龍谷大学「ペリオコレクション(敦煌文書)の科学分析」のサイトが素晴らしい件
うっかりしていて、今日まで気がついていなかったのだけれども、龍谷大学の
ペリオコレクション(敦煌文書)の科学分析
が素晴らしい。
2012-13年に行われたフランス国立図書館(BnF)と龍谷大学古典籍デジタルアーカイブ研究センターによる共同プロジェクト「ペリオコレクションの科学分析」の成果
を公表したもので、フランスの所蔵するペリオコレクションが美しく鮮明なカラー写真で再現されている。
学術目的であれば、文書のダウンロードが可能。PDFで全文書を、一部だけならjpegで入手できる。
データベースは、現在逐次更新中。
一番の特徴は、
用紙の科学分析が可能な顕微鏡写真が付されている
ことだろう。従来、敦煌文書の年代は
見た目
で決められてきた。用紙の色、艶、書体といった、
経験則
に沿って、書写年代を決めていたのである。ところが
非破壊の科学分析
では
紙の材料、質、付着物など
が、きちんと分析されている。
紙の年代が、科学の目で確定できる
ようになったのが、ここ5-6年ほどだろうか。
敦煌研究では、丁寧な紹介状付で、事前にあれこれやりとりをして、現地(Biblioteque NationalとかBritish Libraryとか)に行って、直接現物を見るか、大学図書館経由でマイクロフィルムの紙焼きを入手する時代というのは、そう遠くなかった。大体20-30年前までは、もどかしい方法で研究が続けられていた。マイクロの紙焼きに至っては、「1機関につき1つの文書に1部のみ」の制限があった。
ここへ来て、一気に、誰もが
手元で敦煌文書を閲覧
できる時代に。これまでだって、敦煌文書のデータベースはあったのだが、この「ペリオコレクション(敦煌文書)の科学分析」のデータベースは
ともかく、軽くて速い
のが特徴だ。
まだ、データベースに入っていないペリオ文書も少なくないけれども、manuscriptを探している人は、とりあえず、検索を掛ける価値がある。
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