筮竹を作る
『周易』を勉強するには、立筮するのが近道なのだが、筮竹は手に入りにくい。ところで、今は
高い値段の筮竹
が、占い専門店のようなところで売られているけれども、そもそも筮を立てるのは
蓍(めとぎ)
を用いるのが正しい。蓍とは箒草の茎のことだ。とすると、別に高い市販の筮竹を使わなくても、問題ないわけだから、竹ひごを買ってきて切ればよろしい。
最近は、
ゴム動力で飛ぶ竹ひごの飛行機キット
をどこでも売ってる訳じゃないだろうけど、文房具屋に行けば、竹ひごくらいなら売っている。近所の梅松園に電話したら
70cmくらいの長さで7-8本入り100円
だそうだ。半分に切れば一尺余でちょうどいい長さだ。
市販の筮竹は安くても
50本組 2000円
なので、買うのがばかばかしい。筮竹は使っている内に傷む消耗品である。
道具がよければ、占いがうまくできる
というわけでもない。それは
アホらしいフェティシズム
なのだ。実際、略筮法で立筮するなら
コインでもできる
わけだから、なにも道具立てに凝る必要はない。ま、売卜で身を立てるようなヒトならば、ある程度
クライアントの目眩まし用
に道具に凝るのもいいけれども。筮竹は、天地の理を問う道具で、これが国家の大事に及ぶならば
亀卜を併用
するのが本式である。もっとも、今は筮竹と亀卜を併用する占いができる占い師がいるのかどうか。
アンティークの筮竹というのもあるが、何を占ったかわからないようなものを手にするのは気味が悪い。そもそも、占いを頼みに来る人は、何か悩みがある、しかも現在あまり幸福でない状況で占いにすがるのが普通だから、そういう陰の気を吸っている筮竹を捌くのは、不幸の種を背負い込むようなものだ。せいぜい、身内あるいは師匠から譲り受けるくらいにしたいものだ。
わたしは、『周易』だけでなく
揚雄の太玄易
もやってみたい。正式には
36本の筮竹と天地人を印した算木
が必要なのだけれども、算木はその内、ホームセンターから木材を買ってきて作るかして、当座の用には、天地人の「画(『周易』では爻)」をメモする紙があればいい。
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