京大の言い伝え「褒められたら気をつけろ」
東大・京大と一口に言うけれども
東大の人は、他人を無闇に褒める傾向
がある。本当にそう思っているかどうかは別として、ともかく褒めるのが礼儀のように思っているようだ。
ところで、京大なのだが
千年の都 京都の地
にあるせいか、
褒められたら気をつけろ
という
言い伝え
がある。
定型表現はこんな感じ。
「こないだの論文、よかったなあ」
「ありがとうございます。」
「そやけど、□□はも少しやな。」
この
「も少し」の内容
が、臓腑を抉るような突っ込みだったりするのが伝統だ。
これはどうやら
京都では「急に褒められたらそれは苦情を言ってるのだ」という慣習
と、関係しているらしい。藤月さんのサイト「京言葉」の
1-9-2 その他、京都によく見られる言葉の丁寧化傾向
より。
4) 「不満や苦情を伝えたい時には褒める」
これはどういうことかといいますと、相手に対してこちらが不満に感じている点を「褒める」ことで俎上に載せて、相手に「自分はこの点についてあなたに察してもらいたいことがある」ということを伝えるという方法です。たとえば立ち話の途中で急に相手が「おたくのお子さん、いつも元気どすなあ」と言ってきたら、それは暗に「お子さんの騒音で迷惑している」という苦情を伝えてきている、というような具合です。
大変回りくどいのですが、角が立たぬようクレームを伝える手段としてよく使われます。相手を面と向かって罵ったり、不快感を直接的な言葉で表したりするようなやり方は京では好まれません。角が立つと回り回って自分が後からあれこれ言われることになりかねないためです。顔見知り程度の相手から急に何か褒められたら要注意です。その「何か」について苦情を伝えられている可能性を疑ってみましょう。
所謂
京都人に褒められたら気をつけろ
という、
京都に住む時の「生活の知恵」
なのだが、
生粋の京都人と、「よそさん」から来た研究者が同居する京大
では、
この「生活の知恵」が研究にも波及
してるみたいですなあ。
今度、文化庁が京都に引っ越してくるとかいうけど、
東京住まいの文科省のお役人さんたち
が、この
京都的コミュニケーション
に、
いいようにやられる
悪寒。
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