2008-04-08

朝日新聞北京特派員の無知 天体観測機器「渾天儀」を「龍のモニュメント」と紹介

渾天儀というのは
 天体観測のための機器
であり、日本にも実物がいくつか残っている。
渾天儀とは
渾天儀の所蔵場所一覧

去る2/29に、北京首都国際空港で
 第三ターミナルが運用開始
された。
西日本新聞より。


第3ターミナル 北京空港で稼働 旅客処理大幅に拡大

2008年3月1日 00:11

 【北京29日傍示文昭】8月に開催される北京五輪の「空の玄関口」となる北京首都国際空港の第三ターミナルが29日、運用を開始した。総面積は98万6000平方メートルで、ひとつのターミナルとしては世界最大という。第三滑走路(長さ3800メートル)も同時に運用を開始し、同空港の1日の発着能力は現行の1000便から1700‐1800便に大幅拡大した。

 同空港の利用旅客数は年々増加を続け、昨年は世界9位の延べ5347万人に達した。第三ターミナルの稼働で旅客処理能力は同7600万人に拡大し、常態化していた離着陸の遅れも解消されるとみられる。総工費は約270億元(約4000億円)。

 同空港によると、第三ターミナルを使用する航空会社のカウンター移転は2段階で行われ、29日からはブリティッシュ・エアウェイズなど6社が運用を開始。日本航空、全日本空輸を含む20社は3月26日からとなる。

=2008/03/01付 西日本新聞朝刊=

で、第三ターミナルのチェックインカウンター前には
 渾天儀
が置かれている。
Check-In
この渾天儀は
 南京・紫金山天文台に置かれている明代の渾天儀のレプリカ
である。
南京・紫金山天文台の渾天儀。2005年10月に南京に調査に行ったときに撮影したもの。
Hty2
渾天儀の柱には、龍が装飾で使われることが多い。

南京・紫金山天文台の渾天儀の説明板。
Hty
上の写真から、中国語の部分を翻字してみた。


渾儀
中国古代用以測量天体位置的主要儀器、西漢洛下閎曽制作過渾儀。此儀鋳造于明朝正統年間、由三重環圈組成、可測天体的赤道、黄道和地平座標。環上刻有周天365 1/4度及百刻度、這是中国古代天文学所特有的。八国連軍入侵北京時、此儀被掠至徳国柏林、1920年帰還我国

上記の注釈。
 明の正統年間(1436-1449)
 八国連軍=義和団の乱(1900)に北京に入った八か国連合軍
 徳国柏林=ドイツ・ベルリン
写真のものは明の正統年間につくられた渾天儀で、三重の輪から成り、赤道・黄道・地平座標を観測できる。義和団の乱のときに、北京に八か国連合軍が入城し、ドイツ軍がこの渾天儀を劫掠してベルリンにもっていったが、1920年に中国に返還した、という数奇な運命をたどっている。

つまり
 南京・紫金山天文台の渾天儀は、中国の15世紀の科学技術の水準の高さを示す文物
であるわけなのだが、何を血迷ったのか
 今朝の朝日の朝刊 大阪本社版(13版)週刊アジアの「2008北京奥林匹克」
では、この渾天儀のレプリカの写真を掲載した上で
 巨大な北京首都国際空港の第3ターミナル。
 竜のモニュメントが飾られていた。
 =北京、林敏行撮影
というキャプションを付けている。
 龍のモニュメント
って何よ?

中国語でググると、第三ターミナルの説明に
 渾天儀
について書いてある文書があるんですが。
だいたい、今回の第三ターミナルは
 中国の文化環境を紹介する
という一大テーマがあるわけで、単なる
 龍のモニュメント
なんてものを、わざわざ国家の威信を懸けて新設した第三ターミナルに置くはずもない。
ま、朝日の北京特派員の質も落ちまくってますな。
 中国の文化には敬意を持たず、「金」にばかり目がいってる
ってことでしょう。ましてや
 義和団の乱でドイツが掠奪したという歴史のある渾天儀
なのだ。だからこそ、わざわざ国際ターミナルのチェックインカウンターのところに置いたりするんじゃないのかね。この渾天儀のレプリカには
 たとえ外国が中華民族を蹂躙しても、我々は負けない
という意思表示も含めてあるはずだけどね。
中華人民共和国がお友達認定している朝日のレベルがこの程度なんだから、空港の意匠設計担当者は嘆息してるかも知れない。いや
 やはり日本人は劣等分子
と胸をなで下ろしているかも。そういう意味では、
 中華の僕
という立場からは、よかったのか?朝日新聞北京総局。

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2008-03-05

中国毒餃子事件(その28)「黄砂は中国だけのせいじゃない」と中国の専門家 どこかで見た同じロジック

ここのところ、奈良も黄砂が飛んできて、街中が霞んだりする。
この黄砂の発生源について
 中国ばっかり責められるけど、中国だけが原因じゃない。モンゴルにも砂漠はあるし、日韓両国自身から出ている砂塵が原因かも知れないじゃないか
と中国側が逆ギレしているという。
まず、日本語で。レコードチャイナより。


<黄砂>「発生源を中国に特定するのはおかしい」中国の専門家が反論—中国

2008年3月4日、中国紙「環球報」(電子版)の報道によると、「黄砂は中国で発生し、日本や韓国に飛来している」との見方について、中国の専門家が「発生源を中国だけに特定するのは妥当ではない」と反論している。

日本や韓国では、3月2日、今年初の黄砂が観測された。両国をはじめ、観測関係者や研究者の間では、黄砂は中国内陸部のゴビ砂漠や黄土高原で発生し、飛来してきているとの見方が一般的。しかし、「環球報」の取材を受けた、この専門家は「一概にそうとは言い切れない」と反論。「隣国のモンゴルにも大きな砂漠はあるし、そもそも日韓両国自身で砂塵が発生している可能性もある」としている。

日韓における「黄砂」の影響は深刻で、韓国の一部では「黄砂警報」まで発令され、始業式や入学式が延期になった学校もある。日本でも今年から環境省が「黄砂飛来情報」を公開し、独自の対応を強化している。

早急に対策を立てたい両国に対し、中国は「気象情報は対外秘」との姿勢を崩さず、一切のデータ提供に応じていない。協力体制の確立には、まだ時間が掛かりそうだ。(翻訳・編集/NN)

環境時報の元記事から
 専門家の名前
はわかった。その部分は以下の通り。元記事のurlがわからないので、アメリカの僑報網に転載されたものから引用。


日韓刮起沙塵暴 媒体将源頭指向中国
http://www.usqiaobao.com  2008-03-03 17:19:15   作者:  来源: 環球網

不能一概而論怪罪中国
  中央気象台首席予報員孫軍在接受《環球時報》記者採訪時表示,2月29日開始,我国西北、華北、黄淮地区先後出現沙塵或沙塵暴天気。日韓両国発生沙塵暴的沙源有可能来自中国,但也有可能来自外蒙地区,甚至是来自当地的一些浮塵,不能把両国発生的沙塵暴一概而論地算在中国頭上。
(編輯:姜来)

なんか
 中国毒餃子事件のいい訳と同じロジック
ですな。
 日韓の砂塵が混じってるかも知れない
って、
 毒餃子の毒は日本で入れた
ってのと同じ展開。これが
 中華思想の真髄「悪いことは全部他人のせい」論理
だ。
 
黄砂予報を国際的に出そうとしたら、中国が突然
 国家安全機密に属するから出せない
と言い出して、困っているのは日韓。
環境時報は、この件について、2/18付の読売新聞英文版の報道について、批判している。


日媒体怪中国不提供気象信息
環球時報日本特約記者 林夢葉 環球時報記者 王亮亮
http://www.huanqiu.com  来源:環球時報  2008-02-19 08:25
(略)

