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2016-05-09

日銀審議委員櫻井井眞氏の学歴が、日銀のサイトでは、日本語と英語で違う件

以前は海外へ行くと
 現地語メニューと日本語メニューでは、品目や値段が異なる店
というのが存在した。
 日本語メニューだと高くなる
とか、
 品数が、日本語メニューだと少なくなる
とか、デメリットが多かったので、必ず
 現地語メニューを貰って、そこから注文
していた。

さて、今売りの週刊ポストが報じている
 新しい日銀の審議委員櫻井眞氏の学歴問題
は、実は
 日本語メニューと英文メニューの内容が違う例
でもある。

まずは、ポストの報道。


4月から就任した日銀審議委員の経歴疑惑に東大困惑
2016.05.09 07:00

(略)
「博士論文」は文部科学省令によって公表が義務づけられており、博士号を授与した大学に行けば、誰の論文でも自由に閲覧できる。
 本誌記者が東京大学経済学部の資料室で、ある人物の博士論文の閲覧を申請すると、担当の助教が青ざめた顔で上司の室長代理を連れてきた。
「実は……」。室長代理は言いにくそうに切り出した。
「目録に該当論文がないんです。本学の資料室にも、図書館にも見当たらない。念のため、国内の博士論文をすべて所蔵している国会図書館のシステムでも検索しましたが、やはりありませんでした」
 そのうえで、こう続けた。
「結論を言えば、恐らくこの方は博士号を持っていないことになります」
 その人物とは、4月から日本銀行政策委員会の審議委員に就任したばかりの櫻井眞氏(70)である。日銀のホームページに掲載された櫻井氏のプロフィールには、中央大学経済学部を卒業後、〈昭和51年3月 東京大学大学院経済学研究科博士課程修了〉とある。
 にもかかわらず、博士論文は東大になかった。東大資料室は「櫻井氏は博士号を持っていない」と結論づけたのである。
(以下略)

週刊ポストが指摘するとおり
 博士課程修了
とは、
 博士課程で所定の単位を取得した上で、学位論文を提出、論文審査に合格して、博士号を得た
という意味で使う。で
 論文が見つからない
ならば
 博士課程修了ではない
というのは正しい。普通はこういう場合は、学歴に
 単位取得退学
と書く。

で、菅ちゃんが今日こんな苦しい言い訳をした。ロイターより。


日銀審議委員の経歴疑惑報道、菅長官「表現の正確性の問題」
[東京 9日 ロイター] - 菅義偉官房長官は9日午前の記者会見で、週刊誌で報じられた日銀審議委員の経歴疑惑について、報道の指摘は「日銀のウェブサイト上の表現の正確性についての事柄であり、日銀が適切に対応する」との認識を示した。

週刊ポストが指摘したのは、4月に日銀審議委員に就任した桜井真氏の経歴。博士号を取得していないにもかかわらず博士課程修了と記載しており、経歴に疑惑があると報じた。

これに対し、日銀広報課単位取得退学の場合は博士課程修了としており、今回の表記はこれまでと同様と説明。そのうえで「経歴詐称には当たらない」とコメントした。

そもそも
 日銀広報課
の言ってる
 課程博士修了=単位取得退学
自体が
 ムリ
だ。

さて、ここで、日銀広報課が
 日本語と英語
で、
 櫻井眞審議委員の問題の「学歴」をどう表記しているか
を見てみよう。
まずは日本語。

政策委員会審議委員:櫻井眞(さくらいまこと) 櫻井眞

生年月日 昭和21年6月16日

出身地 東京都

任期 平成28(2016)年4月1日~平成33(2021)年3月31日

履歴

昭和45年 3月 中央大学経済学部卒業

昭和51年 3月 東京大学大学院経済学研究科博士課程修了

昭和51年 4月 日本輸出入銀行入行
(以下略)

英文。


Member of the Policy Board : Mr. Makoto Sakurai
Mr. Makoto Sakurai
Date and Place of Birth June 16, 1946, Tokyo
Education 1970, B.A. in Economics, Chuo University
1976, completed a Ph.D. Program in Economics, The University of Tokyo
Present Term of Office from April 1, 2016 to March 31, 2021
Record
Apr. 1976 Joined the Export-Import Bank of Japan
Sep. 1980 Visiting Fellow, Economic Growth Center, Yale University
Apr. 1984 Senior Research Fellow, Institute of Fiscal and Monetary Policy, Ministry of Finance

あ・れ?
日本語では
 東京大学大学院経済学研究科博士課程修了
なのに、英語では
 1976, completed a Ph.D. Program in Economics, The University of Tokyo
(東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学)
になってるじゃん。
おかしいぞ、日銀広報課。どゆこと?

英語では
 取ってもない学位を取得したかのように記載するわけにはいかない
ので、
 正直に「単位取得退学」
と書いている訳ね。
こういう人はアメリカだと、学内の試験を受けて合格すると
 doctoral candidate(博士論文提出有資格者)
と呼ばれる。日本には同様の制度がないのであれだが、学力審査の上で
 君には博論を出す資格はあるよ
と大学が認めた人物で
 博士課程の単位は取得済み
だけど、
 まだ、学位論文は提出してない
って段階。もちろん
 doctoral candidate(博士論文提出有資格者)

 博士
とは、全く違うモノだ。

そのことは当然分かっていて
 日本国内向けには「紛らわしい表示」をしている
ってことだな、日銀広報課。いや、
 内外「格差」がステキ
だ。

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