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2017-08-29

Jアラートで「北朝鮮ミサイル発射」と発信(速報)→NHKで地上波とラジオ(テレビ音声)・ネット同時配信中(6:26現在)

iPhoneがなにかアラートを受信した。何事かと思ったら、
 北朝鮮ミサイル発射
というJアラートだった。
NHKより。


Jアラートで「北朝鮮ミサイル発射」の情報
8月29日 6時13分
政府は人工衛星を通じて自治体などに緊急に情報を伝えるJアラート=全国瞬時警報システムで、午前5時58分ごろ「北朝鮮西岸からミサイルが東北地方の方向に発射された模様です。頑丈な建物や地下に避難して下さい」と伝えました。
対象地域は北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、長野県です。
日本の上空を通過する場合、発射からおよそ10分かかると見られますが、現時点で、日本の上空を通過するかどうかについて、発表はありません。

この状況を受けて、NHKではただいま
 地上波・ラジオ・ネット同時配信
を始めている。
TVニュース同時提供
(6:26現在)

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2017-08-28

ドイツのパンは美味しい(その4)ドイツでは富は歴史と文化に奉仕する

今回、学会が開かれたのは、通称
 キール大学
と呼ばれる
 CAU(Christian-Albrechts-Universität zu Kiel)
で、
 クリスティアン・アルブレヒト大学キール
という校名が示すとおり、
 シュレースヴィヒ=ホルシュタイン=ゴットルプ公のクリスティアン・アルブレヒトが開いた大学
である。
創立は1665年。日本は寛文五年。四代将軍家綱の治世にあたる。アイザック・ニュートンが万有引力を発見し、フェルマーが死んだ年でもある。
戦前はナチスドイツにいち早く協力、1933年には強制的同一化政策に従い、多くの学生や教員が大学を逐われた。
戦前には5人、戦後には7人のノーベル賞受賞者を輩出している。
日本史と密接に関係のある人物では、リヒャルト・ゾルゲが卒業生である。

ノーベル賞受賞者の数だけでいえば、日本に、キール大学に匹敵する大学は存在しない。
しかも、このキールは、大都市ではなく、人口わずか24万人の港湾都市なのである。
これまで、最も人口が多くなった時期でも30万人を少し超える程度だった。

フィヨルドの南端に位置するキールは、天然の良港を擁し、バルト海の要衝である。キールと北欧を結ぶ大きな定期便のフェリーが港に姿を見せていた。
 北ドイツ
というよりも
 北欧への入口
という趣が深い。

近代において、キールは
 軍港
として発展した。第一次大戦、第二次大戦、いずれでもキール港は重要な役割を果たした。そのため、第二次世界大戦の後半には、徹底的な爆撃によって旧市街地は瓦礫と化した。
ドイツの街では、よく
 ドレスデンの復興
が知られているが、ここキールも同様に破壊され尽くした旧市街地を、戦後、瓦礫から復興したのである。知らないで通ると
 古い建物の建ち並ぶ旧市街地
が拡がっているが、これらはいずれも復元・再興された建物なのだ。

当然ながら、
 キール大学も大きな被害
を受けた。
しかし、いま、キール大学の古いキャンパス周辺には
 元々あった大学附属の博物館
が建ち並んでいる。もちろん、これらも戦後再び作り直されたものだ。今回は
 Medizin- und Pharmaziehistorische Sammlung(キール大学附属医薬史博物館 Brunswiker Str. 2, 24105 Kiel, Deutschland )
 Zoologisches Museum der CAU(キール大学附属動物学博物館 Hegewischstraße 3, 24105 Kiel, Deutschland )
 Kunsthalle zu Kiel(Düsternbrooker Weg 1, 24105 Kiel, Deutschland. 古代美術博物館を併設)
 Botanischer Garten Botanischer Garten Kiel der Christian-Albrechts-Universität zu Kiel(キール大学附属植物園 1665年の大学創立当時から計画される。現在は移転し規模を拡大)
を参観した。そこで痛切に感じたのは
 文化に対する投資の厚さ
である。