  中国気象局国家気候中心副主任羅勇告訴《環球時報》記者,中国所有気象探測都受中国気象局《渉外気象探測和資料管理弁法》的約束。該条例的実施是必要的,以防止一些境外組織、機構和个人通過業務合作等方式,未経批准就将中国気象資料在国外発表。羅勇説,対国内一些重要資源地区和軍事基地来説,気象資料外泄会危及国家安全。 

元になった読売の記事はこれ。2/16付。(リンク切れ)


黄砂予報精度かすむ、国家機密と中国がデータ提供拒否

 春になると、中国大陸から飛来する黄砂を日本、中国、韓国、モンゴルの4か国で観測し、環境省のホームページ(HP)で飛来状況を公表したり、予測したりする計画が、当初協力を約束していた中国が「離脱」したため、精度を確保できない見通しになっている。


 中国側が「気象情報は国家機密」として、データの提供を拒否したためで、HPは、肝心の発生源の情報がないまま今月下旬の本格運用を迎える。

 黄砂が飛来することで、中国や韓国では、住民の呼吸器系の健康被害が相次ぎ、日本では、九州を中心に洗濯物が汚れたり、精密機器の工場で不良品の発生率が上がったりするなどの実害が出ている。福岡県保健環境研究所(太宰府市)によると、昨年4月初めに観測した黄砂では、同県内で大気が薄い褐色に変わり、粉じん濃度も一斉に基準値を超えた。

 気象庁では現在、黄砂の飛来状況について、全国85地点で観測した情報を発表しているが、目視確認のため国内に飛来した時点の情報しかなく、正確な飛来量も予測できない。

 このため環境省では昨年春、HP上で「黄砂飛来情報ページ」の試験運用を始め、今年2月下旬から、中国と韓国の各1か所、モンゴルの3か所、それに日本の10か所の観測地点のデータをもとに、地上から上空6キロまでの実際の飛来量や、黄砂の予想分布図を公表する予定だった。

 中でも、中国の観測地点は、日本への飛来ルート上の首都・北京にあるため、日本への飛来量について精度の高い予測を出すには不可欠だったが、試験運用を始める直前の昨年4月、中国側から突然、データ提供をストップすることを通告された。

 気象観測データは国の安全と利益にかかわる機密情報として、あらゆる気象観測データを国外に持ち出すことを禁じた法律「気象局13号令」を施行したことが理由だった。この状況は現在も続いており、今月下旬から始める本格運用でも、中国でどれぐらいの量の黄砂が発生しているのか、発生源のデータがないまま、飛来量を予測することを余儀なくされる。

 さらに中国は、日本の政府開発援助(ODA)の無償資金協力で、新たに7か所に観測機器を設置して黄砂の観測網を充実させる予定だったが、これも昨年5月に中止し、日本が準備した2億5000万円の無償資金協力(2006年度)もキャンセルとなった。

 日中韓3か国は先月、黄砂の共同研究に乗り出したが、このままでは発生源のデータはモンゴルのみになり、今後の研究にも影響を与えそう。

 環境省環境保全対策課は「中国からは『北京オリンピックがあるため、研究目的に提供できることになったとしてもホームページでの公開は難しいだろう』との情報を得ている」と話している。

(2008年2月16日14時34分 読売新聞)


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2008-02-28

水金地火木土天海「氷」? 太陽系に第九の惑星の可能性

冥王星が「惑星」の定義を満たさず、太陽系の惑星ではなくなったのは、2006年のことだった。
 2006-08-17 惑星は8個? 12個? 占星術師とセーラームーンファン危うし
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2006/08/812_6a69.html
 2006-08-24 惑星は8個? 12個? 占星術師とセーラームーンファン危うし (その2) さらば!冥王せつな 太陽系の惑星から冥王星がはずれる
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2006/08/post_3c20.html
 2006-08-26 7人のこびとが声明! 「プルートを仲間にしてあげる」
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2006/08/7_bc73.html

ところで、今度は
 太陽系に未知の第九の惑星がある可能性
が指摘されている。
産経より。


太陽系に第9惑星? 理論予測 海王星の外側に氷の天体

2008.2.28 08:11

未知の惑星の位置図

 太陽系の8つの惑星のはるか外側に、「未知の惑星」が存在する可能性が高いとする理論予測を、神戸大学大学院理学研究科のパトリック・リカフィカ特別研究員と向井正教授が27日、発表した。理論とコンピューターシミュレーションから導かれた科学的な“予言”で、「10年以内に発見される可能性がある」という。米天文学専門誌「アストロノミカル・ジャーナル」(4月号)に論文が掲載される予定。
 「未知の惑星」は、質量が地球の0・3~0・7倍で、水を主成分とする氷の天体だと考えられる。最も太陽に近づいたときの距離は80天文単位(1天文単位は地球-太陽の距離、約1億5000万キロ)。太陽からの平均距離(軌道長半径)は100~175天文単位で、海王星のはるか外側に大きな楕円(だえん)軌道を描いているとみられる。水星や火星よりも重く、国際天文学連合が一昨年採択した「惑星」の定義を満たす可能性が高いとみられる。
 リカフィカ研究員(ブラジル)らは、海王星の外側でこれまでに発見された1100個を超す天体の軌道のゆがみや傾きに着目。「惑星クラスの天体が外側に存在し、太陽系外縁天体の軌道に影響を及ぼした」との仮説を立て、40億年にわたる軌道進化をシミュレーションにより検証した結果、現在観測されている太陽系外縁天体の特徴が、精度よく自然に説明できたという。
 これまでにも、海王星の外側に惑星クラスの天体を想定する研究者はいたが、今回は理論モデルに基づく緻密(ちみつ)なシミュレーションを行い、観測結果とも非常によく合致していることから、渡部潤一・国立天文台准教授は「格段に精度の高い理論予測」と評価している。
 この天体が太陽に近づいた位置にあれば、14・8~17・3等の明るさになるはずで、米国などで計画が進む大規模サーベイ(探索)による発見が期待できるという。

今回のはあくまでも理論的予想。一番太陽に近づいたときでも、地球から太陽までの距離の80倍という遠い位置にある氷の惑星だ。
本当にあるのか、見つかるまでは分からないけれども、その時を待ちたい。

第九の惑星の可能性についての解説。同じく産経より。


太陽系に「第9惑星」? 天体のゆらぎ 緻密に計算

2008.2.28 08:16

想像図。右側の光は約150億キロ離れた太陽(フェルナンド・ダンドレア氏、神戸大提供)

 ■国際探索、10年以内に発見か
 コペルニクスの地動説とガリレオの天体観測によって、人類が「地球は太陽系惑星の一つ」と認識してから約400年。現在までに新たに見つかった太陽系惑星は天王星(1781年)、海王星(1846年)の2つしかない。1930年に発見され「第9惑星」とされていた冥王星は、2006年に国際天文学連合が採択した惑星の定義から外れ、「準惑星」に位置づけられた。神戸大学の向井正教授らが理論的に存在を予言した「未知の惑星」が見つかれば、世紀の大発見となる。(中本哲也)

