新元号は「令和」出典は『万葉集』巻五「梅花謌卅二首并序」「于時、初春令月、氣淑風和、梅披鏡前之粉、蘭薫珮後之香。」→「令月」の出典は『儀礼』「風和」は晋・王羲之「蘭亭序」(さらに張衡「帰田賦」)
さて、新元号は
令和
と決定。
出典は『万葉集』巻五「梅花謌卅二首序」で
于時、初春令月、気淑風和、梅披鏡前之粉、蘭薫珮後之香。
と菅官房長官が発表した。
さて
出典は『万葉集』
エヘン、日本古来の文学だよん
てことなんだけど、細かく見ていこう。
「令」を含む「令月」の出典は五経の一つ礼経の
『儀礼』士冠礼
の
令月吉日。
で、「和」を含む「風和」の出典は
晋・王羲之「三日蘭亭詩序」の
天朗気清、恵風和暢。
じゃないかな。てか
「梅花謌卅二首并序」は漢文で書かれているので、必ず出典がある
わけで、元をざっと辿ったらこんな感じ。(12:05)
『万葉集』研究では
「梅花謌卅二首序」は「蘭亭序」をなぞって書かれたもの
とされているので、特に不思議はない。(12:23)
さて、twitterでGEISTさんに教えて頂いたのだが、https://twitter.com/J_geiste/status/1112554095334825984
あと、契沖先生が張衡「帰田賦」の「於是仲春令月 時和気清」も出典じゃね?って言ってるな。こっちの方が「令」も「和」も入っててやばいw
とのこと。契沖『万葉集代匠記』の該当箇所 を国会図書館デジタル化資料から拾ってきた。常用漢字に直しておきますね。
于時、初春令月、気淑風和、梅披鏡前之粉、蘭薫珮後之香ハ、張衡帰田賦云、於是仲春令月,時和気清。蘭亭記云、是日也、天朗気清、恵風和暢。
ま、契沖先生の昔から
出典は中国の古典
と認識されていたのでありますね。国会図書館デジタル化資料『万葉集代匠記』の該当箇所が含まれている部分は以下に。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/936703
NHKの報道はこちら。
新元号は「令和」 出典は「万葉集」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190401/k10011868721000.html?utm_int=news_contents_news-main_001
続き(13:39)
すぐやる日本人。令和ちゃん爆誕。
https://twitter.com/pivsixvu773/status/1112561632620638208
更に続き(13:44)
今回の元号案の撰進者は、『万葉集』「梅花歌」で学士院会員とくると、ご専門は『万葉集』じゃないけれど和歌研究の
久保田淳先生
と予想。対抗は日本漢文研究の
揖斐高先生
でどうかしら。
更に更に続き(15:11)
毎日は、学士院会員じゃない中西進先生を推す。学士院縛りだとダメなんだけど
梅花歌三十二首研究
っていえば、中西進先生だもんな。中国学は
池田温先生
ではないか、と推測している。
https://mainichi.jp/articles/20190401/k00/00m/010/116000c
更に更に更に続き(21:23)
『蘭亭序』以外の出典。後漢・張衡の「帰田賦」の画像。
『文選』巻十五 張衡『帰田賦』
於是、仲春令月,時和気清。
李善注、儀礼曰、令月吉日。鄭玄曰、令、善也。
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