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2014-07-16

フジとテレ東の罪 プロジェリア(早老症)の少年を取材名目で弄ぶ 「絵になれば何をやってもいい」のか?

朝日のWEBRONZAで、ベルギー在住の栗田路子さんの書いた次の記事が凄い勢いで参照されている。
取材された難病少年も静かな怒り、日本の海外ロケの無茶

取材された難病の少年というのは、ベルギー在住でプロジェリア(早老症)の患者である、ミヒル君だ。プロジェリアは
 子どもなのに、きわめて速やか老化が進行
する病気で、治療法はなく、患児に残された時間は短い。
 子どもが老人のような外貌
になるので
 TVの「絵面」としては最高の素材
とばかりに、これまで
 プロジェリアの患児
を扱う日本のドキュメンタリーが頻繁に作られてきた。作ってきたのは
 フジテレビの「サイエンスミステリー」シリーズ

 テレ東の「輝く命」シリーズ
だ。

どうやらこの2つの番組では、ミヒル君の取材で
 「感動的な絵」を撮るための無茶振り
をした模様である。

ミヒル君の取材をしたと思われる回。
フジ  2006年2月放送


サイエンスミステリー 第4回 第四章 短い命を刻む少女・アシュリー
(略)
今回は、ベルギーに暮らす同じ運命を背負った7歳の少年も取材し、アシュリーとの切ない心の交流を中心に描いていく。

テレ東  輝く命 V 2009年10月9日放映

急速に老化する少女の恋—衝撃の運命 アシュリー(11歳)&ミケル(11歳)【イギリス&ベルギー】 病名:プロジェリア
(略)
ヘイリーには同じ病気のボーイフレンドがいます。
ベルギーに住んでいるミケル(11歳)です。

同じ悩みを抱える家族同士の交流。
果たして家族は、過酷な運命の病気に対して、
どの様に向き合っているのでしょうか?

揺れ動くヘイリーとミケルの想い…。
その心と家族の葛藤を描きます。

ま、こんな内容なのだが、上記、栗田さんの記事には次のような、ミヒル君からの告発が引用されている。


「ぼくは世界中のドキュメンタリー番組で人生を語ってきた。ベルギー国内5回、フランス2回、ドイツ2回、イギリス1回、そして日本2回。たいがい楽しくやったけど、日本の取材班にだけはほとほと困らされた」。世界でも希な難病を患うベルギー人少年ミヒル君(15才)は、昨年出版した自著の中で、日本からの取材班がいかに虚構を描こうとするか、静かな怒りを込めて書き綴っている。
(略)
 日本からのテレビ取材を受けたのは2009年のこと。取材当時、平均寿命とされる13才にそろそろ近づこうとしていたミヒル君を前に、カメラは『死の影に怯える悲壮な少年と家族』を描こうと必死だった。サッカー選手になりたいという将来の夢を語らせておいて、「でも、君に未来はないよね」と声をかける。それでも涙を見せないミヒル君を、とうとう祖父の墓まで連れて行き「もうすぐ、君もここに入るんだね、大好きなおじいちゃんに会えるね」とたたみかける。
 ミヒル君はこう回想する。「ぼくの目に涙が出てきたら、彼らはズームアップして撮った。その顔を後で見たけれど、それは僕の顔じゃなかった」と。ミヒル君の父親はとうとう爆発し、「もう止めだ。偽りの姿を見せたくはない。私達家族は悲嘆に打ちのめされているわけではない。それが気に入らないなら、荷物をまとめてさっさと帰ってくれ」と叫んだという。

まあ、普通に
 人権侵害かつ児童虐待
ですよ。
栗田さんの記事に上がっている例は
 2009年
なので、
 テレ東の「輝く命」の取材
だろうけど、
 2回受けた、日本の取材班にだけはほとほと困らされた
というのだから、フジの取材も碌でもなかったと思われる。

テレビに映してやってるんだから、取材者がエライとか勘違いしている上に
 高い海外取材費を掛けてるんだから、「ちゃんと使える絵を撮ってこい」
とか、厳命されてるんだろうね。
 視聴率のためなら、海外の難病の子どもを精神的に虐待してもOK
だという
 視聴率至上主義
がまかり通ってるわけで、なにが
 おもてなしの国
だと思うわけよ。

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