 今回の理論予測の方法は、「天王星の軌道のふらつきから、海王星の存在を予言した19世紀の手法に似ている」という。
 天王星に相当するのは、1990年代以降に海王星の外側(40~50天文単位)の領域で多数見つかった太陽系外縁天体だ。
 これらの天体の軌道のゆがみや傾斜を説明するために、さらに外側に惑星クラスの大きな天体が存在すると仮定。膨大な数値シミュレーションの結果から、未知の惑星が存在する可能性が高いと結論づけた。
 海王星が予言通りに見つかった成功にならい、20世紀初めには米国の天文学者、ローウェルが「海王星の外側にも惑星がある」と予言し「惑星X」と呼んだ。この予言は、弟子のトンボーによる冥王星発見につながる。だが、海王星のふらつきから惑星Xの位置を求めたローウェルの理論計算は間違いで、そこに冥王星があったのは奇跡的な偶然だった。冥王星には海王星の軌道を乱すほどの大きさはなく、発見から76年後に「惑星」から外された。
 このような歴史的経緯から、向井教授らが予言した未知の惑星は、21世紀の「惑星X」と位置づけられる。ブラジル人研究員のリカフィカさんの元には「あなたたちの惑星Xは、国際天文学連合の定義を満たすのか」などと、各国のジャーナリストから質問が寄せられているという。
 海王星より遠い天体では現時点で最大の準惑星「エリス」を発見した米カリフォルニア工科大のブラウン教授からは「わくわくする成果だ」という内容のメールが届いた。ブラウン教授らはエリスを「第10惑星」と主張し、結果的には冥王星が惑星から格下げされるきっかけになった。
 新惑星は、ブラウン教授らが発見した太陽系最遠の天体「セドナ」と同程度の距離で、ずっと明るい。しかし、新惑星の軌道は、地球や木星などの軌道面(黄道面)から20~40度も傾いているため、黄道面周辺に限られたこれまでの観測では発見されなかった。
 現在、米国、台湾を中心とする国際グループは、4つの望遠鏡を使って遠くの太陽系天体を探す計画を進めている。また、米ローウェル天文台も世紀をまたいだ「惑星X」発見に向けて、探索専用の天文台建設を計画している。
 これらの計画が本格化し、黄道面から離れた場所まで探索範囲が広がれば「5~10年で新惑星が発見される可能性が高い」という。
                   ◇
 渡部潤一・国立天文台准教授の話 「非常に緻密(ちみつ)な研究成果で、新惑星が存在する確率は高いと思える。現在の定義では、周囲に同程度の天体がないことを証明することが必要で、発見と同時に惑星と認められるのは難しいが、改めて惑星とするかどうかが議論されるだろう。海王星の場合は、存在を“予言”した天文学者も、発見者とされている。予想通りの天体が見つかれば、向井教授とリカフィカ研究員の功績も天文学史に刻まれるでしょう」

遠くにある惑星だけに、発見にはかなりの紆余曲折が予想されるけれども、観測する天文学者だって、
 第九の惑星を発見
したいよね。新たな天体の発見は、それだけでロマンだ。
気の遠くなるようなシミュレーションを重ねて、「第九の氷惑星」の存在を予言した向井正神戸大教授とパトリック・リカフィカ特別研究員をまずは讃えたい。今はまだ「仮説」だけれども、この説が実証される日を信じて。

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2008-02-03

遺伝子組み換えの青い薔薇 来年発売へ

青い薔薇。
かつては「不可能」って意味だったのだけど、
 遺伝子組み換え
という「現代の魔法」を使って、サントリーが実用化した。
その薔薇が来年市販される。
読売より。


サントリーの「青いバラ」、09年中に発売

 サントリーは1日、遺伝子組み換え技術を使って開発した「青いバラ」=写真=の販売に必要な国の承認が得られたと発表した。生産、販売体制を整え、2009年中に売り出す。

青い薔薇の写真

 バラには青い色素がなく、青いバラは“不可能の代名詞”と言われていたが、サントリーは04年、最新技術を駆使して世界で初めて開発に成功。遺伝子組み換え植物の栽培や保管などを規制する「カルタヘナ法」に基づき、販売許可を申請していた。

 株での販売はできず、切り花として商品化するが、値段や発売日は未定。将来は、色とりどりのバラを取りそろえる考えという。飲むと顔が青くなる酒も開発できる?

(2008年2月2日 読売新聞)

カルタヘナ法というのは、農水省が次のような定義を載せている。


 カルタヘナ法とは

カルタヘナ法は遺伝子組換え生物等が我が国の野生動植物等へ影響を与えないよう管理するための法律です。

 カルタヘナ法ができるまでの経緯

2000(平成12)年1月に、遺伝子組換え生物の使用による生物多様性への悪影響を防止することを目的とした「生物の多様性に関する条約のバイオセーフティに関するカルタヘナ議定書(カルタヘナ議定書)」が国連で採択されました。
この議定書の我が国における実施のため、 2003(平成15)年6月に「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)」が成立、公布されました。(2004(平成16)年2月19日より施行)

「生物の多様性に関する条約のバイオセーフティに関するカルタヘナ議定書」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/treaty156_6.html

遺伝子組み換え生物を販売するときの注意事項は、経産省に手引きがあった。
カルタヘナ法 産業使用に当たっての留意事項

今回は農作物なので、農水省の管轄になる。農水省のまとめた開発・商業化の枠組み。
遺伝子組換え農作物の開発・商業化の流れと安全性確保の枠組み

遺伝子組み換えで作られた青い薔薇が、野生の植物などに影響を与えるといけないから
 切り花で販売
しか認められないってことですかね。

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2007-12-18

京大にiPS細胞研究拠点建設(その2)渡海文科相が支援を約束

2007-12-14 京大にiPS細胞研究拠点建設 今後10年に200億以上資金投入
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/12/ips_10200_d53d.html
の続き。
京大に引き続き、渡海文科相も
 iPS細胞研究拠点建設への支援を表明
した。
朝日より。


iPS細胞 京大に研究センター 文科相が支援表明
2007年12月18日15時01分

 京都大の山中伸弥教授らが人の体細胞から作った万能細胞(iPS細胞)の研究支援について、渡海文部科学相は18日の会見で、京都大にセンターを設置して臨床研究も含めた研究を促進する体制が必要との考えを示した。20日の科学技術・学術審議会のライフサイエンス委員会で専門家の意見を聞き、支援策をまとめる。

 iPS細胞は、さまざまな組織の細胞に分化する能力を持つとされる。将来的に再生医療などの臨床に生かすためには、各種の細胞への分化誘導法や安全性の確認など各分野の研究者の協力が必要とされている。

 渡海文科相は、新しいセンターについて「iPS細胞を滞りなく各分野の研究者に提供していくイメージ」と述べた。iPS細胞の大学外の提供には知的所有権の問題があるが、「いろんな課題を解決してスピーディーに研究が進む体制を作りたい」と話した。

 iPS細胞の研究は、昨年夏にマウスでの成果で京大が先行した。だが、先月21日に発表した人の細胞からの作製では、米国と同着となるなど海外の研究者が激しく追い上げており、山中教授が渡海文科相に危機感を訴えていた。渡海文科相は、今年度の予算で、これからも配分が可能な競争的な資金を利用して、支援を急ぐ考えも示した。

 山中教授は、これまで文科省以外にも、内閣府、総合科学技術会議などで、共同研究の核となるセンターの必要性を繰り返し訴えてきた。

これで、ほぼセンター設置は決まりかな。
ともかくも
 集約的に研究を行うための機関
が必要だったわけだから、まずは良いニュースだ。
新しい建物を建てるかどうかは決まってないようだ。京都=共同より。


京大に万能細胞研究拠点を
オール日本も検討と文科相

 渡海紀三朗文部科学相は18日の記者会見で、京都大の山中伸弥教授が作製に成功したさまざまな細胞になる可能性を持つ万能細胞の一種、人工多能性幹細胞(iPS細胞)について、京都大に拠点を設けて研究を進める構想を明らかにした。

