国立公文書館の英断 今年度から土曜開館・月曜閉館に変更(但し7/9(土)は休館)
先日、上京して都内で、と言っても多摩でだったが、開かれた研究会に参加した。
土曜日が空いてたので、どこかに調査に行きたかったのだが、貴重書を含む調査だと
土曜日は利用出来ない機関が多い
のだ。さて、困ったな、と
国立公文書館
のサイトを見たところ、何と
今年度から、土曜日開館・月曜日休館に変更
されているではないか! もうこれは行くしかない。
なお、残念ながら、今週の土曜日7/9は臨時休館。館員の方が申し訳なさそうに、
7/9休館
のお知らせを手渡していた。
閲覧室のご利用案内
■開館時間
午前9時15分から午後5時まで
ただし、閲覧室への入室は、午後4時30分まで■休館日
東京本館
日曜日、月曜日及び祝日
年末年始(12月28日から翌年の1月4日まで)
その他法令により休日に定められた日
やたらと暑い日だったが、竹橋で地下鉄を降りて、毎日新聞東京本館の下に出、橋を渡って、国立公文書館を目指した。
入ってまず吃驚したのが、受付の変化だ。
確か、以前は
受付の守衛さん
に断ってから、2階の閲覧室に行くシステムだったと思ったが、
1階の受付に館員を配置
している。何がありがたいかといえば
受付に館内のシステムを熟知している館員がいる
ことで
国立公文書館がどういう機関で何が置いてあるかが分からないでやって来る人々
が
迷わずに済む
点である。この改善だけでも
国立公文書館、やる気じゃん
と分かる。受付の館員の方が
今年から、土曜開館になりました!
とニコニコしながら仰る。随分、マン・マンインターフェイスが改善されたなあ。
土曜開館は、確かにありがたい措置だ。国立公文書館の利用者の結構な部分を占める
大学関係の研究者
に
土曜しか空いてないヒト
が増えているしな。そうなった理由の1つは、近年
大学では半期15回の授業回数をクリアしなくてはいけない
ことになっていて、なおかつ
月曜日は振替休日
になることが少なくないため
授業日数が不足しそうな場合は、振替休日の月曜補講
ということが多い。一方で、
休日休館が原則の国立公文書館
では、月曜が振替休日になると
土日月は三日続けて休館
ってことになってしまっていたのよね。かくして
利用したい研究者と利用して貰いたい国立公文書館の双方の日程的な「ミスマッチ」
が起きていたのは事実だ。いくら国立公文書館であったとしても
利用者の減少
は、昨今の世知辛い御時世、
機関の存続や、館員配置の問題に直結
するだろう。
久しぶりに来たので、利用者登録のやり方も変更されていた。新しい利用者カードを作って貰う。
国立公文書館の魅力は
公開されている資料は、その場で撮影できる点
にある。かつて
江戸城の紅葉山文庫や湯島の昌平坂学問所、江戸医学館等にあった蔵書の一部
が、国立公文書館の
内閣文庫
に収められているのだが、普通書扱いなら、即日書庫から出して貰って、持って来たデジカメでばしばし写真を撮れちゃうのである。
また、江戸城の多門櫓に収められていた各種公文書を集めた
多門櫓文書
は、
生きた歴史の宝庫
である。これも、出して来て貰って
ばしばし撮影できる
のだ。
1度に出庫してもらえる文書や書籍は5点。だいたい、出庫に30分程度かかるので、その時間も計算に入れて調査するのが原則だ。
4時過ぎに帰ろうとしていたら
初めてやってきたおじさん
が、いきなり2階に来ちゃったらしく、1階の受付で手続するように言われていた。でも、
5時で閲覧終了
なので、いくら何でも、4時到着はぎりぎり過ぎる気がするぞ。たぶん、
出庫にどのくらい時間がかかるか
も、見当が付いてないんじゃないかな。
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