「見えているよう」に脳は働く
最近、えらく疲れるな〜と思っていたのだが、
視力が落ちているのに、脳が頑張りすぎている
のに気がついた。元々重度弱視なんだが、
見えている状態
を
脳が死守しようとしている
らしく、
矛盾なく「見えている」ようにする
のが、大変みたいだ。
経年劣化による白内障なんだけど、ずいぶん前から主治医には
かなり濁ってますね
とは言われてたのだが、全然感じていなかった。そもそもあんまり誤差がない程度の重度の弱視だ。
最近やっと
あ、確かにこれは白内障かも
と光源とか明るい場所で気がつくようになった。
たぶん
複視
があるせいだろう。一つの映像と「見えて」いるものが、
複視による複数の映像を脳が編集
した結果らしく、あまり白内障による水晶体の濁りが気になってなかった模様。
複視自体は結構エグい。経過を考えると
1. 外斜視手術1回目→術後、初めて眼帯を取ったら、エグい複視が生じていることが判明(5歲 札幌市立病院)
2. その複視を「治療」するために2回の外斜視手術(5-6歲 札幌市立病院)
だったんだけど、今見えている複視の「角度」の1つは、最初の複視の
廊下の平行する壁が2つではなく、4つで、廊下はV字に見える
が残っている模様。複視があると、自分の正確な位置がわからず危ないので、追加手術もしたし、脳は脳で5歲での手術失敗以降、なんとか複視を消そうと頑張ってきたのだが、ここ10年くらいは、見えている目(左)と見えてない目(右)の視力差がなくなってしまったので、複視大復活、という次第。
よく見える視力の人には邪魔でしかない複視だけど、重度の弱視だと
白内障が気にならない
ことがあるのね、きっと。
症例研究はされてないと思われる。というか、わたしくらい重度の弱視で墨字(点字じゃない、ということですね)を普段大量に読む生活をしている視覚障碍者はほぼ皆無に近いので、1例報告になるかならないかだし、全然、ロービジョン研究に役立ちそうもないので、今後も
複視のある重度視覚障碍者の白内障の進行
等という論文は出ないと思う。
ところで、わたしの外斜視手術前後のカルテがまだ残っていれば、だけど
一時、視力がアップした
と記述されている筈。実は
視力表を全部覚えてしまった
ため、視力表の文字は見えてないけど、指す場所で
つ
とか
に
とか言ってたわけですね。大体、小児眼科の斜視の子ども達は、毎回視力測定されるので、そんなもん、
簡単に暗記
してしまうわけなんですよ。悪いおにいちゃんおねえちゃんが、後からささやいてくれたりもする。
というわけで
プロの小児眼科の患児(学齢前で通院歴2年以上)
には
ランドルト環のカードを使って視力測定
するのが最低でも必要。
小児眼科の待ち時間は、ほんと、今でも
死ぬほど長い(病院に行くと1日まるまる潰れる)
ので、ヒマだから、視力表を暗記する時間なんてふんだんにあるのよね。
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