 渡海文科相は「iPS細胞が滞りなく各研究者に提供され、得意分野で研究が進められるようなセンター的な機能をつくり上げなければならない。知的所有権の処理などの課題を解決しスピーディーに進む態勢をとりたい」と説明。「(センターは)京大になると思う」としたが、新しい建物を建てるかどうかは未定で、これから検討するとしている。

 iPS細胞研究をめぐっては、米、英など世界各国で競争が激化。山中教授は、日本発の技術が世界をリードできるよう、拠点を設けて日本の研究者を集結させる必要性を訴えていた。(共同通信)

ともかくも
 山中教授グループを中心とする優秀な科学者が集約的にスピーディに研究できる環境作り
を、一刻も早くお願いしたい。

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2007-12-14

京大にiPS細胞研究拠点建設 今後10年に200億以上資金投入

なぜか日経が早い。


新型万能細胞、京大が研究拠点・2年後メド建設

 再生医療などに役立つ新型万能細胞(iPS細胞)研究を加速するため、京都大学は今後10年間で200億円以上を投じて研究施設の新設などを進める方針だ。全国の専門家が参加し、神経などに安定的に育てる研究のほか、安全性確認、臨床試験など幅広い研究ができる仕組みをつくる。欧米がiPS細胞の研究を本格化させるなか、iPS細胞の早期の医療応用を目指す。
 新施設は2年後をめどに建設
する予定。iPS細胞作製に成功した山中伸弥教授を中心に、骨や臓器の再生医療、がんなど様々な病気の専門家らの参加を日本全国に呼びかける。 (16:00)

さすがに京大、動きが速いな。今の総長は理系だし、話が早い。
チームごと引き抜かれる、なんて噂が囁かれてたりする最先端再生医療研究の現場では、めざましい成果を上げた研究とそのチームは厚く遇することが、必要になってくる。
そういえば、欧米では、今回の山中教授グループの研究に関しては、
 Kyoto
という言葉が、呪文のように効いているらしい。千年の古都で研究される未来の医療技術というのが、
 神秘性
を感じさせるんだとか。そういう意味でも、京大は有利なのだから、大いに山中教授グループを援助してあげて欲しい。

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2007-12-11

山中伸弥京大教授グループ マウスの肝臓や胃の細胞からもiPS細胞作成に成功→追記あり

ヒトの成人の皮膚細胞から万能細胞(iPS細胞)を作成するのに成功した山中伸弥京大教授のグループが、今度は
 マウスの肝臓や胃の細胞からiPS細胞を作成するのに成功
した。
朝日より。


万能細胞、肝臓や胃の細胞からも 京大山中教授ら成功
2007年12月11日21時21分

 皮膚の細胞からだけでなく、肝臓や胃の粘膜の細胞からiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作ることに、京都大再生医科学研究所の山中伸弥教授と大学院生の青井貴之さんらがマウスを使って成功した。11日、横浜市で開かれた日本分子生物学会で発表した。同研究室が手法を開発したiPS細胞は、これまで皮膚や骨髄系の細胞からしか作製されていなかった。

 青井さんらは、大人のマウスの肝臓や胃の粘膜の細胞に四つの遺伝子を導入してiPS細胞を作製。さまざまな組織の細胞への分化能力が、受精卵から作る万能細胞の代表格である胚(はい)性幹細胞(ES細胞)と同等であることを確認した。さらに、全身が肝臓や胃の粘膜由来のiPS細胞からできたマウスも誕生し、体内でも全身の細胞に分化できることが裏付けられた。

問題は
 4つの遺伝子にガン細胞は含まれているのか
という辺りかな。朝日の報道ではそこが分からない。

学会のプログラムによれば、演題は以下。


1T7 発生と再生/ Development and Regeneration 幹細胞・細胞分化1 / Stem cells and cell differentiation 1

13:30 ~ 15:50 第7 会場(会議センター3 階313+314)/ Room 7(Conference Center 3F 313+314)
座長:竹澤俊明(農生資研),山中伸弥(京大物質-細胞統合システム拠点/再生研)
Chairpersons : Toshiaki Takezawa(Natl. Inst. of Agrobiol. Sci.),Shinya Yamanaka(Kyoto Univ.)
幹細胞・細胞分化/ Stem cells and cell differentiation

14:10 1T7-5 成体マウスからの生殖系列に分化可能な人工多能性幹細胞誘導
(2P-1161) ○青井貴之1,2, 一阪朋子1, 高橋和利1, 沖田圭介1, 中川誠人1, 山中伸弥1(1 京大・再生研・再生誘導, 2 京大院・医学研究科・消化器内科)
Generation of germline-competent induced pluripotent stem cells from adult mouse tissues
○ Takashi Aoi1,2, Tomoko Ichisaka1, Kazutoshi Takahashi1, Keisuke Okita1, Masato Nakagawa1, Shinya Yamanaka1
(1Dept. of Stem cell biology, Inst. for Frontier Med. Sci., Kyoto univ., 2Dept. of Gastroenterology and Hepatology, Graduate school of Medicine, Kyoto univ.)

(追記 12/12 3:30)
日経にはこんな記事が。同じ発表の後半部分かな?


新型万能細胞iPS、作製効率4倍に・京大の山中教授ら

 京都大学の山中伸弥教授らの研究チームは11日、神経や臓器など体の様々な組織や細胞に成長する能力を持つ新型万能細胞(iPS細胞)の作製効率を4倍改善する手法を見つけたことを明らかにした。従来の万能細胞に比べるとまだ効率は低いが、実用化へ向けて前進した。
 山中教授らは人の皮膚からiPS細胞を作ることに世界で初めて成功したが、当初は細胞に組み込む4つの遺伝子のうち1つはがんを起こす可能性があった。その後、このがん遺伝子を除いた3つで作製する手法を開発。ただ、作製効率は従来の100分の1に落ちるのが難点だった。
 今回、これを改善するマイクロRNA(リボ核酸)という分子を見つけた。作製効率は4倍高まり、従来の25分の1にできるという。(00:14)

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2007-12-10

仰天! 船場吉兆 ママは名プロンプター 台本ありの記者会見が中継で丸わかり

芝居で、次のセリフを教えてあげるヒトのことを
 プロンプター
という。歌舞伎だと黒衣がそれにあたる。

NHKおよび今日の
 船場吉兆の記者会見を放映した
すべての民放GJ!
いま終わったばかりの
 NHK7時のニュース
でも、
 会見する長男の横で小声で次のセリフを囁くママ(湯木貞一の三女)の声をしっかり「字幕」で挿入
していた。
記者会見を、舐めきってましたね、船場吉兆。
最近のマイクは、集音性が高い。ちょっとした音なら、簡単に拾ってしまう。まさか
 女将である母親が、40過ぎた長男の会見を横でサポート
するのを、マイクが拾い、テレビカメラが映し出すとは想定してなかったのだろう。弁護士がやるならわかりますがね。
 ママが全部やってくれている
のを、全国放送で放映されちゃった船場吉兆は、これでたぶん
 終了のお知らせ
だと思う。

ここまで舐められたNHKを始め、テレビ局各局の怒りは凄まじい。
とりあえず
 ママの名プロンプターぶり
を、画像で見ていただこう。午後に関西ローカルで流れたものだ。(画像はクリックすると拡大します)

