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2019-03-18

『漢辞海』の語義の出典

物書堂から
が発売された。
Kanjikai2120
第四版からは、物書堂の辞書統合アプリ「辞書 by 物書堂」に入れて使う仕様に変わった。
Dictionary_container_app
一つ問題があって、辞書統合アプリ内の「アプリ内課金」コンテンツ扱いになるため
 家族で共用
できない。以後、辞書がアップデートされても、アプリストアの
 家族で共用の仕様
が変わらない限り、ダウンロードしても、一人しか使えない状態が続く。
これまでは、個々の辞書アプリは家族で共用できたのだが、その点が大変不便だ。
で。
今更、かも知れないが
 『漢辞海』の個々の語義
 『漢語大詞典』を大いに参照
していることに気付いた。
たとえば、
 往々
は、『漢辞海』では
往往  1. つねづね。時々。時折。<史・十二諸侯年表・序>  2. あちこち。いたるところ。<管・度地>
とするが、『漢語大詞典』を引くと
往往  1. 常常。《史記・十二諸侯年表序》(略)  2. 處處。《管子・度地》(略)
となっているので
 『漢語大詞典』を引くのが面倒な人向けの語釈
らしい。
というわけで、詳しさからいうと、当然ながら『漢語大詞典』の方が遥かに詳しいので、
 中国学を専攻する中級以上の学生・院生
で現代中国語と中国語文言が普通に読めるならば、『漢語大詞典』を併用する方が今後のためにもいいだろう。
まあ、
 『漢語大詞典』には当然ながら、日本の漢文では必要な、例文の書き下しも現代日本語訳もついてない
から、『漢辞海』の利用価値はそっちにあると見ればいいのかな。
『新字源』とは随分語釈が違うなあ、と思ったら、何のことはない、
 現代の中国の文言用の漢字字典から語釈を引っ張ってきてる
のだから、まあ、そりゃ違うでしょうよ。

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