしたときの対応は
札幌三越は三越伝統のマニュアル対応(一応お客様第一という姿勢)
で、
伊勢丹はちょっとそれよりはカジュアル
だった。そういえば、台北の南西三越で両替をしたときも
三越伝統の対応
だったな。
三越の接客畏るべし
と思いましたよ、その時は、ええ。
「ご近所の三越伊勢丹」に足を運ぶ高齢者は
包装紙で到来物の価値を判断する層
だろう。今でも
コンビニから百貨店の包装紙で包んだお中元・お歳暮を届けるサービス
をやってるでしょ? ま、
わざわざ百貨店から送らせている
か否かで、贈り主の人格まで忖度されるという時代があったわけだ。(『サザエさん』等で学習可能。)
届いたお中元お歳暮をまず包装紙で分類する
とか、やってたわけですよ。で、
包装紙トップランク
は
三越
だったりした。
そういう世代を相手にするとなると、
高度な接客が要求
される。ご高齢で耳や目も達者じゃないだろうから、
行き違いのないような、痒いところに手の届くような接客ができるかどうか
が見所ですね。
低賃金で生活が成り立たず、離職している介護職経験者の受け皿になるのかな
と一瞬考えたのだが、
お客様の自尊心を尊重して接客する
というのが、三越伊勢丹で要求される接客の最大のポイントなので、そこら辺の折合がうまくいくかどうか。それに
店員1人当たりの「売り上げ」
が評価される百貨店では
きっちり買ってもらわないといけない
わけで、単に親切なだけではダメだ。今の世の中で、
注文の多い長年の顧客を満足させる接客をして販売する
ってのは、相当難度の高い仕事だろう。この
長年の顧客
が、接客で最も気を遣う部分だ。
娘時分から、こちらでお買い物しておりましたのよ
なんて、おばさまがいらっしゃるわけでね。
代々、こちらにお世話になってますのよ
とかね。そうなると買い物歴50年とか60年とかざらだ。そういう「注文の多い」顧客を満足させられる
小型店
を出店できるのかどうか。手っ取り早いのは
閉店した店舗で働いていた人を雇用する
かな。
本当に販売って大変よね。
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