キャプション「あざむくという気持ちはあったのか」
Kbi6ママのひそひそ声「ないです」


「ないです、ないです、ないです」と囁く女将。口が動いているのが分かる。
Kbi8


キャプション「以前の会見で『経営陣に責任がない』と言ったのはなぜ?」
Kbi9ママのひそひそ声「頭が真っ白になった、と」


答える長男「頭が真っ白になっていた」
Kbi10


キャプション「表示の変更に思いがいたらなかったのは?」
Kbi11ママのひそひそ声「大きい声で」


Kbi12ママのひそひそ声「目を見て」


母親の指示通り、顔を上げて答える長男「法令遵守の意識が 考えがあまかった」
Kbi13
しかし、
 ト書き
が書いてあるんかい。


ママがアシストしてるのに、次のセリフを言えなかった場面。
Kbi14ママのひそひそ声「責任のがれの発言をしてしまいました」


カメラに映っているのに気がついたのか、顔を伏せる女将。その下に白い「台本」らしき冊子があるのに注目。
Kbi16

長男、ママのアシスト「責任逃れの発言をしてしまいました」が聞き取れなかったらしく、「わからなくなっていた」と発言。
Kbi18ママの前にある白い「台本」をカメラが映し続ける


いやはや、
 ママは名プロンプター
だは、
 ママは台本を見ながら、40過ぎた息子に、口写しで次のセリフを囁いているのが、マイクに拾われている
は。

で、
 おもてなしの心
を父湯木貞一から学んだはずのママの謝罪姿。時事より。
船場吉兆が改善報告書を提出(お辞儀する湯木母子の写真)


船場吉兆が改善報告書を提出
12月10日11時5分配信 時事通信

農水省近畿農政局へ改善報告書を提出し、深々と頭を下げる船場吉兆の湯木佐知子(右)、湯木喜久郎両取締役。報告書は、仕入れ担当の喜久郎取締役に責任があると明記(10日午前、京都市上京区)

驚くべき事だが、着物を着て、足を開いてお辞儀をしている。正しくは隣の長男のように
 足を閉じて礼
だ。女将は70歳。もし、足腰が悪くて、足が閉じられないのなら、こうした
 正しい謝罪の姿勢
を表さねばならない場に出てきて、詫びるべきではないだろう。この様子だと、少なくとも、最近は1年くらいは、現場に出ていなかったのではないか。
しかし、これでは
 おもてなしの心
が、いかに浅薄なものであったかが、逆にうかがい知れてしまう意味で
 逆効果
というものだ。

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2007-12-08

NHK視点・論点「皮膚から万能細胞」山中伸弥京都大学再生医科学研究所教授(全文)

山中伸弥京大教授がNHKの10分番組
 視点・論点

 iPS細胞研究
についての概説を自ら行った。
放映時間が昨夜21:50-22:00と今朝4:20-4:30と、
 見逃す公算大
のよくない時間だったので、
 見逃してしまったあなた
のために、放映内容を聞き取り、全文再録した。聞き取りが間違っていたら、ごめんなさい。(画像はクリックすると拡大します)

20071208t


山中伸弥教授20071208prof1
20071208prof2キャプション「米科学誌セルに人工多能性幹(iPS)細胞作成を発表 世界的注目を集める」

 わたしたちは最近大人の皮膚の遺伝子に3つの遺伝子を導入することにより、万能細胞を作ることに成功しました。今日はこの新しい万能細胞の可能性と課題について解説します。
 わたしたちの身体は200種類以上、合計60兆個の細胞から出来ています。病気やケガでは、細胞の機能が損なわれます。病気やケガの中には、外から元気な細胞を補う、すなわち移植することにより回復が期待できるものも多くあります。
 例えば、パーキンソン病は脳の中で特別な種類の神経細胞の機能が損なわれることにより、スムーズに動くことが出来なくなる病気ですが、神経細胞を移植することにより、症状が回復することが知られています。
 また、インスリンというホルモンを作る膵臓の細胞が損なわれると、血液の中の糖濃度が上昇し、糖尿病になります。しかし、インスリンを作る細胞を移植することにより、病気の進行を抑えることが出来ます。
 また、交通事故やスポーツによるけがで、脊髄が損傷すると、下半身や上半身の麻痺が起こりますが、損傷が発生して10日目くらいの時期に、神経系の細胞を移植することにより、麻痺の程度が軽くなることが、動物を使った実験により示されています。
 このように、多くの病気やケガは、外から元気な細胞を移植することにより治療することができます。
 他にも心不全・白血病・火傷・骨粗鬆症など、多くの病気やケガで、細胞移植療法が期待されています。
 これらの病気やケガに対しては、臓器そのものではなく、細胞を移植することにより、効果があると考えられています。
 細胞移植療法における最大の課題は、移植する細胞の確保です。パーキンソン病に対しては、中絶胎児から神経細胞を採取することが外国で行われていますが、胎児を用いることの倫理的問題から、わが国では認められていません。
 糖尿病に対する細胞移植は、膵臓からインスリンを作る細胞を取り出して行われますが、脳死者からの膵臓摘出や患者のご家族の膵臓の一部を切除することが必要であり、実施例は限られています。
細胞さえ移植すればよくなる患者さんの多くは、移植する細胞が手に入らないために、苦しみ続けたり、場合によっては亡くなったりしています。
 この問題を克服する切り札として考えられているのがES細胞です。ES細胞は受精卵から作る万能細胞であり、身体に存在するさまざまな細胞へ分化できる多能性を維持したまま、ほぼ無限に増やすことが出来ます。ES細胞を大量培養した後に、神経細胞やインスリンを作る細胞に分化させると、多くのパーキンソン病や糖尿病患者に移植する細胞を準備できると期待されています。


200712081万能細胞 ES細胞(胚性幹細胞)
受精卵→ES細胞

 理論上は、一つの受精卵に由来するES細胞があれば、日本中の患者さんへの移植に必要な細胞を用意できると考えられています。
 しかし、ヒトES細胞の利用は受精卵の破壊を伴うことから、慎重な運用が求められています。利用に反対の立場を取る人も多いのが現状です。
 我が国では、ヒトES細胞の使用に対して、厳しい規制があり、諸外国に比べて研究が遅れる一因となっています。
 倫理的な問題に加えて、ES細胞を使った細胞移植療法には、拒絶反応という問題も存在します。
受精卵から作成するES細胞は、患者さんご自身の細胞とは異なるために、細胞移植に用いた場合、拒絶反応が起こってしまいます。
 わたしたちはこれらの問題点を克服するため、患者さんご自身の身体の細胞から、ES細胞に近い能力を持った、万能細胞の開発に取り組んできました。その結果、マウスやヒトの皮膚細胞に3つの遺伝子を導入することにより、ES細胞に類似した幹細胞万能細胞であるiPS細胞を樹立することに成功しました。


200712083万能細胞
ES細胞(胚性幹細胞)
受精卵→ES細胞

iPS細胞(人工多能性幹細胞)
皮膚細胞→iPS細胞
   3遺伝子

 iPS細胞は、ES細胞と同様に、分化多能性を維持したまま大量培養が可能です。受精卵を利用しないことから、倫理的な問題も少ないと考えられます。
 さらに、患者さんご自身の皮膚の細胞からiPS細胞を作れば、移植後の拒絶反応も回避することが出来ます。
 倫理的問題と拒絶反応という二大問題を一気に解決できることから、細胞移植療法の実現へ向け、大きく前進したと考えられます。
 iPS細胞の利用方法は、細胞移植療法だけに止まりません。医学の研究や、薬の開発においても、大きく期待されています。
 例えば、心臓に異常のある患者さんの皮膚細胞から、iPS細胞を作り、大量培養させた後に、心臓の細胞を作成することも可能となります。このようにして作られた心臓の細胞は、その患者さんがなぜ病気になったかという原因の解明、その患者さんに効果のある薬の探索、さらには、その患者さんに起こる副作用の予見などに役立つと期待されています。
 しかし、iPS細胞を医学や創薬に利用するためには、まだ、多くの課題があります。
 まず、iPS細胞から、実際の移植や研究に必要な細胞へと分化させる技術を確立する必要があります。
200712083_2iPS細胞の課題
・分化誘導法の確立

