類語の用例に詳しい、林巨樹・松井栄一監修『現代国語例解辞典 第四版』小学館 2006
仕事がら、漢和・漢漢・漢英辞典や字典は持っているし、日国も新旧1セットずつ持っているのだが、
日常使う日本語の用例
では、時々頭をひねることがある。
たまたま、Twitterを覗いていたら、TL上で
林巨樹・松井栄一監修『現代国語例解辞典 第四版』小学館
を奨める声を見かけた。
わたしは、辞書は、版が同じであれば、古本でも構わないと思っている。amazonを見たら、程度のよい古書が適価で出ていたので、迷わず注文した。
この辞書の真骨頂は
随所に挿入された「用例の表」
にあると言っていい。たとえば、ちょうど開いていた769頁の表は
杜撰/雑/粗雑
の違いを例示しているのだが、こんな具合。表組がうまく行かないので、中身をパラフレーズする。
杜撰/雑/粗雑な工事
杜撰な経理(雑/粗雑は使わない)
雑な字(粗雑な字、は使わないこともないが、杜撰な字とは言わない)
物を雑/粗雑に扱う(杜撰は使わない)
粗雑な神経(雑な神経、は使わないこともないが、杜撰な神経とは言わない)
用例に依っては、反例が思い浮かび
それは違うじゃん
というのもあるけど、指標としては使える。
補助的な国語辞典としては、悪くない。
漢語や宗教哲学用語回りは若干弱いので、漢和辞典や専門辞典等で補強して使うのが吉。(ぱっと見ただけでも、小乗はあっても上座部がないとか、五経の読みはゴキョウしか採用してないとか、まあ、いろいろ)
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