たとえば、植物園。自慢の温室はいくつかに区画され、それぞれの部屋は、温度と湿度とが厳密に管理され、植生にあった環境が再現されている。温室は維持管理に金の掛かる施設だが、それだけでなく、コレクションも充実している。
Bg3
俗に
 100年に1度だけ花が咲く
といわれてるアガベ。もちろん100年よりは短い期間で咲くのだが、花が咲くと本体は枯れてしまう。上の茶色いぽよぽよしたものが花。なんという幸運。
Bg1
キール大学附属植物園の誇る多肉植物コレクションの1部。デカいサボテン。
Bg2
これも多肉植物。多肉植物マニアが迷い込んだら、喜びの余り死ぬんじゃないかと思うような充実したコレクションが展開されている。
Bg4
オオオニバスと人の背丈より高い蓮。東大寺の大仏さんの前に金色の蓮が飾ってあるが、大きさは似たようなモノ。花が咲いた姿を是非見たかった。

温室内では、鳥や亀なども飼育されていた。

もちろん、温室外にも植物園は拡がっている。世界中から集められた植物が、大陸ごとに分けて植えられている。高山植物(北ドイツなら余裕で低地で高山植物が栽培できる。北海道でも可能)の庭もあれば、水生植物の庭、木本の庭などが展開されている。植物園全体に一体いくら掛けているんだろう!!!

植物園だけではない。
古代美術博物館は、
 かつて、古典研究のために19世紀に発掘したギリシャ・ローマの彫刻や壺
が並んでいるのだが
 一部は石膏のレプリカ
に代わっている。恐らくは
 第二次世界大戦の後半の爆撃
によってオリジナルが粉砕されたために、こうしたレプリカが元のように置かれているのだろう。たとえレプリカだったとしても、一見して
 ギリシャ・ローマの彫刻や壷絵の変遷を理解出来る展示
であり、キュレーターの腕が冴え渡る。
しかも、これらの展示物は
 キール大学の古典研究室が自前で発掘したもの
のようだ。
 ギリシア・ローマの発掘
って、それだけでも物凄く資金が必要なんだけれども、一体戦前のキール大学はどれほどこうした発掘を援助したのだろう。そして、これら考古学的成果は、単なる美術史的遺物なのではなく
 ギリシャ・ローマ研究
に用いられたのである。

後で詳しく書くけれども
 動物学博物館

 子どもを連れて行くと、たぶん動物学の虜になる展示
が犇めいていた。

歴史と文化を守るために、潤沢な予算が与えられている。
それがキール大学附属施設を見た感想である。

富は文化と歴史に奉仕する。

日本では
 文化や歴史は「富のアクセサリー扱い」
だが、ドイツでは
 文化や歴史の方が富より遥かに重要
なのだ。
そして、キール大学は、単に博物館が充実しているだけではない。先端的な研究も盛んに行われている。

人文系が消滅の危機にある日本と、歴史と文化を瓦礫から再興して維持するドイツ、かつて
 東西の経済大国
と謳われた2つの国は、21世紀になって、かくも大きな格差を見せている。

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100円ショップのセラミックナイフで酢橘を切る

ちょっとだけ柑橘類を切りたい。
そうした時、鋼の包丁を使うのにはやや抵抗がある。どうしても酸がきついので、柑橘類は金気くさくなるし、使用後は丁寧に洗わないとすぐ黒く錆が浮く。

そんな悩みを解決したのが
 100円ショップで見付けたセラミックナイフ
だ。たしか、JR奈良駅にあるセリアで買ったんじゃなかったっけ。

100円ショップのセラミックナイフだから、刃渡りはかなり短い。林檎の皮剥きにはちょっと足りない。
ただ
 酢橘
とか
 蛇腹
とか
 小さめの柑橘類を両断
するのには、気兼ねなく使えるのがいい。

たまたまミディトマトとミニトマトがあったので
 湯むきしてポン酢に暫く漬ける
ことにした。酢橘はそろそろ安く出回り始めている。ポン酢は
 醤油:酢(もしくは果汁)の割合が5:5
が標準で、昆布や削り節で旨味を追加するレシピが出回っているが、使う分だけ作ってみた。
酢橘3個で大体大さじ1〜1.5杯くらい果汁が取れた。千鳥酢を足して50mlにして、御坊の三ツ星醤油と同割りにする。旨味を補うのに、少し白だしを入れたのだけど、トマトそのものに旨味成分が含まれているから、無理に入れる必要はないかも。