 すでに、iPS細胞から、神経細胞や心臓の細胞へ分化させることには成功していますが、より確実に、目的の細胞だけを作成する技術が求められています。
他の細胞、例えば、インスリンを作る細胞の作成は、まだまだ難しく、今後の更なる研究が必要です。

 次に、安全性の問題があります。


200712084iPS細胞の課題
・分化誘導法の確立

・安全性の確認、より安全な樹立方法

 iPS細胞は3つの遺伝子を導入して、人工的に作成する幹細胞であるため、腫瘍を作らないかどうかなど、慎重に検討する必要があります。より安全にiPS細胞を樹立する方法の開発も重要な課題です。
安全性が保証されない限り、細胞移植療法には使用することは出来ません。

これらの研究を効率よく推進する研究体制の確立も重要な課題です。


200712086iPS細胞の課題
・分化誘導法の確立
・安全性の確認、より安全な樹立方法

・大学、研究所を超えた、研究体制の整備

 アメリカやイギリスなどの主な大学には、高度な施設と装備を備えた幹細胞の研究所が作られており、多くの研究者が協力しながら研究を進めています。
 また、これらの国では、巨額の研究費が幹細胞のために使われています。
 韓国、中国、シンガポールなどでも、幹細胞研究が重要課題として推進されています。
 今後、我が国が、iPS細胞の研究において、優位性を保つためには、多くの研究者が大学や研究機関の壁を越えて協力し、強力に研究を推進できる体制を緊急に整備することが必要です。

 また、幹細胞研究のためには、適切なルール作りも必要です。


200712085iPS細胞の課題
・分化誘導法の確立
・安全性の確認、より安全な樹立方法
・大学、研究所を超えた、研究体制の整備

・適切なルール作り

 我が国は、ヒトES細胞研究に関して、世界でももっとも厳しい規則、規制の一つを引いており、結果として研究の進行が諸外国よりも遅れています。
 iPS細胞は、能力的には、ES細胞とほとんど同じです。しかし、その作成に当たって、受精卵は利用しません。
 iPS細胞の悪用、間違った使用は防止するが、再生医学や創薬への応用に向けた研究は、速やかに行えるような、適切なルール作りが求められています。
 ヒトiPS細胞の樹立は、細胞移植療法の実現に向けて、大きな前進です。
 しかし、ゴールはまだ遠く、現状では治療に用いることは出来ません。
 iPS細胞が患者さんの役に立つように、これからも迅速で、かつ慎重な研究が必要です。

 以上が、「視点・論点」での山中教授のすべての発言内容である。

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2007-12-07

山中伸弥京大教授グループ ガン遺伝子を使わない万能細胞(iPS細胞)作成に成功(その4)政府が支援を約束「オールジャパンチームで」と山中教授→明日早朝 NHK「視点・論点」で山中教授が自らiPS細胞について解説(再放送)

NHK、GJ!
7時のニュース、ニュースウォッチ9と
 トップニュースが山中伸弥京大教授と政府の面談
だった。今日は、ロケ隊が張り付いていて、車中インタビューを撮っていた。恐らく
 NHKの番組制作
のためではないかと推測している。

まずはNHKニュースから。(画像はクリックすると拡大します)


万能細胞研究 政府の支援要請

ヒトの皮膚の細胞から世界で初めて万能細胞を作り出した京都大学の山中伸弥教授が渡海文部科学大臣と会談し、このなかで山中教授は、外国の追い上げに対抗するため、日本全体で研究に取り組めるよう政府の支援を要請しました。
このなかで山中教授は「この分野は日本が先行していた研究だが、アメリカをはじめ世界の追い上げは非常に速い。Ymt1各大学がバラバラに研究していたのでは外国には対抗できないので、日本全体で1つの研究チームと研究機関を作り、一日でも早く再生医療の現場で患者の役に立つよう、政府全体で支援してほしい」Ymt2と述べました。これに対し、渡海大臣は「予算を増やすことだけでなく、国が一体となって研究体制を充実させるなど、全面的に支援していくことが必要だ。
Ymt3渡海文科相「しっかり政府で道筋をつけていかないと」
Ymt4「単なる予算の配分になってもつまらない」日本が先行している研究で大きなチャンスなので、戦略をしっかり立てて全面的に支援していきたい」と述べました。
Ymt5「戦略がないと だめだと思うので 我々としては全面的に支援したい」


Ymt6岸田大臣「省の垣根をこえて 具体的支援策を検討」

12月7日 17時53分

もう一丁。


万能細胞 具体的支援策検討へ

科学技術政策を担当する岸田沖縄・北方担当大臣は、ヒトの皮膚の細胞から世界で初めて万能細胞を作り出した京都大学の山中伸弥教授と会談し、外国との研究競争に対抗できる体制をつくるため、省の垣根を越えて、具体的な支援策を検討する考えを伝えました。
このなかで山中教授は「アメリカは、魅力がある研究テーマであれば各地から有能な人材を集めて、スピード感を持って研究を進めていく。アメリカなど外国の追い上げに負けないためにも、この研究については、チームジャパン、日本全体で取り組まなければならない」と述べました。これに対し、岸田大臣は「この研究は、大きな可能性を秘めており、福田総理大臣の指示を受けて、政府の総合科学技術会議で、具体的な支援策の検討に乗り出したところだ。オールジャパンの研究チーム作りに向けて、省庁の垣根を越えて取り組んでいきたい」と伝えました。

12月7日 18時53分

これで、国からの支援は取り付けた。あとは、
 優れたアイデアを実用化に向けて突っ走るためのチーム作り
が肝心だ。事務的なところは、政府の方が慣れているのだから、専門の人を出して、ちゃんとバックアップしてあげてよね。

更にもう一丁。


“万能細胞 研究ルール必要”

ヒトの皮膚の細胞から世界で初めて万能細胞を作り出した京都大学の山中伸弥教授が7日、生命倫理問題を話し合う国の委員会に出席し、「原理的には1人の皮膚の細胞から精子と卵子を作り出すことが可能だ」と述べ、研究のルールを明確にする必要があるという認識を示しました。
京都大学再生医科学研究所の山中伸弥教授は7日、文部科学省の生命倫理問題に関する専門委員会に出席しました。このなかで山中教授は、今回の万能細胞の特徴などを説明し「原理的には1人の人間の皮膚の細胞から精子と卵子を作ることが可能だ。万能細胞を使う際には人の誕生につながるような行為を禁じるなど早急に規制する必要がある」などと述べました。そのうえで多くの研究者がこの研究を進めるためにはルールを明確にする必要があるという認識を示しました。これに対して、出席した委員からは「生殖細胞を作ることは当面、規制したほうがいいが、ほかはできるかぎり自由に研究させたほうがよい」という意見が出されました。これまでさまざまな組織や臓器になるES細胞については、すでに国のガイドラインで生殖細胞を作ることが禁止されており、文部科学省は具体的なルールの検討を急ぐことにしています。

12月7日 18時53分

明日早朝の
 視点・論点
は、先ほどNHKで収録されたようだ。収録シーンが一部、ニュースウォッチ9で流れた。

番組予告を見たが、まだ準備が追いついてなかった。つか
 21:50-22:00 NHK教育
だったのかよ! 抜かったぜ。「ニュースウォッチ9」とかぶっていて、半分しか見てない。


視点・論点「皮膚から万能細胞」

チャンネル :総合/デジタル総合
放送日 :2007年12月 8日(土)
放送時間 :午前4:20~午前4:30(10分)
ジャンル :ニュース/報道>解説
京都大学再生医科学研究所教授…山中伸弥

