白味噌雑煮の味
関西と関東で一番異なるのは
お正月の雑煮の仕立方
だろう。一般には
関東は醤油仕立で角餅を焼く
関西は白味噌仕立で丸餅を煮る
と言われる。白味噌と言っても、関東でいう白味噌ではなく
西京味噌
と呼ばれる甘くて柔らかい、ペースト状の白味噌だ。
京都のおみおつけは
赤味噌と白味噌を季節によって配分を変えて合わせた味噌
で作るのだが、雑煮に赤味噌は使わない。
白味噌雑煮を名物としている京都の料理屋さんといえば
なかむら
に先ず指を屈するだろう。ここの白味噌雑煮は
京都の水道水だけで作り、出汁を取らない
ので有名だ。餅は色よく焼き、溶き芥子を落とす。
例年通り、新年は横浜で迎えた。横浜の雑煮は関東風の鶏雑煮で、鰹出汁に塩、酒、味醂、ほんの少しの濃口醤油で調味する。具は、斜に切った姫鳴門、鶏笹身、大根、里芋で、三つ葉と柚子の皮を散らす。
七日に帰ってきたのだが、早速、
なかむら風の白味噌雑煮
を作った。出汁を取らない水だけで作る白味噌雑煮の極意は
白味噌を大量に使う
ことである。白味噌の持つ旨味を最大限に活かすのだ。まず、味の決め手である西京味噌はそこそこいいものを選ぶ。お正月だから、多少張り込んでも後悔することはない。味噌をどのくらい入れるかと言えば
水500ccに西京味噌200g前後
である。ゆっくり味噌を溶きながら、弱火で温めていくと、白くてまるでポタージュのようになる。
このくらい味噌が濃いと、堅魚や昆布の出汁の旨味は却って邪魔になる。
普段のおみおつけの味噌のつもりで量を加減すると、さっぱりな味わいなので、ここは気前よく白味噌を使いたい。
丸餅は、焼かずに煮ても悪くない。
| 固定リンク
« 優秀な外国人材は日本にやってこない 中国の一流理系大学 ポスドクに年間700万円程度支給 宿舎完備 学外居住希望なら年間100万円弱の住宅手当も支給 当然優秀な留学生は帰国するよね | トップページ | 優秀な外国人材は日本にやってこない(その2) 日本の低賃金がよく分かる「アメリカのタコベルのマネージャーの賃金」の件@twitter »
コメント