もう少し経つと、酢橘がもっと安くなるので、大袋で買って、けちけちせずに酢橘の果汁をふんだんに入れて、ポン酢を作ってみようかな。入れる瓶さえ消毒しておけば、そんなに簡単には悪くならない。

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2017-08-27

ドイツのパンは美味しい(その3)Japan Nothing

「失われた20年」の間に、国際社会における
 日本の地歩

 後退
どころか、
 消滅した
というのが
 Japan Nothing
だけれども、今回、バルト海の要衝、Kielに行って実感したのは
 北ドイツにおける日本の存在感の無さ
だった。

どこへ行っても、まず
 China!
とか
 Chinese!
とか声を掛けられる。帰国時にKieliusというハンブルク国際空港とKiel駅を結ぶ空港リムジンに乗ろうとして、荷物を荷物室にどう入れようか悩んでいた時、白人のおばさまに
 等一下!(まってなさい)
と何度も普通話で言われた。おばさまからすると
 黄色い奴は中国人
らしく、中国語と違う言語を話しているとは思ってないらしい。
日本人同士で、軍港Kielのクレーンの近所で建造されていると覚しい海軍の船の方に向かったら
 你好!
と、やはり白人の人達から声を掛けられた。

日本人がKielにあまりやってこない上に、アジア系の外国客は中国人が中心だというのは、ホテルの衛星放送のチャンネルを見ても分かる。
東アジアのチャンネルでは、日本語放送のNHKの国際放送はまったく入っていない。入っているのは中国の
 CCTV(中央電視台)
だけだ。

北ドイツだけではない。
今回KLMを利用して往復したのだが、空港でもやはり
 東アジアの人間の中心は中国人
だった。
わたしは視覚障碍があるので、飛行機に搭乗する際はいつもattendをお願いする。
今回attendが必要な人は、日本からEUの入口になるオランダ・アムステルダムのスキポール国際空港で、乗務員と同じ出入国窓口を通ったのだが、入国時にはまず
 China?
と聞かれ、日本人だと答えると、
 Oh!
とか一瞬びっくりされた。帰りも同じ陽気なおにいさんだったが、今度は
 コニチハ!
と挨拶してくる。学習能力が高いぜ、スキポール国際空港の出入国管理官のおにいさん。まあ、それだけ
 日本人が珍しい
ってことになるんだろうな。

学会会場では、英語がそれほど堪能でない年代の中国人研究者の多数の参加を見越して
 中国語通訳
として、ドイツの他大学で中国語を教えている中国人の先生がアルバイトに来ていた。学会自体は、英語縛りだったのだが、いま、エラい人達は、まだ中国で外国語教育が復興し始める段階で大学教育を受けた人達が中心だから、必ずしも英語が上手とは限らない。そのために、ネイティブの中国語の専門家が雇われているというわけだ。
というわけで、学会では、英語・日本語・北京語で話をしていた。ドイツ人もそれほど英語が得意なわけでもないから(日本人と比べたら遥かに上手だけれども)、
 中間言語として英語
が、使われていた。中間言語の英語は、
 シンプルイズベスト
というわけで、平和に学会は進んで行った。

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2017-08-20

ドイツのパンは美味しい(その2)乳製品と謎の"Curd" 正体はソフトチーズ"Quark"

ホテルの朝食に話の続き。
さて、ホテルの朝食といえば
 フルーツにヨーグルト、ミューズリーにミルク
がつきものだ。
ドイツではあちこちで目にする
 籠に盛られたちいさな林檎
が、ホテルのレストランにもあって誰でも持って行ける。

ミューズリーとヨーグルトは並んで最終コーナーに置いてある。
最近のミューズリーブームのせいもあるかもしれないけど、これまたさまざまな木の実や穀物、フレーク、チョコチップなどが蓋のついた容器に入ってずらりと並び、横には
 冷たいミルクと温かいミルク
が用意され、ジャムもいろいろある。
その隣には
 各種ヨーグルト
があるのだが、そこに
 Curd
と、英語で書かれたヨーグルトに似たものも置いてある。日によっては、バニラフレーバーのものも見かけた。