いま放映中だけど、山中教授は、難しいことを易しい言葉で、わかりやすく説明する能力に長けていますね。話す速度も、ゆっくり、一言一言丁寧に話すので、言葉が届くタイプだ。

ニュースウォッチ9で、
 放送予定の字幕を入れて欲しかった
なあ。

明日の朝の再放送を見なくっちゃ。

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2007-12-05

山中伸弥京大教授グループ ガン遺伝子を使わない万能細胞(iPS細胞)作成に成功(その3)政府が緊急支援のため7日に山中教授と面談

10時のNHK BSニュースで流れた。
 山中伸弥教授のグループの「iPS細胞」研究の重要性を認め、政府が緊急に研究費および人材のバックアップを表明、7日に山中教授と面談
だそうだ。
 山中教授の希望を聞き、迅速な対応を目指す
らしい。福ちゃんは、初動が遅かったけど、短期間でここまで話を持っていったのはGJかな?
今は予算の最後のツメが行われている局面だから
 担当大臣と会う
ということは
 予算が付くのはほとんど決定事項
ということと同義だと思われる。ここまで、見えないところで動いていた国会議員・学識経験者の皆様、どうもありがとうございます。(10:55)

NHKニュースより。


万能細胞研究 国あげた支援を

政府は、京都大学の研究グループがヒトの皮膚の細胞から万能細胞を作り出すことに世界で初めて成功したのを受け、今後の海外との競争をリードするには国をあげた支援が不可欠だとして、今月7日に研究グループ側からどういった支援を望むのか聞くことになりました。
京都大学の再生医科学研究所の山中伸弥教授の研究グループはヒトの皮膚の細胞から、さまざまな組織や臓器になる万能細胞を作り出すことに世界で初めて成功しました。これについて福田総理大臣は、さきに政府の総合科学技術会議に対し、再生医療の実現に道を開く画期的な研究成果であり、研究を円滑に進めるための環境づくりに取り組むよう要請していました。これを受けて、科学技術を担当する岸田沖縄・北方担当大臣は、今後予想される特許の取得などでの海外との競争をリードするためには国をあげた支援が不可欠だとして、今月7日に山中教授と会い、必要な支援についての要望を聞くことになりました。政府としては、山中教授の要望を踏まえたうえで、研究費を確保するための資金面での協力や、多くの研究者が協力できるよう人材面での協力なども進めていく方針です。

政治ジャンルのニュースに入ってたから、ソースがなかなか見つからなかった。
なんで岸田大臣かというと
 内閣府特命担当大臣(科学技術政策)
を兼任してるからだ。
 沖縄・北方担当大臣が科学技術政策担当も兼任
というのは、結構行われる人事。しかし、科技庁が文部省と統合されちゃったもんだから、こういう変な人事になるんだろうな。
 
このiPS細胞研究について、報道を続けているNHK、これからもどうか情報発信を。
しかし、民放はアウトとしても、新聞が情けない。一番情けないのが朝日。
読売は、関西版に出した記事がなかなか良かったけど、続報よろしくね。
報道する側に欠けているのは
 想像力
だ。もし、この技術が実用化されたら
 自分の身体にどんなことが起きるのか
というところから考えてないから、こんな腰の引けた、散発報道になってしまうのだ。
今日の各紙は
 日本の高校生の理数の力がまだまだ落ちている
とか報じてますけど
 理数に関する理解力が落ちてるのは、NHKと大阪読売を除く報道各社の科学部部長以下管理職
の方が重症なのではないか。当然
 科学部の人材を育成してない、報道各社の人事も同罪
だ。
 親の世代が「理数嫌い」だから子どもも理数嫌い
なんだと思いますがね。
 ゆとり教育のせい
ばかりにして
 自分の「親としての責任」を回避
しているようにしか見えないぞ、万能細胞について、まともな報道を出してないマスメディアよ。

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2007-12-03

山中伸弥京大教授グループ ガン遺伝子を使わない万能細胞(iPS細胞)作成に成功(その2)科学技術振興機構 国の研究費を緊急支出へ 数億円規模(速報)

こうした速い判断は歓迎だ。
NHKニュースより。



万能細胞研究に異例の支援へ

京都大学の研究グループが、さまざまな組織や臓器になる万能細胞をヒトの皮膚の細胞から作り出すことに世界で初めて成功したのを受け、国の研究費を配分する機関は、今後、海外との競争が激しくなるとして、来年度の予算を待たずに数億円の研究費を付ける異例の方針を固めました。
これは、国の科学研究費を配分している独立行政法人の科学技術振興機構が3日に検討会を開いて方針を固めたものです。それによりますと、2週間前、ヒトの皮膚の細胞から万能細胞を作ることに初めて成功したと発表した京都大学再生医科学研究所の山中伸弥教授らの研究成果について、再生医療の実現に道を開く重要な研究と位置づけています。そして、各国が今後の研究や特許の取得でリードしようと国際的な競争が激しくなるとみており、来年度の予算を待たず緊急に支援する必要があると判断しました。科学技術振興機構では、研究スペースの確保や多くの研究者が参加して研究を進めるために、急きょ融通できる研究費数億円を準備しました。成果の発表から、わずか2週間で大規模な支援の方針を固めるのはきわめて異例のことです。科学技術振興機構の北澤宏一理事長は「日本で生まれた世界的にも有望な研究なので、このチャンスにほかの研究者も協力してこの研究を一挙に大きく育てていきたい」と話しています。

12月3日 18時20分

日本が21世紀の間に世界に貢献できることといったら、やはり
 科学技術での貢献
だろう。是非、
 山中教授グループの研究速度を落とさないような十分な予算配分
を。

続き。(21:51)
科学技術振興機構の北澤宏一理事長はこんな人。


プロフィール

北澤 宏一
(きたざわ こういち)

独立行政法人 科学技術振興機構 理事長

学歴・略歴 Career
 本籍地 東京都  
昭和41年 3月 東京大学理学部化学科卒業
昭和43年 3月 東京大学工学系大学院工業化学専攻修士課程修了
昭和43年 4月 同 博士課程進学
昭和44年 9月 マサチューセッツ工科大学冶金および材料科学専攻博士課程入学
昭和47年 2月 同 博士課程修了
Doctor of Science 授与
昭和47年 2月 マサチューセッツ工科大学セラミックス部門研究員就任
DSR staff(Division of Sponsored Research)
昭和47年12月 同 辞任
昭和48年 1月 東京大学工学部合成化学科助手就任
昭和54年 3月 同 講師
昭和55年 1月 同 物理工学科配置換え
昭和57年 4月 同 物理工学科助教授
昭和61年 4月 同 工業化学科配置換え
昭和62年 7月 同 教授
平成元年 4月 同 超伝導工学専攻教授に配置換え(工業化学専攻兼担)
平成 7年 4月 同 応用化学専攻教授に配置換え(超伝導工学専攻兼担)
平成11年 4月 東京大学大学院新領域創世科学研究科物質系専攻教授に配置換え
(工学系研究科応用化学専攻、同 超伝導工学専攻教授兼担)
平成14年 5月 科学技術振興事業団専務理事就任
平成15年 10月 独立行政法人科学技術振興機構理事就任
平成19年 10月 同 理事長就任

 専門分野 Specialty
物理化学、固体物理、材料科学、磁気科学、超伝導工学
 
 受賞 Award
1988年 日本セラミックス学会セラミックス大賞
日本応用物理学会賞(論文賞)
日本IBM科学賞(物理部門)
1989年 アメリカセラミックス学会フルラス賞
1996年 日本応用磁気学会論文賞
超伝導科学技術賞
2000年 日本セラミックス学会“20世紀のセラミックスを先導した論文”
論文名「セラミックスの粒界拡散の研究」
2001年 粉体粉末冶金協会論文賞
2002年 紫綬褒章

