ジカ熱はお腹の赤ちゃんを害する性感染症だ WHO ジカ熱流行地域から帰国した男女の性行為要注意期間を8週間から6ヶ月に延長@9/6
ジカ熱は、まだ分からないことが多い病気だが、
不顕性感染が多く、自分が感染したことがわからないまま
の状態で、
感染後、ウイルスが精液や子宮頸管に残り、その後、妊娠した赤ちゃんの神経の発達を疎外する恐れがある病気
である。
リオ五輪ではジカ熱は発生しなかった
とブラジル当局が早々に発表しているのだが
不顕性感染の多さ
を考えると、まだ手放しでは喜べない。
ジカ熱の感染は
蚊による
だけでなく、
ウイルス保因者とのあらゆる性交渉(オーラル・アナルセックスを含む)で感染
する可能性があることが知られている。ジカ熱が胎児に及ぼす影響の大きさを鑑み、改定された
WHOの性行為によるジカ熱予防ガイダンス
について、Medical Tribune(要登録)より。
性行為によるジカ感染の予防ガイダンス改訂 症状なくても対策必要な期間を6カ月に延長―WHO
| 2016.09.09 07:20
世界保健機関(WHO)は9月6日、性行為を介したジカウイルス感染の予防に関する暫定ガイダンスを改訂したと発表した。これまで、症状のない男女に対しては流行地域から帰国後の「安全な性行動(正しいコンドーム使用を含む)を心がけるか、性行為を控えるべき期間」を8週間以上とする推奨が示されていたが、新たなエビデンスを踏まえ同期間が6カ月以上に延長された。アナルセックスやオーラルセックス介した感染の疑い例も
同ガイダンスによると、ジカウイルス感染症は主に蚊を介して感染するが、性行為を介した感染例も、従来考えられていた以上に多いことが明らかになりつつある。今年(2016年)8月26日時点で性行為を介したジカウイルス感染に関する報告は17件あり、発症した男性から女性への感染に関するものが7件と最も多いが、男性から男性への感染例や無症候の男性から女性への感染例、女性から男性への感染例についても報告がある。また、精液中にジカウイルスが確認されたとする報告も相次いでいるとしている。
こうした性行為のほとんどは腟性交だが、今年2月に米国でアナルセックスによる感染例が、4月にはオーラルセックスを介した感染が疑われる例が報告されているという。精液中のウイルス残存、最長の報告は発症後188日
さらに、2016年だけで精液中にジカウイルスが確認されたとする報告が7件あり、このうち1件ではジカウイルス感染症の診断から14日後の精液中のウイルス量は血液中のウイルス量の10万倍だったとされている。さらに、精液中のウイルスRNA陽性となる期間についても、英国やオランダ、ニュージーランド、フランスなどから検査の結果が報告されているが、最長で発症後188日間、同ウイルスが残存することが分かっているとしている。
なお、RNA検査によって女性の腟液中にウイルスを確認した例も報告されている他、唾液や尿にもウイルスが最長で発症後91日間残存する可能性が示唆されているという。
これらを踏まえ、同ガイダンスでは流行地域外の男女に対して以下を推奨している。
・流行地域から帰国した男女は、性行為を介した感染を予防するために、6カ月間以上は安全な性行動を心がけるか、性行為を控える
・妊娠を計画しているカップルで、流行地域からの帰国者は、感染の可能性を排除するために帰国から6カ月以上たってから妊娠を試みる
・パートナーが妊娠中の場合、ジカウイルス流行地域から戻った後は、妊娠期間にわたって安全な性行動を心がけるか、性行為を控える
(以下略)
厚労省によると、9/6現在で、ジカ熱が流行している地域は以下の通り。
ジカウイルス感染症の流行地域※1(2016年9月6日更新)アフリカ、中央・南アメリカ、アジア太平洋地域で発生があります。特に、近年は中南米等で流行しています。
○中南米・カリブ海地域
アンギラ、アンティグア・バーブーダ、アルゼンチン、アルバ、バハマ、バルバドス、ベリーズ、ボリビア、ボネール、ブラジル、英領バージン諸島、ケイマン諸島、コロンビア、プエルトリコ、コスタリカ、キューバ、キュラソー島、ドミニカ国、ドミニカ共和国、エクアドル、エルサルバドル、仏領ギアナ、グレナダ、グアドループ、グアテマラ、ガイアナ、ハイチ、ホンジュラス、ジャマイカ、マルティニーク、メキシコ、ニカラグア、パナマ、パラグアイ、ペルー、 サバ島、サン・バルテルミー島、セントルシア、セント・マーティン島(仏領サン・マルタン及び蘭領シント・マールテン)、セントビンセント及びグレナディーン諸島、シント・ユースタティウス島、 スリナム、トリニダード・トバゴ、タークス・カイコス諸島、米領バージン諸島、ベネズエラ○オセアニア太平洋諸島
米領サモア、フィジー、ミクロネシア連邦コスラエ州、マーシャル諸島、ニューカレドニア、パプアニューギニア、サモア、トンガ○アフリカ
カーボベルデ○アジア地域
インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム○北米地域
米国フロリダ州の一部(※2)※1 米国 CDC 報告の発生地域( 2016 年8月31 日現在)及びECDC報告の発生地域の一部
ただし、標高2000m以上の地域はリスクが低いとされています。
※2 米国におけるジカウイルス感染症の発生状況
現在、日本人もよく行く東南アジアの
シンガポールやタイ
では
ジカ熱が流行
している。
12日付のNHKニュースより。
ジカ熱 バンコクでも27人感染 警戒強化
9月12日 20時17分東南アジア各地でジカ熱が流行するなか、日本人が多く暮らすタイの首都バンコクでも今月に入って27人の感染が確認され、地元は感染の拡大に警戒を強めています。
タイの首都バンコクの保健当局によりますと、中心部のサトーン地区などで、今月に入って12日までに27人がジカ熱に感染していることが確認されました。
バンコクでジカ熱の感染がこれだけまとまった人数で確認されるのは初めてだということで、シンガポールで感染し、先月下旬に帰国した男性から蚊を媒介して広がったと見られています。
サトーン地区には日本企業も多く入居するオフィス街がありますが、バンコクにある日本大使館によりますと、日本人が感染したという情報はこれまでのところ入っていないということです。
ジカ熱は、大人が感染した場合は比較的症状が軽いとされていますが、妊娠中の女性が感染すると、頭部が先天的に小さい小頭症の赤ちゃんが生まれる可能性が指摘されていて、バンコクの保健当局は住民に対し蚊に刺されないよう注意を呼びかけています。
東南アジアではシンガポールで先月末からの感染者が300人以上に上るなどジカ熱が流行していて、各国が警戒を強めています。
ジカ熱は不顕性感染が多い。
蚊からだけでなく、性行為でも、ジカウイルスに感染する
ことを、是非知って、これから赤ちゃんを望む人は
お腹の赤ちゃんを守れるよう
心がけて欲しい。
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