平衡感覚を養う
周囲の環境にも依るけれど、小学校に上がる前というと、本来は好き勝手にあちこちで遊んでいる時期だろう。
入学前にどんな遊び方をしたかで、体力に差が出来る
という文科省の調査結果が出た。NHKより。
小学校入学前の遊びで体力差 文科省調査
文部科学省が子どもたちの運動習慣を調べたところ、小学校入学前に「いろいろな内容の体を動かす遊び」をしていた児童のほうが「いつも同じ内容の遊び」をしていた児童より体力テストの結果が高いことが分かりました。文部科学省は平成20年度から小学5年生と中学2年生を対象に体力や運動能力、それに運動習慣を調べています。
この中で、小学5年生109万人に対し、入学前にどのように体を動かす遊びを行っていたか尋ねたところ、▽「いつも同じ内容の遊び」と答えた児童は男子で27.7%、女子で19.4%、▽「いろいろな内容の遊び」が男子で65.4%、女子で74%、▽「体を動かす遊びは行っていなかった」という児童も男子で6.9%、女子で6.6%いました。
これを体力テストの結果と比べてみると、「いろいろな内容の遊び」をしていたと答えた児童の結果が男女共に最も高くなりました。
女子の場合、8つの種目の合計点が55.7点で、▽「いつも同じ内容の遊び」をしていた児童より1.6点、▽「体を動かす遊びをしていなかった」児童より5.8点上回っています。
調査結果を分析した筑波大学の西嶋尚彦教授は「幼い時期に家族や友だちと一緒にスポーツを楽しむことで体力も運動能力も全般的に発達していくことが分かった」と話しています。
話としては、極当たり前の結果だ。
このニュースで落ちている部分は
体力の地域差
だろう。日本は南北に細長い。
雪国の子ども達とそうでない地域の差
が、分からない。
雪国では、雪が積もると
道路が平坦でなくなる
のが普通だ。道路の除雪が続く内に、
歩道が雪の山になる
ことも少なくない。簡単に言えば
毎日、砂浜で歩くように、負荷の掛かった状態で歩いている
のだ。そうした環境が
体力を養う
のは間違いないだろう。そして
平坦でない道路を歩く(場合によっては雪の山をよじ登ったり、降りたり)
することで、
平衡感覚
も養われる。それが
雪国の日常
だ。
半年を雪の中で過ごす地域と、そうでない地域では、運動の仕方も違うだろう。是非、体力の地域差について、知りたいものだ。
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コメント
地域の体力差は新体力テストの結果を見るとよいです。気候による差が一概にあるとはいえなさそうです。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/01/__icsFiles/afieldfile/2009/01/21/1217980_2.pdf#page=5
文科省によると子どもの体力の低下の原因は人々の意識にあるとのこと。ご参考まで。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/gijiroku/attach/1344534.htm
投稿: nankichi | 2014-11-30 08:35
nankichiさん、ご教示ありがとうございます。
文科省の統計を見ましたが、やはり「外で遊ぶ」環境と機会が減っているのですね。
子ども達が自分たちで「外界を発見」する機会が少なくなっているのは残念です。
投稿: iori3 | 2014-11-30 09:01