 著書 Book
固体内の拡散(コロナ社) 1976 P. G. Shewmon著 共訳
電子材料の化学(丸善) 1981 共著
エレクトロニクス材料(大日本図書) 1989 共著
セラミックス材料科学入門(内田老鶴新社)1982 W.D. Kingely著 共訳
新磁気科学(アイピーシー) 2002 監修
科学技術者のみた日本・経済の夢(アドスリー) 2003

 委員 Committee
文部科学省科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会臨時委員 等

 学会 Acacemic society
低温工学協会、日本物理学会、日本化学会、応用物理学会、 応用磁気学会、電気化学会、セラミックス協会、日本工学アカデミー

研究者だからこそ、山中教授グループの研究の重要性に対し、緊急の研究費拠出を即断即決できたのだ。

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2007-12-01

山中伸弥京大教授グループ ガン遺伝子を使わない万能細胞(iPS細胞)作成に成功

万能細胞(iPS細胞)研究がデッドヒートの様相を呈していることがよくわかるニュース。
成人の皮膚細胞から万能細胞(iPS細胞)作成に成功した山中伸弥京大教授グループが
 ガン遺伝子を使うため、安全性に問題
といわれていた課題をクリア、
 ガン遺伝子を使わないiPS細胞作成に成功
した。ただし
 iPS細胞の出来る割合はこれまでの1/10になる
という。
NHKより。(画像はクリックすると拡大します)


万能細胞 安全性高い方法開発

Ymn1
さまざまな組織や臓器になる万能細胞を、ヒトの皮膚の細胞から作ることに世界で初めて成功した京都大学の研究グループが、Ymn2
より安全性の高い方法を開発したと発表し、再生医療の実用化に向けた大きな前進として注目を集めています。
京都大学再生医科学研究所の山中伸弥教授の研究グループは、4つの遺伝子をヒトの皮膚の細胞に組み込むことで、さまざまな組織や臓器になるES細胞とほぼ同じ能力の万能細胞を作ることに世界で初めて成功しましたが、4つの遺伝子のうち1つは、がんを引き起こす可能性があり、安全性の確保が課題となっていました。Ymn3
30日夜、記者会見した山中教授は、問題の遺伝子を除いた3つの遺伝子で実験を重ねた結果、ヒトの皮膚の細胞から同じ能力を持つ万能細胞を作ることに成功したと発表しました。
Ymn4
この方法では、万能細胞ができる効率は、これまでの10分の1程度に落ちるということですが、マウスで実験したところ、3か月余りがんは出来ず、より安全性の高い方法だとしています。
Ymn6


Ymn7山中教授「まだこの細胞を患者の治療に使うこと ぜんぜんできない」


Ymn8「ただ着実に前進しているのは事実」


Ymn9「今後わたしたちだけではだめなのでいろんな人と協力してチームになり」


Ymn10「(研究を)やっていく必要があると新たに決意しています」

山中教授は、「再生医療の実現に向けてまだまだ課題があるので、着実に研究を積み重ねていきたい」と話しています。この成果について万能細胞に詳しい国立成育医療センターの阿久津英憲室長は、
Ymn13「大きな課題であったがんの問題が改善されており、再生医療の実現にむけた大きな前進だと思う」と評価しています。

12月1日 5時4分

おお、NHKはきちんと長所と欠点を過不足なく指摘している。

読売関西版は、図入りで技術的なところを詳しく報じている。


がん細胞使わず皮膚から万能細胞、京大グループが成功

がん遺伝子を使わないiPS細胞(右)

 人間の皮膚細胞からさまざまな臓器や組織に成長する能力を秘めた「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」をつくった京都大の山中伸弥教授(幹細胞生物学)らの研究グループが、課題とされたがん遺伝子を使わずにiPS細胞をつくることに人間とマウスで成功した。このiPS細胞は、がん化しにくいことも確認。臨床応用に向け、さらに一歩踏み出した。11月30日付の米科学誌ネイチャー・バイオテクノロジー(電子版)に掲載される。

 山中教授らは、ウイルスを運び役にして4個の遺伝子を大人の皮膚細胞に組み込んで、iPS細胞をつくった。しかし、遺伝子の一つはがん遺伝子で、ウイルスも発がん性と関連しているなど、がん化の問題が最大の課題だった。

 そこで、マウスの皮膚細胞にがん遺伝子(c―Myc)を除いた3個の遺伝子を組み込み、細胞を選別する時期を遅らせるなど、培養方法を工夫したところ、ごく少量だが、iPS細胞ができることを確かめた。人間の皮膚細胞でも3個の遺伝子でiPS細胞ができた。

 さらに、がん遺伝子を使わずにつくったマウスのiPS細胞を、普通のマウスの胚(はい)に入れ、細胞が混じり合ったキメラマウスを作製。26匹すべてが生後100日たってもがんを起こさずに生き残った。一方、がん遺伝子を組み込んだiPS細胞でつくったキメラマウスは、37匹中6匹が、がんで死んだ

 山中教授のグループと同時期に人間のiPS細胞をつくった米ウィスコンシン大のグループも、がん遺伝子を除いた4遺伝子で成功しているが、使った皮膚細胞は、胎児と新生児のもので、大人の皮膚細胞を使った山中教授らの方法の方がより臨床応用に近い。

 山中教授は「まだウイルスの安全性の問題が残っており、長期間の追跡実験が必要だ」と話している。

(2007年12月1日 読売新聞)

しかし、山中教授は慎重に発言しているな〜。
ともかくも
 もっと全国で研究に協力してくれる仲間が欲しい
そうなので、政府は予算を、他のラボで類似の研究をしていたところで協力できるところは協力を。

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2007-11-27

皮膚細胞から万能細胞を作った山中伸弥京大教授(その6)山中教授グループをラボごと引き抜くという噂

あくまでも掲示板の書き込みだから真偽は不明だけれども、以前から根強くある
 ラボごと、山中教授グループを引き抜く噂
が、相変わらず流れているという。
【研究】新型「万能細胞」国が支援、実用化へ5年で70億円投入★3スレッドより。


616 :名無しさん@八周年:2007/11/27(火) 04:57:46 ID:uIGoPcSY0
>>589
ちなみに週明けの京大ラボは
海外メディアと企業担当で、紅葉の名所並みの大混雑w
早くもどの国(企業)はいくら出すとの未確認情報が飛び交っている。
橋本チ-ムがラボごと引き抜かれた(その中には院生も含まれ、年収はウン千万でVIP待遇)二の舞になりかねない。

実際に引き抜きの話は以前からあるようだから、今更こんな噂が出ても驚かないが、日本の大学の研究環境が劣悪なのは確かだ。

山中教授グループの研究を評価して、
 ドイツの癌研究センターが賞を授与
だって。
時事より。


万能細胞の山中教授に賞授与=独がん研究センター
11月27日2時1分配信 時事通信

 【ベルリン26日時事】ドイツがん研究センター(本部・ハイデルベルク)は26日、人の皮膚細胞から、人体の臓器などを形成する胚(はい)性幹細胞(万能細胞)に似た人工多能性幹(iPS)細胞を世界で初めて作り出すことに成功した京都大再生医科学研究所の山中伸弥教授に、「マイエンブルク賞」を授与することを明らかにした。同日授賞式が行われ、賞金5万ユーロ(約800万円)が贈られる。
 同センターは、山中教授の業績は移植医療やがん治療に希望を与えるものだと授賞理由を挙げた。同賞は1981年から、がん研究に多大な功績があった人に授与されている。 

今後は、こうした受賞のニュースも次々と配信されるだろう。

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