"Curd"ってなんじゃらほい?
帰国してから調べたら、所謂
 ソフトチーズの一種
で、ドイツ語では
 クワルク(Quark)
と呼ばれるものだと分かった。道理で、ヨーグルトと並んで置いてあるはずだ。
日本では見かけないものだが、牛乳の味がストレートに反映されていて、実に美味しい。
毎日、ヨーグルトとQuarkを何種類かボールに入れて、混ぜて食べていた。

草を食べてのびのび育った牛の乳から作る乳製品に間違いはない。

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ドイツのパンは美味しい(その1)

8月4日から、国際学会で北ドイツのキールに滞在した。その時の話を少しずつ。
キールはシュレースヴィヒ=ホルシュタイン州(Land Schleswig-Holstein)の州都、バルト海に面する海の都市であり、古くから海運で栄えた町だ。人口は24万人(2015年統計)ほどで、似たような日本の街、北海道の小樽の2倍であり、経済上の地歩を失った小樽とは異なり、今も豊かな街である。

ドイツに旅行したヒトはみんながみんな口を揃えて
 ドイツのパンは旨い!
という。日本でドイツのパンというと
 黒パン
だったり、
 固いパン
だったり。ともかくも
 重い、黒い、酸っぱい、固い
というイメージが強い。かてて加えて
 黒パン
というと
 ハイジの黒パンのイメージ
がこびりついていて
 旨いもんじゃない
と思われている。
そんなドイツのパンが
 旨い
というのだ。

今回宿泊したのは、ドイツ鉄道キール駅前の
 InterCity Hotel Kiel
で、学会の宿泊ということを考慮して、朝食込みで申し込んだ。別に朝食を付けて貰うと14€(現在の円相場では1800円前後)だ。日本ではビジネスホテル相当のホテルである。
毎朝、Buffet形式で温かい朝食が提供される。

H1
H2
パンのコーナーは様々な種類のパンが盛られていて、薄切りになったものも供され、パンを切るボードとナイフも用意されている。
このパンが
 美味しい
のだ。
自慢のBrötchenやBrötは勿論、隣国フランスのクロワッサンにも、手を抜かない。日本のビジネスホテルで、
 クロワッサンがパリパリで中はふかふかで温かい
なんてところがあるだろうか? 中級ホテルでも、クロワッサンは冷たい場合がほとんどだろう。惜しみなくバターを使い(製パン用マーガリンとかいう紛い物でなく)、大きめに成形されて焼き上げられたクロワッサンは、それだけで美味しい。
日本のビジネスホテルだと、まずパンが出てくるとすれば食パンがあるかないか、なんて感じだけど、1コーナーまるまるパンに当ててるだけあって、ほんのり温かいパンはどれを取っても美味しい。
見ていると、宿泊者の白人のおばさまが、横に切り目の入った丸いSchnittbroetchenをあれこれ選んでいる。どうも、
 発酵と焼け具合
が気に入らないらしく、籠のパンをひっくり返して、やっと1個を選び取った。わたしもおばさまの顰みに倣い、おいしく焼け上がっているパンを選んでみた。
北ドイツのこの地では、白い小麦パン、黒いライ麦パン、それらがいろんな比率で混合しているパン、パン生地にナッツやドライフルーツなどを混ぜたり、びっしり付けたものなど、多様なパンが朝のパンコーナに並ぶ。わたしも滞在中、罌粟の実が塗されたMohnbroetchenや、松の実を焼き込んだもの、向日葵の種を振りかけたもの等や、スライスされた各種黒パンやクロワッサンを食べたけれども、いずれもほんのり温かったり、水分は多めで、日本の
 固い酸っぱい黒いパン
は1つとしてなかった。見たところ、ホテルにありがちな
 トースター
がないので、不思議に思っていたのだが、あらかじめ温かいパンが供されるので、トースターは必要ないのだ。
Buffetには、特産のチーズがやはり何種類か皿に盛られている。牛乳から作られたチーズで、白カビチーズや、胡椒やハーブを塗したり、フルーツやナッツを混ぜ込んだ甘いものなどだ。毎朝、黒パンの薄切りやSchnittbroetchenにチーズを塗って食べていた。
この辺り、酪農が盛んだ。

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